願いを叶える魔法の傷薬~俺の異世界転生に必要なスキルを72時間しか遊べない体験版ゲームで取に行くところです~

ゼルダのりょーご

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 え、調べられるの。マジで!?
 あ、そうか。
 図書館とか資料館とかあるな。
 くそっ。すっかり忘れてたわ。悔しくて腹立つな。


「マジっすか。調べてもらえるんだ、女神様すごい!」

『お前は、まじでアホだの──』


 なっ。
 なんだよ、こいつ。
 ほめてやれば、すぐこれだ。まったく、女ってやつは。
 上から目線でよ。優等生の女子がこんな感じでいつも虐待感を抱えているから。
 冷めた視線がたまらなく女狐のようだ。

 プンスカプン。

 こっちが興奮すれば、またキレられるかもしれない。
 ここは落ち着いて返すのだ。


「言いたいことは分かるよ、うん。でも俺、貧乏だから本を買う金はないよ。それにだな──」


 女神の方がどこかの図書館から歴史本か文献を引っ張って来いよ。
 俺も文字は読めるから。さっきアンタがいったじゃん。
 金の勘定と文字が読めれば十分だって。

 だいたいアホはそっちだろ。
 俺は死んだから、図書館なんかに行けないだろ。
 なんのための神様なんだよ。


『──それに。死人だから現世には戻れないはずだ、とか──私がそれを念頭に置いていないとでも言いたげだな。申し訳ないの、お前に死を告げたのは誰だったか教えてはくれぬか?』


 あ、あなた様でございます。
 これは一本取られましたな。


「あっはっは……」


 ここは笑って誤魔化すのだ。


『さらに言わせてもらえば──私がお前の時代の神なら、なにもお前に訊く必要はないだろ。私は異世界から来たと伝えたはずだ。つまり本屋の場所も知らなければ、この世界の金も持っておらぬ』


 は?


「場所なら俺がいくつか知ってるよ。聞いとく?」

『私は生きている人間には接触できぬ。それに盗み見などという愚行ぐこうもできぬな』


 愚行……っていわれても。

 じゃあ、どうやって調べるんだよ。
 俺も行けない、アンタも行けない。

 結局、お手上げじゃないか。
 意味不明だわ。
 俺が怪訝そうに眉根を寄せていることだけは、顔に書いておこう。


『なぜそのような顔をするのだ。そのための【女神エンジン】なのだ。お前の頭の中に入れただろ? 先手を打っておいた私の聡明さに感謝しろ』

 うん?

 そういえば、なんか得体の知れないもん頂いたな。
 あ、女神の知識が全部詰まっているという……あれか。
 何だよもう、それならそうと優しく教えてくれればいいのに。

 教師には向いてないな、こいつは。
 向いてる必要もないか。
 それは単なるこっちの願望だが。


「なあんだ、そこに江戸時代の情報が入ってんのね。早く言ってくれれば良いだけじゃないっすか」

『ほう……どのタイミングで言えば良かったのだ。非常に興味深いな。ぜひとも教えてはくれぬか?」

「え、タイミングって。それ、どういう意味なの?」

『だから。私がお前に【女神エンジン】を入れた。そのあとすぐに教えるのか? 膨大な神の知識を? 言うからには?』


 なんだよ、後半の所、めちゃくちゃ語気を強めたぞ。
 斜に構えて、凄んでやがる。

 こういう時のこいつは嫌いだ。意地悪女め。
 どういう意味なんだよ。覚えれるわけないだろ。

 あんたの世界の全部なんて。

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