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第六章 ぼくは君を許さない。
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「この子の名前何にするの?」
「百々ちゃんなんか案ある?」
「うーん・・・・」
「廉くんは?」
「・・・。」
「名前って難しいわよね。」
「ちなみにこの子は男の子よ。」
「オスだったのか!!」
「翔くんメスだと思ってた?」
「うん。おとなしい方だし。」
「メスと迷ったんだけど、オスにしたの。廉ちゃんのこと守ってくれそうでしょ?」
「確かに。まだ小さいけど、大きくなったら強そう!!」
ワンコは直人さんに抱っこされてこちらを見ている。
なんとなく居心地悪くてソファの隅っこに移動する。
「廉くんどうしたの?」
翔さんがすぐに気づいて聞いてくる。
「・・・・。見てくるんだもん。」
「あれ?廉くんはこの子と仲良くなれないかな?」
「・・・。」
「人見知りならぬ犬見知りかしら。」
母親がニヤニヤ笑っている。
「ボス!!」
「え?」
いきなり百々が叫んでみんなびっくりしている。
「名前ボスにするの?」
「うん!強そうじゃん!ボス!」
「わん!!」
「あら、なんかワンちゃんもノリノリね。」
「じゃあボスにしようか。」
「うん!」
「廉くん、ボスでいい?」
ボスか・・・。なんか俺より地位が上そう・・・。俺平民だけど。
「百々ちゃん、廉ちゃん、お散歩は直人さんか翔さんがいるときしかダメよ?」
「え?でもそれはボスが運動不足になりそう。」
「うちは庭が広いからそこで放しておいてもいい運動よ。まあ朝と夜は散歩には行く予定よ。」
「そりゃ生き物飼うんだからおトイレとエサはちゃんとしてあげないとね!」
「ボス、のお家はどこにしようかなぁ~」
「1階がいいんじゃないの?」
「ゲージは1階の廊下に置いておくけど寝床よね。」
「廉ちゃんの部屋でいいじゃん!」
「・・・・やだよ。ピーターが・・・」
「じゃあママたちの寝室にしましょうか。」
「そうだね。ボスは僕たちと寝よう。」
「くぅーん。」
「不満そうだね。」
直人さんが頭を撫でると気持ちよさげに目を細めている。
「廉くん、ボスが廉くんのところに行きたいみたいだよ。」
俺の方をみて手をバタバタ動かしてハァハァ行っているボス。
直人さんが腕から下すと、すぐにこっちに向かって飛んできた。
ゴールデンレトリバーの子犬なので大きくてソファになれたのかぴょんと乗り越えて俺の隣へ。
「・・・わん!」
「・・・。」
かわいいけど、かわいいけどさ・・・ガブってされそうで怖い。
「猫だったら平気なのかなぁ?廉ちゃん。」
「・・・・。」
猫とか犬とかの問題ではない。躾けられてる子なら平気だもん・・・
「こりゃ仲良くなるまで時間かかりそうだね」
百々はボスをいじりながら俺をみて少しあきれたように笑った。
ほのぼのしている時間が流れていた時、チャイムが鳴った。
「百々ちゃんなんか案ある?」
「うーん・・・・」
「廉くんは?」
「・・・。」
「名前って難しいわよね。」
「ちなみにこの子は男の子よ。」
「オスだったのか!!」
「翔くんメスだと思ってた?」
「うん。おとなしい方だし。」
「メスと迷ったんだけど、オスにしたの。廉ちゃんのこと守ってくれそうでしょ?」
「確かに。まだ小さいけど、大きくなったら強そう!!」
ワンコは直人さんに抱っこされてこちらを見ている。
なんとなく居心地悪くてソファの隅っこに移動する。
「廉くんどうしたの?」
翔さんがすぐに気づいて聞いてくる。
「・・・・。見てくるんだもん。」
「あれ?廉くんはこの子と仲良くなれないかな?」
「・・・。」
「人見知りならぬ犬見知りかしら。」
母親がニヤニヤ笑っている。
「ボス!!」
「え?」
いきなり百々が叫んでみんなびっくりしている。
「名前ボスにするの?」
「うん!強そうじゃん!ボス!」
「わん!!」
「あら、なんかワンちゃんもノリノリね。」
「じゃあボスにしようか。」
「うん!」
「廉くん、ボスでいい?」
ボスか・・・。なんか俺より地位が上そう・・・。俺平民だけど。
「百々ちゃん、廉ちゃん、お散歩は直人さんか翔さんがいるときしかダメよ?」
「え?でもそれはボスが運動不足になりそう。」
「うちは庭が広いからそこで放しておいてもいい運動よ。まあ朝と夜は散歩には行く予定よ。」
「そりゃ生き物飼うんだからおトイレとエサはちゃんとしてあげないとね!」
「ボス、のお家はどこにしようかなぁ~」
「1階がいいんじゃないの?」
「ゲージは1階の廊下に置いておくけど寝床よね。」
「廉ちゃんの部屋でいいじゃん!」
「・・・・やだよ。ピーターが・・・」
「じゃあママたちの寝室にしましょうか。」
「そうだね。ボスは僕たちと寝よう。」
「くぅーん。」
「不満そうだね。」
直人さんが頭を撫でると気持ちよさげに目を細めている。
「廉くん、ボスが廉くんのところに行きたいみたいだよ。」
俺の方をみて手をバタバタ動かしてハァハァ行っているボス。
直人さんが腕から下すと、すぐにこっちに向かって飛んできた。
ゴールデンレトリバーの子犬なので大きくてソファになれたのかぴょんと乗り越えて俺の隣へ。
「・・・わん!」
「・・・。」
かわいいけど、かわいいけどさ・・・ガブってされそうで怖い。
「猫だったら平気なのかなぁ?廉ちゃん。」
「・・・・。」
猫とか犬とかの問題ではない。躾けられてる子なら平気だもん・・・
「こりゃ仲良くなるまで時間かかりそうだね」
百々はボスをいじりながら俺をみて少しあきれたように笑った。
ほのぼのしている時間が流れていた時、チャイムが鳴った。
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