嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第11章 甘えるということ

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「廉くんが今まで私に笑いかけながら話かけてきたことってほとんどないよ。」
「・・・・。もうすぐ大学始まるし、笑顔で話す練習しとかないとだから。」
「そんなスラスラ話すこともめったになかった。」
「これも・・・大学復学するからちゃんと話せないと。」
「大学行ってた時も翔から聴く限りそんなニコニコスラスラ話せてたなんて聞いたことなかったけどな。」
「・・・。」
「どうしたの?ちょっとそこのベンチに座ってお話ししよう。」
理紗さんに促されてベンチに座る。
「廉くん。無理すると体調に出ちゃうからおすすめしないよ。」
「・・・・。無理はしてない。」
「じゃあ我慢か。」
「・・・・。」
「我慢も無理も両方よくないよ。盲腸とかなっちゃう。」
「・・・・・。」
「理由は言わなくていいけどさ。素直に生きなよ。」
「素直って・・・?」
「それは自分で考えなさい。」
そう言ってニコニコしてベンチを立った理紗さんに続いて俺も立ち上がる。
悩みは減るどころかイーブンで今日は終わりそうだ。
「ボスの散歩一人で来れたんだね。」
「翔さんにはちゃんと連絡しました・・・。」
「心配性だもんね、翔。」
「はい・・・。」
「ボスは護衛として翔に認められてるんだね、きっと。」
「・・・・。」
ボスは護衛なのか?と思いながら家に向かって公園を出た。
「廉くん、お水か何か飲んだ?ちゃんと水分取らなきゃダメだよ?」
「あ・・・。」
急いでボスの水分を取りだす。
「ボスごめん・・・。」
「ボスのは私がやるから、廉くんは自分の給水をして?」
「ん・・・。」
俺も水筒を取りだして白湯を飲む。
「偉いね、水筒持ってきてたんだね」
「ん。外で水買うのもったいない。」
「廉くん主婦力高いな。」
また笑われた。
「さ、帰ろうか。」
また帰宅の道をゆっくりと進む。
「どれくらい散歩したの?」
「歩いたのは40分くらいだよ。」
「結構歩いたね。」
ボスにその内10分は話聞いてもらってたんだけどそれは内緒。
家に到着してリビングに入る。
「おかえり。あら理紗ちゃんと一緒に帰って来たの?」
「お邪魔します。公園でばったり会って一緒に。」
「ありがとね、一緒に帰ってきてくれて。」
「いえ。」
「廉ちゃん、そんな腫れぼったい目してたら心配されるわよ?お部屋で冷やしておいで。」
「え・・・?」
「廉くん2階で冷やそうか。」
気づかなかった。氷嚢に氷と少しだけ水を入れてタオルで包んで2階に持って上がった。
ボスも一緒に上がり、俺は理紗さんに言われてベッドに横になった。
「1時間くらい冷やしとこうか。散歩行ったし疲れたでしょ?」
「ちょっとだけ・・・。」
「ボス見てみて、もうあくびして寝そうだよ。」
いつもの場所に丸まりすでにあくびして眠そうにしている。
氷嚢を目の上に当てられて、俺も少し目を閉じた。


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