願いを叶える魔法の傷薬~俺の異世界転生に必要なスキルを72時間しか遊べない体験版ゲームで取に行くところです~

ゼルダのりょーご

文字の大きさ
上 下
10 / 70

010

しおりを挟む

 
「俺、死んだから。そこへ行かなきゃならないの?」

『まあ、最終的にはな──』


 嫌だと駄々をこねたら慰めてくれそうな、柔らかい声に変わった。

 どういうことだろう?最終的って。
 すぐには行かない感じ。なにか問題があるのか。


『私は──お前をきたえなければならぬ』

「鍛える……おつむをですか?」

『異世界には敵がおるのだ。私の敵対者がな』

 
 確か……この方は太陽の女神って言ったっけ。
 敵となれば、肉体の方を鍛えるのかな。


「太陽の敵ってこと? 金星とか木星とかの子供の神がいるの?」

『ふっ。そういう発想になるのか……。この時代の子らは』


 声がいっそう和らいだ気がする。
 そして表情は笑みを湛えているようでもある。


『まあ、今はそんな所でいい。それで異世界に入るまでに、お前には強くなってもらいたいのだ』

「身体を鍛えるの? そんなんで神様のしもべとかをどうにかできるの?」

『ふっ。しもべか。──あいつらは、まさにそれだな』


 うん?


 女神の視線がどこか遠くを見つめたような。
 敵対者に対しての位置づけのことだろうか。
 故郷で何か大事があった感じだが。
 
 そんな所へ俺なんかを連れて行って戦力になるのかな。
 そうは言っても行く当てがないわけだ、俺は。

 一体どうして、こんなことになったんだ。

 俺も家に帰りたいな。
 もう地上に降ろしてもらえないのかな。眼下をちらりと見た。
 もと居た公園の脇に目をやる。すぐ傍だからな自宅は。


『家が恋しいか? 残念ながらお前の帰る場所はもうここにはない。お前は私と共に進むのだ。急ぎの案件なのでな。よし、余談はこのぐらいにして本題に移ろうか。まず、お前に手渡すモノがある』


 急ぎの案件……。
 その言葉には何だか焦りの色がうかがえた。
 すこし口調が早くなっているのを感じたのだ。
 俺を鍛えるという話だから、鉄アレイか縄跳びでも出してくるのか。

 となれば……。

 そんな急激に体力アップはできないから、時間的に、まだこちらの世界に居られるのかも。
 筋力トレーニングをまさかこの空の上でさせないよな。
 俺の中のイメージは重力に逆らい過ぎた、こんな場所ではないからな。
 これはもしかすると、頼めば地上には戻れるのかもしれない。


『ハイ、これ』


 え、なに。

 両腕を綺麗に揃えて、こちらに向けている。
 手のひらの上に見たことのない造形物がある。
 メタリックっていうのか。それはUFOみたいな外見で神秘的だった。

 なんか想像してたものとかけ離れた物を差し出されたが。
 
 全く、この女神と来たら優しい時は、声も顔も美しいのに。
 いまの、「ハイ、これ」は、同級生みたいな感じだったぞ。
 そこからは少しはしゃいでいる感がにじみ出ていた。

 屈託のない笑顔を見せてきて、まるで少女じゃないか。
 ちょっと可愛かった。いや、かなりかな。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

『お前を異世界に配置する』

ゼルダのりょーご
ファンタジー
主人公レオ。14歳男。 14の夏に突然死が訪れた。 目の前に現れた女神は彼に告げる。 「お前を異世界に配置する」 配置されなければならない理由は身勝手で自己中心的であった。 彼に死をもたらせたのは、この女神だったから。 レオの「死」はもう動かせない事実。 彼は、コワ可愛い女神をゆるして異世界に旅立つ。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

強奪系触手おじさん

兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。

処理中です...