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第六章 ぼくは君を許さない。
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空くんにご挨拶を心の中でする。
(えっと・・・白山廉です・・・。んとこの間20歳になりました・・・。)
「廉くん。寒いでしょ?湯たんぽ。持ってきたからお腹のとこに挟んで。」
しゃがんで手を合わせていたら、翔さんがさっきもらった湯たんぽを本当に持ってきていたようで俺のお腹と膝の部分に置いた。
温かい・・・。
「弟くん、相当喜んでるよ。クリスマスに来てくれてありがとうって。最高のプレゼントだって言ってるよ。」
「空、よかったな。こんなにかわいい弟と妹ができて。」
翔さんがそう呟いたときだった。
プルルルル・・・と直人さんのスマホが鳴った。
「あれ?隣のおじいちゃんちからだ。」
「・・はい、白山です。」
『大変じゃ!!あんたの家に変な奴が入ったようで警察がたくさんきとるぞ!』
「はぁ!?あの、妻と娘は!!?」
『警察が言うには中におると』
「すぐ戻ります!!」
『今、警察と警備員が来たばかりでな、それだけしか情報がないんじゃ』
「大丈夫です!!ありがとうございます!!」
「廉くん、翔どうする!?ここにいる?ちょっとお家で大変なことが起きててね!もしここにもう少しいるならタクシー呼ぶんだよ!」
「空くんがすぐに戻れって言ってるよ。」
「廉くん、戻る?」
「ん・・・。」
「廉くんちょっとまっすぐ立ってごらん。空くんがおまじないをかけてくれたからね。」
「ありがと・・・。」
「さ、行こう!!」
「おじいさん、また!」
「君も気を付けるんだぞ」
「はい!」
足早に車に乗り込む。湯たんぽがお腹に当たるように抱える。
手足は血の気が引いてしまい冷たくなっているのを感じた。
「不審者が家にまた入ったらしい。状況はまだよくわからないみたいなんだけど、百合さんと百々ちゃんが中にいるって隣のおじいちゃんが連絡してきてくれた。」
「百々・・・いるの?」
「大丈夫だよ、廉くん。警察も警備員ももう来てるって。」
「・・・。」
「翔、廉くん車から出ないように見ておいて。」
「わかった。」
家に到着すると確かにたくさんの警察がきていた。
「おー!来たか!どうやら宅配業者を装って玄関から侵入したようじゃ。防犯カメラを警備員が見た限り刃物を持っているようでな。」
「・・・そうですか・・。僕に喧嘩を売るなんて言い度胸した犯人ですね・・・。」
「おまえさん院長なんだから冷静に対応するんじゃぞ・・・?」
車の中では翔さんが直人さんの暴走を心配していた。
「親父をキレさせたらどんなに恐ろしいか・・・。この犯人命ないかもな・・・。」
「・・・。」
(えっと・・・白山廉です・・・。んとこの間20歳になりました・・・。)
「廉くん。寒いでしょ?湯たんぽ。持ってきたからお腹のとこに挟んで。」
しゃがんで手を合わせていたら、翔さんがさっきもらった湯たんぽを本当に持ってきていたようで俺のお腹と膝の部分に置いた。
温かい・・・。
「弟くん、相当喜んでるよ。クリスマスに来てくれてありがとうって。最高のプレゼントだって言ってるよ。」
「空、よかったな。こんなにかわいい弟と妹ができて。」
翔さんがそう呟いたときだった。
プルルルル・・・と直人さんのスマホが鳴った。
「あれ?隣のおじいちゃんちからだ。」
「・・はい、白山です。」
『大変じゃ!!あんたの家に変な奴が入ったようで警察がたくさんきとるぞ!』
「はぁ!?あの、妻と娘は!!?」
『警察が言うには中におると』
「すぐ戻ります!!」
『今、警察と警備員が来たばかりでな、それだけしか情報がないんじゃ』
「大丈夫です!!ありがとうございます!!」
「廉くん、翔どうする!?ここにいる?ちょっとお家で大変なことが起きててね!もしここにもう少しいるならタクシー呼ぶんだよ!」
「空くんがすぐに戻れって言ってるよ。」
「廉くん、戻る?」
「ん・・・。」
「廉くんちょっとまっすぐ立ってごらん。空くんがおまじないをかけてくれたからね。」
「ありがと・・・。」
「さ、行こう!!」
「おじいさん、また!」
「君も気を付けるんだぞ」
「はい!」
足早に車に乗り込む。湯たんぽがお腹に当たるように抱える。
手足は血の気が引いてしまい冷たくなっているのを感じた。
「不審者が家にまた入ったらしい。状況はまだよくわからないみたいなんだけど、百合さんと百々ちゃんが中にいるって隣のおじいちゃんが連絡してきてくれた。」
「百々・・・いるの?」
「大丈夫だよ、廉くん。警察も警備員ももう来てるって。」
「・・・。」
「翔、廉くん車から出ないように見ておいて。」
「わかった。」
家に到着すると確かにたくさんの警察がきていた。
「おー!来たか!どうやら宅配業者を装って玄関から侵入したようじゃ。防犯カメラを警備員が見た限り刃物を持っているようでな。」
「・・・そうですか・・。僕に喧嘩を売るなんて言い度胸した犯人ですね・・・。」
「おまえさん院長なんだから冷静に対応するんじゃぞ・・・?」
車の中では翔さんが直人さんの暴走を心配していた。
「親父をキレさせたらどんなに恐ろしいか・・・。この犯人命ないかもな・・・。」
「・・・。」
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