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第三章 ドロタン
ドロタンに落ち着く暇はない 3
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残り5分を切っていた。
こういう時の時間の経過はやけに遅く感じる。
あれから散々逃げ回ったあと、屋上のポンプ室の上で二人揃って隠れている。
ほぼ逃げ場がないので、正直見つかったら終わりだな。
一応脱出路が無いこともないが、かなり危険を伴う形になるので、あまりその作戦を使いたくはない。
何せ一度は宙を浮かないといけないからな。
隣のカジは、隙きあれば体を寄せてこようとしているが、俺は肘を突き出して阻む。
「お前この状況でよくできるな」
「こういう緊張感がねえ。何かいいんだよ! そう。吊橋効果?」
「結局疑問系か。知らん」
「えー」
いつもの様に不貞腐れて、ソッポを向く。
全く。変わらない。変わらないからカジらしい。
「ビンポンパンポン! 只今野球部が捕まりました! 残りはオカルト研の3人です。泥棒側の皆さん頑張ってください」
佐嶋が無駄にテンションが高い。ウグイス嬢でもなったつもりか。
野球部が捕まったか。
どうでもいい。
他の連中もいつの間にか捕まっていたのか。
残っているのがオカルト研とか、半分ネタだな。
「えー。他の面白い名前の人たち、もう一度聞きたかったのに」
お前ならそう言うと思ったよ。
まあ少しは同意する。俺も野球部よりはまだ興味がある方だからな。
それよりも気になるのは、さっき残り3人と言ったな……。
「……あのバカまだ生き残っているの?」
カジも同じタイミングで気がつき、瞳がクワッと全開になった。
ホシの状況的には逃げるきることは不可能ではないが、それでも厳しいはずだ。一体どういうトリックを使ったのだろうか。
「ホント何なの。さっさと捕まったらいいのに」
「捕まらなくて悪かったわね。人を簡単に囮に使っておいて」
背中から聞こえた声。
正直想像していなかった。
振り返ると、知らぬ間にホシが両腰に手を当てて仁王立ちをしていた。
「マジか。どこから来た? 階段からではないだろ」
「ああ。ちょっとベランダから上ってきた」
「コンビニ寄る感覚で言うのかよお前は」
シレッと突っ込んだが、もうオーバーリアクションにはならない。あんまり驚かなくなった。
もう感覚が麻痺しすぎている。
特にこの二人に常識を求めることのほうが間違っていると思い始めた頃だ。
「あんたって、ゴキブリ並みの生命力と発生率だね」
「色々大変だったのに。あと何か囮にされたの腹立ったから意地で生きてあげたよ」
「うあ。腹立つ」
ホシのドヤ顔を心底嫌がるカジ。
ここまで犬猿の仲だと、ある意味一種の安堵すら覚えてしまう。
「んで残り数分このまま隠れるつもりなの?」
ホシがカジと火花を散らしつつも、器用に表情を変えながら俺に話しかけてくる。
「それで勝てるならそうするが、あと一分もしないうちに来そうな気がする」
「なんでそう思うの?」
「お前がこっち来るのが見られてる気がするからな」
「酷い言われよう。とはいえ無いとも言えないしね」
情緒不安定反抗野郎の割には、物分かりがいい反応が返ってきた。
「珍しく素直だな」
「まあね。少し提案があってね」
「提案?」
また妙な事を言い出した。
「はん。どうせ碌なことではないでしょうに」
「あ、そう。銀髪娘には期待してないから」
もう目に見えるくらいに、バチバチに火花が飛び散っている。
「んで何だ?」
「ソラ君を助けに行こう!」
「……ん?」
言っている意味は分かるが、別に無理してもするべき内容ではないと思うのだが。
というかほんの数分前も同じこと言ったな。
「どういうこと? いや違う。あんた自分一人で助けるって言ったよね。ん? マジでどういうこと?」
カジが睨みつけている瞳を少し緩め、疑念の眼差しに変わる。珍しく混乱していることが分かる。
「ん。というか俺たちが逃げ切れば、それで済む話じゃないのか?」
