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第8章 彼女と空
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「廉ちゃん、待つとか言うバカな考えは辞めたほうがいいよ。」
うちには怖い怖い過保護な父親と兄がいるわけで・・・。
「これはどっちに連絡すべきだろう。」
「直人さんでしょ。どうせ両方同じ病院にいるんだし。」
「そっか・・・。」
直人さんに電話をかける。
「もしもし・・・廉です。」
『どうした?体調悪くなった?』
「・・・モールにいるんだけど・・」
『うん知ってるよ?』
「百々が・・バイト忘れてて・・。三時間なんだけど」
『うん・・・?』
「それで・・・一人でお家までタクシーで帰ってもいい?」
『うーん・・・。翔がお迎えに行ったらダメかな?』
「・・・お仕事」
『廉くんお家に送ったらすぐ病院に戻るよ。』
「わかった・・・お願いします。」
『じゃあすぐに行くように伝えるね。』
「うん。」
「百々も、バイト先まで送ってもらおう。」
「百々バイトのものは?」
「バイト先のロッカーにあるから平気」
「持って帰って洗えよ・・・。」
「洗ってるよ?たまたま替えを置いて帰ってただけ。」
「へー。」
「信じてないな!!」
「うん。」
「廉ちゃん、今年最後大喧嘩する気?」
「百々が勝手に怒ってるだけじゃん。」
べぇっとすると百々もべぇってしてくる。
『あの子たちかわいいね』
そんな声が聞こえて少し自分たちが目立ってしまったことを自覚した。
「廉ちゃん、ヘッドホンちゃんとして。」
会話するためにずらしたヘッドホンをまたしなおす。
そして、百々に引っ張られるまま歩くとカフェにたどり着いた。
百々がスマホ画面を見せてきて、画面には『勉強するんでしょ?カフェのラテとフード買って帰ったら?』
と書かれていた。
頷いて中に入る。
翔さん、直人さん、母親、もちろん百々のも買って3Fにある本屋でついたという連絡を待っていた。
「廉くん!百々ちゃん!ごめんね。お待たせ」
翔さんが走ってやってきたので、手に持っていたショートサイズのラテを渡すとありがとう!と言ってぐびっと飲みほした。
「百々ちゃんはどうするの?バイト先もう一個手前のだよね?」
「うん、だから送ってくださーい!」
「あはは。最初からその気だったか。」
「二人とも本屋さんで買いたいものは?」
「「ない」」
「そっか。じゃあ百々ちゃんのバイト先いって、廉くん自宅まで送るね。」
「お願いします。」
最近物騒だし翔さん余計過保護になっちゃうな~と車の外を眺めながら思った。
百々をおろして、俺を自宅に送って家の鍵をかけてから翔さんはまた病院に戻っていった。
百々が買ったはんぺんを冷蔵庫にしまい、ケーキも入れておいた。
ボスがお帰り!!と尻尾をぶんぶんして俺のストーカーを開始した。
うちには怖い怖い過保護な父親と兄がいるわけで・・・。
「これはどっちに連絡すべきだろう。」
「直人さんでしょ。どうせ両方同じ病院にいるんだし。」
「そっか・・・。」
直人さんに電話をかける。
「もしもし・・・廉です。」
『どうした?体調悪くなった?』
「・・・モールにいるんだけど・・」
『うん知ってるよ?』
「百々が・・バイト忘れてて・・。三時間なんだけど」
『うん・・・?』
「それで・・・一人でお家までタクシーで帰ってもいい?」
『うーん・・・。翔がお迎えに行ったらダメかな?』
「・・・お仕事」
『廉くんお家に送ったらすぐ病院に戻るよ。』
「わかった・・・お願いします。」
『じゃあすぐに行くように伝えるね。』
「うん。」
「百々も、バイト先まで送ってもらおう。」
「百々バイトのものは?」
「バイト先のロッカーにあるから平気」
「持って帰って洗えよ・・・。」
「洗ってるよ?たまたま替えを置いて帰ってただけ。」
「へー。」
「信じてないな!!」
「うん。」
「廉ちゃん、今年最後大喧嘩する気?」
「百々が勝手に怒ってるだけじゃん。」
べぇっとすると百々もべぇってしてくる。
『あの子たちかわいいね』
そんな声が聞こえて少し自分たちが目立ってしまったことを自覚した。
「廉ちゃん、ヘッドホンちゃんとして。」
会話するためにずらしたヘッドホンをまたしなおす。
そして、百々に引っ張られるまま歩くとカフェにたどり着いた。
百々がスマホ画面を見せてきて、画面には『勉強するんでしょ?カフェのラテとフード買って帰ったら?』
と書かれていた。
頷いて中に入る。
翔さん、直人さん、母親、もちろん百々のも買って3Fにある本屋でついたという連絡を待っていた。
「廉くん!百々ちゃん!ごめんね。お待たせ」
翔さんが走ってやってきたので、手に持っていたショートサイズのラテを渡すとありがとう!と言ってぐびっと飲みほした。
「百々ちゃんはどうするの?バイト先もう一個手前のだよね?」
「うん、だから送ってくださーい!」
「あはは。最初からその気だったか。」
「二人とも本屋さんで買いたいものは?」
「「ない」」
「そっか。じゃあ百々ちゃんのバイト先いって、廉くん自宅まで送るね。」
「お願いします。」
最近物騒だし翔さん余計過保護になっちゃうな~と車の外を眺めながら思った。
百々をおろして、俺を自宅に送って家の鍵をかけてから翔さんはまた病院に戻っていった。
百々が買ったはんぺんを冷蔵庫にしまい、ケーキも入れておいた。
ボスがお帰り!!と尻尾をぶんぶんして俺のストーカーを開始した。
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