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第18話 こんな感じだったんだ

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いつもお読みいただきありがとうございます。
しばらくは1日2回の投稿(7:00と12:00)です。
これからもよろしくお願いします。

○o。. ○o。. ○o。. ○o。. ○o。. ○o。. ○o。. ○o。. ○o。.


帰りは雌のココットを7羽生け捕りして合計17羽とホクホクだ。
ジェラ兄様は魔獣の討伐やココットの生け捕りをクリス兄様や騎士たちに任せて、ポケットにいる雛の様子ばかり気にしていた。

屋敷に戻ると玄関にヘンリーや侍女たちが出迎えてくれた。
「ただいまー」と声をかけていると後ろから雛がピィピィと鳴きだしたことでヘンリーが気づき
「ジェラルド様、上着ポケットに入っている雛はどうされたのですか」
「フィアンマの雛らしい。俺が世話するからよろしく。お前も挨拶しないとな」と雛をポケットからだし、みんなに見せる。雛もピィピィと鳴く。

うーん、会話が成立しているような。
ジェラ兄様も従魔登録になりそうだ。
「旦那様にご報告しておきます。詳しいことは皆さまからお伝えなさってください。お風呂の準備はすでにできております」とヘンリーの顔が若干ひきつっている。
ごめん、大丈夫だから・・・だぶんと心の中で謝った。


「今度はフィアンマだって」
僕たちは汗やほこりを落とすためお風呂へ入ったあと居間に集まったら、父様が頭のこめかみを押さえながら聞いてくる。
ジェラ兄様は雛を父様に見せながら嬉しそうに報告をしている。

父様が雛をじーっと見つめながら
「君はジェラルドと一緒にいることを選んだと思っていいのかな。それとも嫌かい。嫌と答えても君が成長して空を飛べるようになるまでは我が家で面倒はみるからね。君はどちらを選ぶ?」
すると雛はジェラ兄さまの掌に自分の羽をこすりつける動作を続ける。

「ジェラルドの相棒になるということだね」
「ピィ、ピィ、ピィ」
「ジェラルドよかったな。雛はお前を選んだみたいだぞ」


ジェラ兄さまは雛を自分の顔に近づけ
「お前の名前はリプカ。リプカ、これからよろしくな、相棒」話すと同時にピカーとジェラ兄様と雛の周りが光る。
あぁー、僕とアトレの時もこんな感じだったんだ。

「ジェラルドはリプカの面倒をしっかりみるんだぞ。あぁ、従魔登録にギルドに行かないと。・・・喜ばしいがマックベリーが嫌味をいいそうだ」ため息交じりに父様がつぶやく。


「ハルト、私の誕生日のあと樹海に行こう」
「クリス兄様、気持ちはわかりますが飾りナイフを手にしたとしてもジェラ兄様のようになるとは思いません」
「ダメだったら来年試せばいい。ハルトと樹海に一緒に行かずに来年まで後悔し続けるよりずっといい」と真剣にクリス兄様が言う。

「ハルト、前も言ったけれどわたくしも飾りナイフほしいわ。クリスやジェラと同じで誕生日プレゼントとしてね」
「そうだな。私も誕生日に飾りナイフをプレゼントでもらおうか。家族で飾りナイフを持とう。ハルトお前もアルトの飾りナイフを作りなさい。私もできればあやかりたい、縁起がよさそうだ」
両親までもが参戦してきた。なんか大事になってきているような。
首を振り振り・・・・いいや気のせいだ。僕にはチートな力はないのだから。


「わかりました。デザインは僕が考えますがお金は出してください。僕お金ないので」
「お前、商会で結構稼いでいるぞ。知らなかったのか」
知りません。全く聞いていません。

「父様、商会立ち上げてから数か月しか経ってないですよね」
「ハルトが無駄使いしないように金額見せていなかったわね。これからも特許料は入ってくるから家族への誕生日プレゼント代金はハルトの口座から出しましょう。もし足りないようならこちらで出すわ」

金額見せてくれないのですか。すごーく気になります・・・将来の独立資金で取っておいてください、お願いします母様。
「残高はいずれねっ」母様は僕の願いをスルーされて、商会の僕の口座から出すことになった。

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