「そうだけど、そうだけど! やっぱり何か三人だけ生き残って勝つのはイヤというか、何かソラ君をひとりぼっちにするのって嫌じゃない!」
「……」
両手を使いながら声をあげて語った。
どういう経緯でホシがソラを気に入っているかまではわからないが、ソラという人間がフワフワとした感じであって、こうほっとけないと言う気持ちは分からなくもない。
一人にさせていることに、何も思わないと言えば嘘になる。
だがリスクが大きい。
「ちょっと待って、そもそもどうなったら助けられるの?」
「簡単なこと。私達の誰かがソラ君のいるところに行って、タッチすれば解放されるの!」
「ソラはどこにいるの?」
「たぶん体育館のステージ上じゃない? 牢屋代わりになる場所があるはずだから、憶測だけど」
「えー。それ外れていたらそれこそ終わりじゃない……」
嫌そうにするカジだが、口元は少し緩み始めている。
「それで勝算はあるの?」
「たぶん。今探偵連中はこっちに向かってきている。それで多分、助けに来るとは思っていない。だから牢屋の周りの見張りは手薄か、いないと思うよ」
「なるほど」
カジは外に向かって歩き始める。そして柵に手を置き、下を見下ろす。
「あー。全く面倒だね。あんたに唆されるのは、めちゃくちゃ癪だけど、やりましょうか。助ける相手がソラ君だし」
顔がやる気満々だった。絶対スイッチ入ったな。
「ということで、どうする響ちゃん?」
その誘いに拒否権が無いのが分かった。まあめんどくさいが、正直こいつらを説得するのもめんどくさい上に、たぶんそろそろ……。
「おい。いたぞ」
屋上の扉が開かれ、探偵役どもがニ人、三人とやって来た。
こうなったら仕方ない。このままただ逃げるよりは面白いし、ある意味一番可能性があるかもしれないからな。
「しゃあねえな。じゃあとりあえずこい!」
俺は屋上の塀を超え、立入禁止の屋根に飛び移った。
「って一番ノリノリじゃない!」
俺の行動に驚きつつも何気なく後ろから飛び移るホシ。
身体能力が普通の女子ではない。
「響ちゃんもバカも置いていかないで!」
カジもサラッと飛び移る。
「嘘だろ」
追いかけてくる連中は、驚いて動きを止めている。
「これってルール違反とか言われるかな?」
「エリア外にはならんだろ。学校全部と言っているし」
「んで策はあるの?」
屋上を爆走しながら、カジはキラキラした瞳を向ける。
「とりあえず、このまま走れば体育館の前には出る。それでプールに飛び降りるのが最短だが……。お前ら濡れたいか?」
「それはいやだね」
「大衆の目にはさらされたくないし」
当然の反応だな。
となると取るべき作戦は決まった。
「じゃあ。俺がプールに飛び降りるから、気を向けている間に裏から回っていけ」
「自ら囮を買って出るとか、どういう風の吹き回し?」
ホシが意外そうな言葉を投げかけつつ、障害物をヒョイっと越えていく。
「逆に訊くが、俺が全力でソラを助けに行く光景を想像できるか?」
「んー。確かに。柄ではないね」
そう。その言葉が正しい。柄ではない。出来なくはないが、人によって役割がある。その役に俺は当てはまらない。
「でもあとから響ちゃんも助けにいかないの?」
カジが不安そうに顔を伺ってくる。
「行くには行くが、水飛沫の音で、否応なくアイツらが寄ってくるから、むしろ気をひかせたほうがいいだろ」
「まぁ。そうなるわね。となると……」
納得したホシの視線が再びカジに注がれた。
カジは一瞬、顔をしかめるが、すぐに諦めたように一つ息を吐いたあと、ホシを見返した。
「仕方ない。あんた足引っ張ったら絶対に許さないんだから」
「はあ。それはこっちのセリフ! ソラ君を助けるためなんだからね。ミスったら容赦しないんだから」
いがみ合う二人、本当に大丈夫なのか心配だ。でもこいつらなら何とか出来そうな気もする……。
気がつくともう目の前に体育館とプールが見えてきた。
「それじゃあ。派手に囮お願いね」
「気をつけて、響ちゃん」
「お前らもな。なんとかやれよ」
ホシとカジは何故か軽く敬礼してから、俺から離れていった。
「それじゃ。俺も自ら囮をしますか」
