183 / 298
第六章 ぼくは君を許さない。
・
しおりを挟む
夢を見た。
小さい俺が虐待されている夢。
経験したものよりも酷いことをされていた。
手を持たれて勢いよく床にたたきつけられたり、最後は経験した風呂場で沈められて苦しいのを長時間味わった夢。
れんちゃん・・・?ねぇ・・・ねぇ!!
「廉ちゃん起きて!!」
「・・・・。」
「汗びっちょりじゃん・・・。魘されてたし・・・。直人さん呼ぶ?」
「・・・・。」
「昼寝してから3時間たったし・・・。もう1階でゆっくりしてるはずだからさ。呼ぶよ?」
「・・・・。」
「廉ちゃん、大丈夫だよ?もう。廉ちゃんを傷つける人は百々と翔さんと直人さんとママがやっつけちゃうから!」
「・・・・。」
百々がスマホで直人さんに電話をかけて呼んでいる声がするんだけど、なんか不思議なフワフワした感覚で天井から視点が離せないというか・・・。
階段をドンドン音を立てながら上がってくる音がする。
「廉くん!!」
「直人さん、廉ちゃん様子がおかしいよ・・・。」
「百々ちゃん教えてくれてありがとう。廉くん体温測ったりもしもしさせてね。」
またもしもしって・・・とか思ってはいるんだけど・・・身体も口も自分で操作ができないというか。
「左右差があるね、体温。冷や汗も出てるし・・・自律神経失調症の強い症状も出ちゃってるかな・・・。トラウマによるフラッシュバックの硬直もあるけど・・・。つらいね・・・。」
「廉ちゃん、寝てるとき魘されてたみたいで・・・。起きたら辛そうにしてて。」
「大丈夫、ちょっといつもよりは時間かかるかもしれないけど戻るよ。廉くん強くなってるんだよ?ちょっとずつ。パニックになっても僕がこうして近づけてるのが何よりの証拠。廉くんも焦らなくていいからね。」
「・・・・。」
「百々ちゃんも、廉くんも下に行こうか。もう誰もいないから。」
「うん!」
「・・・。」
「廉くんはおんぶで降りるよ。」
また背負ってもらい下まで下ろしてもらった。
毎回体力を使わせてしまい申し訳なく思う。
体重50キロでよかった・・・。増やさないといけない体重だけどこういうときは少なくてよかったって思う。
1階、前なら不審者とかのこともあって絶対降りれなくなってたけどちゃんとこうしてもう降りても家族がいれば恐怖はあまり感じない。
少しは怖いけど、直人さんが前回の侵入でぶちぎれちゃって外に電動シャッターを付けることにしたらしい。
すべての窓に。さっき聞いたけどお金すごい飛ぶよね・・・ってなんかそっちが心配になってしまった。
鉄格子付けちゃうと火災とか避難の時に大変だから、必要な時だけ締められる電動シャッターにしようという考えになったらしい。
俺のせいだよね・・・いっつもたくさんお金使わせてしまっている。
なんだかシュンとなってしまった。
小さい俺が虐待されている夢。
経験したものよりも酷いことをされていた。
手を持たれて勢いよく床にたたきつけられたり、最後は経験した風呂場で沈められて苦しいのを長時間味わった夢。
れんちゃん・・・?ねぇ・・・ねぇ!!
「廉ちゃん起きて!!」
「・・・・。」
「汗びっちょりじゃん・・・。魘されてたし・・・。直人さん呼ぶ?」
「・・・・。」
「昼寝してから3時間たったし・・・。もう1階でゆっくりしてるはずだからさ。呼ぶよ?」
「・・・・。」
「廉ちゃん、大丈夫だよ?もう。廉ちゃんを傷つける人は百々と翔さんと直人さんとママがやっつけちゃうから!」
「・・・・。」
百々がスマホで直人さんに電話をかけて呼んでいる声がするんだけど、なんか不思議なフワフワした感覚で天井から視点が離せないというか・・・。
階段をドンドン音を立てながら上がってくる音がする。
「廉くん!!」
「直人さん、廉ちゃん様子がおかしいよ・・・。」
「百々ちゃん教えてくれてありがとう。廉くん体温測ったりもしもしさせてね。」
またもしもしって・・・とか思ってはいるんだけど・・・身体も口も自分で操作ができないというか。
「左右差があるね、体温。冷や汗も出てるし・・・自律神経失調症の強い症状も出ちゃってるかな・・・。トラウマによるフラッシュバックの硬直もあるけど・・・。つらいね・・・。」
「廉ちゃん、寝てるとき魘されてたみたいで・・・。起きたら辛そうにしてて。」
「大丈夫、ちょっといつもよりは時間かかるかもしれないけど戻るよ。廉くん強くなってるんだよ?ちょっとずつ。パニックになっても僕がこうして近づけてるのが何よりの証拠。廉くんも焦らなくていいからね。」
「・・・・。」
「百々ちゃんも、廉くんも下に行こうか。もう誰もいないから。」
「うん!」
「・・・。」
「廉くんはおんぶで降りるよ。」
また背負ってもらい下まで下ろしてもらった。
毎回体力を使わせてしまい申し訳なく思う。
体重50キロでよかった・・・。増やさないといけない体重だけどこういうときは少なくてよかったって思う。
1階、前なら不審者とかのこともあって絶対降りれなくなってたけどちゃんとこうしてもう降りても家族がいれば恐怖はあまり感じない。
少しは怖いけど、直人さんが前回の侵入でぶちぎれちゃって外に電動シャッターを付けることにしたらしい。
すべての窓に。さっき聞いたけどお金すごい飛ぶよね・・・ってなんかそっちが心配になってしまった。
鉄格子付けちゃうと火災とか避難の時に大変だから、必要な時だけ締められる電動シャッターにしようという考えになったらしい。
俺のせいだよね・・・いっつもたくさんお金使わせてしまっている。
なんだかシュンとなってしまった。
11
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作


こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
Husband's secret (夫の秘密)
設樂理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作

【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる