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第28話 助けを求めていたものは
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いつもお読みいただきありがとうございます。
次の投稿は10月23日7:00です。
.。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○
ベンダバールに案内されて進んでいくと急に視界が明るくなったと言っても夕方に近いので太陽も沈みつつあるが・・・。
目の前にはとても大きな木が一本あるだけ周囲には木々もない。
そして一本しかない木からは何となくだがオーラがあった、でもそのオーラが弱弱しく感じる。
「もしかして世界樹?」僕がつぶやくとアトレがそうだと言った。
世界樹はドラゴンがいついた影響もあってか段々と弱ってきていて、このままでは朽ちてしまうところまでになっているそうだ。
いやいや、それを僕たちに何とかしてっていっても無理でしょう。
世界樹と一緒にいるアルラウネも弱っている。アルラウネとは会話できるから話してみてと。
えっと、アルラウネって植物の精霊だよね。僕たちと会ってくれるの?
カイル隊長たちに目的地がここだということ、お願い事が世界樹を助けてほしいことだと話した。詳しい話は後にして日が沈む前に夕食の準備や寝床の確保や周囲の警戒に、僕たちは世界樹の状況確認にと別れて行動することになった。
世界樹の根元に行くとほのかではあるが居心地のいい空気が流れたがやっぱり弱弱しく感じる。
ふいに僕の頭の上に何かが落ちてきた。
そばにいたマイヤー騎士が僕の頭の上に落ちたものを手に取ってから驚き、僕に見せる。
「羽があります。もしかして妖精?精霊?でしょうか」羽のあるそれはマイヤー騎士の手の中でぐったりしている。
僕はマイヤー騎士から受け取り、カイル隊長を呼ぶ。
「何かありましたか」と慌てて僕のところへ来てくれた。
「この子にカイル隊長の魔力をあげてください」とぐったりしている精霊をカイル隊長に渡す。びっくりしながらも言われたとおりに魔力を与えてくれる。
次第に妖精か精霊かわからないが回復したようだった。
「この度は、助けていただきありがとうございます。私は世界樹と一緒に過ごしているアルラウネです」とカイル隊長の掌にいたままで話し出した。
ドラゴンの影響で世界樹とアルラウネも日々弱り、このまま世界樹と朽ち果ててしまうものと諦めていたらしい。今は一時的に回復したが世界樹が助からなければまた弱っていくだけになるそうだ。
「ハルト、なんでカイル隊長の魔力と合うと思った」
夕飯、リプカとビアンカの家族が狩ってくれたミノタウロスのステーキを食べながら僕たち兄弟は話している。
「ジェラ兄様、アトレから世界樹と一緒にいるアルラウネがいると聞いていましたから。あと髪の毛が緑色なので。カイル隊長、植物神の加護ありますよね」
「植物神の加護かー。確かにアルラウネには合うか。じゃあ、カイル隊長の魔力で世界樹は助かるということか」
「これだけ大きな木ですし世界樹ですからカイル隊長の魔力だけだと足りない気がします。また頻繁にカイル隊長がここに来るわけにはいかないですし」
「ハルトのいう通りだよ。別の解決方法を見つけないといけない。どうしたものか。あと世界樹が弱った原因は聞いたのか」
「クリス兄様、原因は聞きましたがここではちょっと・・・・」
「わかった。帰ったら教えてくれ」
ステーキを食べ終わったジェラ兄様が
「解決策か、回復薬みたいなポーションが世界樹にも効けばいいのにな」
「ジェラ兄様、それです!!やってみる価値ありそうです」と僕が叫ぶと
「おお」と解ってはいなさそうだがジェラ兄様が返事をする。
クリス兄様も「ハルト、何思いついたの?」
「カイル隊長の魔力を混ぜた回復薬のポーションを世界樹に与えてみるのです」
前世の植物活力液もどきになるのではないかと思ったのだ。
試してみる価値はある。
夕食を食べ終わった後、回復ポーション1本にカイル隊長の魔力を注いでもらうと、透明液体が薄い緑色の液体に変化した。
アルラウネに一口飲んでもらい意見を聞く。カイル隊長から直接魔力をもらうより、はるかに回復効果が高いそうだ。
よしっ、いける!!
アルラウネがもっとほしいと僕の顔の周りを飛び回るので仕方なく、試飲してもらったポーションを渡すとごくごくと飲み干した。
すると10㎝ぐらいの手のひらサイズだった体が20㎝ぐらいの体に変化した。
「こっちが本当の姿なのよ。元の体に戻してくれてありがとう」と嬉しそうにアルラウネが言う。
「僕の力ではなく、植物神の加護があるカイル隊長がいたからだよ」
「彼にもお礼をしなくてはいけないわね」と言って、ひらひらと飛んだので、カイル隊長のところに行くのかと思ったらどこかに行ってしまった。
今の会話ならカイル隊長にお礼言うよね、精霊って気まぐれとも聞くし仕方ないか。
「カイル隊長、アルラウネからも太鼓判もらったから、あと3本ほど回復ポーションに魔力注いでください」とお願いして作った3本の回復ポーション(植物活力液もどき)を世界樹の根元の3か所に注ぐ。
「明日の朝、アルラウネに世界樹の様子を聞いて効果があれば続けましょう」
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目の前にはとても大きな木が一本あるだけ周囲には木々もない。
そして一本しかない木からは何となくだがオーラがあった、でもそのオーラが弱弱しく感じる。
「もしかして世界樹?」僕がつぶやくとアトレがそうだと言った。
世界樹はドラゴンがいついた影響もあってか段々と弱ってきていて、このままでは朽ちてしまうところまでになっているそうだ。
いやいや、それを僕たちに何とかしてっていっても無理でしょう。
世界樹と一緒にいるアルラウネも弱っている。アルラウネとは会話できるから話してみてと。
えっと、アルラウネって植物の精霊だよね。僕たちと会ってくれるの?
カイル隊長たちに目的地がここだということ、お願い事が世界樹を助けてほしいことだと話した。詳しい話は後にして日が沈む前に夕食の準備や寝床の確保や周囲の警戒に、僕たちは世界樹の状況確認にと別れて行動することになった。
世界樹の根元に行くとほのかではあるが居心地のいい空気が流れたがやっぱり弱弱しく感じる。
ふいに僕の頭の上に何かが落ちてきた。
そばにいたマイヤー騎士が僕の頭の上に落ちたものを手に取ってから驚き、僕に見せる。
「羽があります。もしかして妖精?精霊?でしょうか」羽のあるそれはマイヤー騎士の手の中でぐったりしている。
僕はマイヤー騎士から受け取り、カイル隊長を呼ぶ。
「何かありましたか」と慌てて僕のところへ来てくれた。
「この子にカイル隊長の魔力をあげてください」とぐったりしている精霊をカイル隊長に渡す。びっくりしながらも言われたとおりに魔力を与えてくれる。
次第に妖精か精霊かわからないが回復したようだった。
「この度は、助けていただきありがとうございます。私は世界樹と一緒に過ごしているアルラウネです」とカイル隊長の掌にいたままで話し出した。
ドラゴンの影響で世界樹とアルラウネも日々弱り、このまま世界樹と朽ち果ててしまうものと諦めていたらしい。今は一時的に回復したが世界樹が助からなければまた弱っていくだけになるそうだ。
「ハルト、なんでカイル隊長の魔力と合うと思った」
夕飯、リプカとビアンカの家族が狩ってくれたミノタウロスのステーキを食べながら僕たち兄弟は話している。
「ジェラ兄様、アトレから世界樹と一緒にいるアルラウネがいると聞いていましたから。あと髪の毛が緑色なので。カイル隊長、植物神の加護ありますよね」
「植物神の加護かー。確かにアルラウネには合うか。じゃあ、カイル隊長の魔力で世界樹は助かるということか」
「これだけ大きな木ですし世界樹ですからカイル隊長の魔力だけだと足りない気がします。また頻繁にカイル隊長がここに来るわけにはいかないですし」
「ハルトのいう通りだよ。別の解決方法を見つけないといけない。どうしたものか。あと世界樹が弱った原因は聞いたのか」
「クリス兄様、原因は聞きましたがここではちょっと・・・・」
「わかった。帰ったら教えてくれ」
ステーキを食べ終わったジェラ兄様が
「解決策か、回復薬みたいなポーションが世界樹にも効けばいいのにな」
「ジェラ兄様、それです!!やってみる価値ありそうです」と僕が叫ぶと
「おお」と解ってはいなさそうだがジェラ兄様が返事をする。
クリス兄様も「ハルト、何思いついたの?」
「カイル隊長の魔力を混ぜた回復薬のポーションを世界樹に与えてみるのです」
前世の植物活力液もどきになるのではないかと思ったのだ。
試してみる価値はある。
夕食を食べ終わった後、回復ポーション1本にカイル隊長の魔力を注いでもらうと、透明液体が薄い緑色の液体に変化した。
アルラウネに一口飲んでもらい意見を聞く。カイル隊長から直接魔力をもらうより、はるかに回復効果が高いそうだ。
よしっ、いける!!
アルラウネがもっとほしいと僕の顔の周りを飛び回るので仕方なく、試飲してもらったポーションを渡すとごくごくと飲み干した。
すると10㎝ぐらいの手のひらサイズだった体が20㎝ぐらいの体に変化した。
「こっちが本当の姿なのよ。元の体に戻してくれてありがとう」と嬉しそうにアルラウネが言う。
「僕の力ではなく、植物神の加護があるカイル隊長がいたからだよ」
「彼にもお礼をしなくてはいけないわね」と言って、ひらひらと飛んだので、カイル隊長のところに行くのかと思ったらどこかに行ってしまった。
今の会話ならカイル隊長にお礼言うよね、精霊って気まぐれとも聞くし仕方ないか。
「カイル隊長、アルラウネからも太鼓判もらったから、あと3本ほど回復ポーションに魔力注いでください」とお願いして作った3本の回復ポーション(植物活力液もどき)を世界樹の根元の3か所に注ぐ。
「明日の朝、アルラウネに世界樹の様子を聞いて効果があれば続けましょう」
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