それも柄じゃないのを自覚しつつも、少しだけでも能動的になったなと、自分で自分を関心したのだった。
こういう時の時間の経過はやけに遅く感じる。
あれから散々逃げ回ったあと、屋上のポンプ室の上で二人揃って隠れている。
ほぼ逃げ場がないので、正直見つかったら終わりだな。
一応脱出路が無いこともないが、かなり危険を伴う形になるので、あまりその作戦を使いたくはない。
何せ一度は宙を浮かないといけないからな。
隣のカジは、隙きあれば体を寄せてこようとしているが、俺は肘を突き出して阻む。
「お前この状況でよくできるな」
「こういう緊張感がねえ。何かいいんだよ! そう。吊橋効果?」
「結局疑問系か。知らん」
「えー」
いつもの様に不貞腐れて、ソッポを向く。
全く。変わらない。変わらないからカジらしい。
「ビンポンパンポン! 只今野球部が捕まりました! 残りはオカルト研の3人です。泥棒側の皆さん頑張ってください」
佐嶋が無駄にテンションが高い。ウグイス嬢でもなったつもりか。
野球部が捕まったか。
どうでもいい。
他の連中もいつの間にか捕まっていたのか。
残っているのがオカルト研とか、半分ネタだな。
「えー。他の面白い名前の人たち、もう一度聞きたかったのに」
お前ならそう言うと思ったよ。
まあ少しは同意する。俺も野球部よりはまだ興味がある方だからな。
それよりも気になるのは、さっき残り3人と言ったな……。
「……あのバカまだ生き残っているの?」
カジも同じタイミングで気がつき、瞳がクワッと全開になった。
ホシの状況的には逃げるきることは不可能ではないが、それでも厳しいはずだ。一体どういうトリックを使ったのだろうか。
「ホント何なの。さっさと捕まったらいいのに」
「捕まらなくて悪かったわね。人を簡単に囮に使っておいて」
背中から聞こえた声。
正直想像していなかった。
振り返ると、知らぬ間にホシが両腰に手を当てて仁王立ちをしていた。
「マジか。どこから来た? 階段からではないだろ」
「ああ。ちょっとベランダから上ってきた」
「コンビニ寄る感覚で言うのかよお前は」
シレッと突っ込んだが、もうオーバーリアクションにはならない。あんまり驚かなくなった。
もう感覚が麻痺しすぎている。
特にこの二人に常識を求めることのほうが間違っていると思い始めた頃だ。
「あんたって、ゴキブリ並みの生命力と発生率だね」
「色々大変だったのに。あと何か囮にされたの腹立ったから意地で生きてあげたよ」
「うあ。腹立つ」
ホシのドヤ顔を心底嫌がるカジ。
ここまで犬猿の仲だと、ある意味一種の安堵すら覚えてしまう。
「んで残り数分このまま隠れるつもりなの?」
ホシがカジと火花を散らしつつも、器用に表情を変えながら俺に話しかけてくる。
「それで勝てるならそうするが、あと一分もしないうちに来そうな気がする」
「なんでそう思うの?」
「お前がこっち来るのが見られてる気がするからな」
「酷い言われよう。とはいえ無いとも言えないしね」
情緒不安定反抗野郎の割には、物分かりがいい反応が返ってきた。
「珍しく素直だな」
「まあね。少し提案があってね」
「提案?」
また妙な事を言い出した。
「はん。どうせ碌なことではないでしょうに」
「あ、そう。銀髪娘には期待してないから」
もう目に見えるくらいに、バチバチに火花が飛び散っている。
「んで何だ?」
「ソラ君を助けに行こう!」
「……ん?」
言っている意味は分かるが、別に無理してもするべき内容ではないと思うのだが。
というかほんの数分前も同じこと言ったな。
「どういうこと? いや違う。あんた自分一人で助けるって言ったよね。ん? マジでどういうこと?」
カジが睨みつけている瞳を少し緩め、疑念の眼差しに変わる。珍しく混乱していることが分かる。
「ん。というか俺たちが逃げ切れば、それで済む話じゃないのか?」
「そうだけど、そうだけど! やっぱり何か三人だけ生き残って勝つのはイヤというか、何かソラ君をひとりぼっちにするのって嫌じゃない!」
「……」
両手を使いながら声をあげて語った。
どういう経緯でホシがソラを気に入っているかまではわからないが、ソラという人間がフワフワとした感じであって、こうほっとけないと言う気持ちは分からなくもない。
一人にさせていることに、何も思わないと言えば嘘になる。
だがリスクが大きい。
「ちょっと待って、そもそもどうなったら助けられるの?」
「簡単なこと。私達の誰かがソラ君のいるところに行って、タッチすれば解放されるの!」
「ソラはどこにいるの?」
「たぶん体育館のステージ上じゃない? 牢屋代わりになる場所があるはずだから、憶測だけど」
「えー。それ外れていたらそれこそ終わりじゃない……」
嫌そうにするカジだが、口元は少し緩み始めている。
「それで勝算はあるの?」
「たぶん。今探偵連中はこっちに向かってきている。それで多分、助けに来るとは思っていない。だから牢屋の周りの見張りは手薄か、いないと思うよ」
「なるほど」
カジは外に向かって歩き始める。そして柵に手を置き、下を見下ろす。
「あー。全く面倒だね。あんたに唆されるのは、めちゃくちゃ癪だけど、やりましょうか。助ける相手がソラ君だし」
顔がやる気満々だった。絶対スイッチ入ったな。
「ということで、どうする響ちゃん?」
その誘いに拒否権が無いのが分かった。まあめんどくさいが、正直こいつらを説得するのもめんどくさい上に、たぶんそろそろ……。
「おい。いたぞ」
屋上の扉が開かれ、探偵役どもがニ人、三人とやって来た。
こうなったら仕方ない。このままただ逃げるよりは面白いし、ある意味一番可能性があるかもしれないからな。
「しゃあねえな。じゃあとりあえずこい!」
俺は屋上の塀を超え、立入禁止の屋根に飛び移った。
「って一番ノリノリじゃない!」
俺の行動に驚きつつも何気なく後ろから飛び移るホシ。
身体能力が普通の女子ではない。
「響ちゃんもバカも置いていかないで!」
カジもサラッと飛び移る。
「嘘だろ」
追いかけてくる連中は、驚いて動きを止めている。
「これってルール違反とか言われるかな?」
「エリア外にはならんだろ。学校全部と言っているし」
「んで策はあるの?」
屋上を爆走しながら、カジはキラキラした瞳を向ける。
「とりあえず、このまま走れば体育館の前には出る。それでプールに飛び降りるのが最短だが……。お前ら濡れたいか?」
「それはいやだね」
「大衆の目にはさらされたくないし」
当然の反応だな。
となると取るべき作戦は決まった。
「じゃあ。俺がプールに飛び降りるから、気を向けている間に裏から回っていけ」
「自ら囮を買って出るとか、どういう風の吹き回し?」
ホシが意外そうな言葉を投げかけつつ、障害物をヒョイっと越えていく。
「逆に訊くが、俺が全力でソラを助けに行く光景を想像できるか?」
「んー。確かに。柄ではないね」
そう。その言葉が正しい。柄ではない。出来なくはないが、人によって役割がある。その役に俺は当てはまらない。
「でもあとから響ちゃんも助けにいかないの?」
カジが不安そうに顔を伺ってくる。
「行くには行くが、水飛沫の音で、否応なくアイツらが寄ってくるから、むしろ気をひかせたほうがいいだろ」
「まぁ。そうなるわね。となると……」
納得したホシの視線が再びカジに注がれた。
カジは一瞬、顔をしかめるが、すぐに諦めたように一つ息を吐いたあと、ホシを見返した。
「仕方ない。あんた足引っ張ったら絶対に許さないんだから」
「はあ。それはこっちのセリフ! ソラ君を助けるためなんだからね。ミスったら容赦しないんだから」
いがみ合う二人、本当に大丈夫なのか心配だ。でもこいつらなら何とか出来そうな気もする……。
気がつくともう目の前に体育館とプールが見えてきた。
「それじゃあ。派手に囮お願いね」
「気をつけて、響ちゃん」
「お前らもな。なんとかやれよ」
ホシとカジは何故か軽く敬礼してから、俺から離れていった。
「それじゃ。俺も自ら囮をしますか」
それも柄じゃないのを自覚しつつも、少しだけでも能動的になったなと、自分で自分を関心したのだった。
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