嵐は突然やってくる

白うさぎ

文字の大きさ
上 下
155 / 243
第六章 ぼくは君を許さない。

しおりを挟む
「れんちゃんお帰り~ぃ!!!」
「うぐっ・・・・」
「おっと百々ちゃん、廉くんが危ないからタックルはだめだよ~」
そう言って直人さんが俺を支えながら笑った。
「へーい。」
「百々ちゃん、返事はハイよ?」
「ママうるさい・・・。」
無言でゲンコツを落とす俺を上目遣いと涙目で見上げる百々。
「だめ。」
短く注意すると小さく「ごめんなさい」っていう百々。
素直なところは百々のいいところだ。
謝れたのでヨシヨシと頭を撫でるとマシンガントークで今日あったことを報告してくれる。
「廉くんは本当に百々ちゃんの扱いが上手だね。」
そりゃ長年兄してますからね・・・。
「翔くんはまだ帰ってないのかしら?」
「翔さんなら今お部屋だよ!お仕事してるっぽいけど。」
「残業じゃなくて家に持ち帰りをしたか。廉くんがoliveに行かなくなって翔、残業はしなくなったけど持ち帰るようになってきたな」
「すっかりお仕事人間ね、誰かさんに似て。」
母親がいうと直人さんが「僕は違うよ」と笑うが、そこから母親が少し拗ね初めて直人さんは機嫌取りしながらおでんの準備に取り掛かった。
「廉ちゃん、上行く?」
勉強道具置きたいから行こうかな。
頷くと百々が荷物を一つ持ってくれて、自分の部屋に上がった。
「お水飲んでね!」
常備しているコップに水を半分百々がついでくれた。
「お、一気飲み!喉乾いてた?」
うーん・・・・カフェ行ってから飲んでなかったからかな?と首をかしげながら考える。
「最近メモリがついてるボトルが流行ってるの知ってる?廉ちゃんのクリスマスプレゼントそれにしようかな。」
あ、あと数日でクリスマスだっけ。
色々あって忘れてた。
買い物行かなきゃな・・・。
部屋の隅には今日梱包する予定のoliveの荷物。
oliveのお仕事は自宅でするようになってから毎日翔さんが20個持って帰ってくれるので、それを梱包ラベル張り作業をして朝翔さんが回収して職場に持っていき発送となる。
oliveに行けたらいいんだけど・・・。あそこに行くのは今はまだフラッシュバックの可能性を考えると無理で・・・。
もちろん直人さんがずっといてくれたり、あの時いなかった気心知れてる家族がいてくれれば安心できるんだけどみんな仕事や学校があるから・・。
しばらくはこのシステムになるわけで、直人さんの職場に持っていくのは紛失などが怖いのでしていない。
オリコンに詰められた梱包するためのものと荷物をざっくり確認して、予定を考える。
明後日・・・。直人さんか翔さんが一緒じゃなきゃダメだよね。
ところでクリスマスプレゼントに水分摂取のボトルって百々は俺に何か恨みでもあるのか?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

「今日でやめます」

悠里
ライト文芸
ウエブデザイン会社勤務。二十七才。 ある日突然届いた、祖母からのメッセージは。 「もうすぐ死ぬみたい」 ――――幼い頃に過ごした田舎に、戻ることを決めた。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

『 ゆりかご 』 

設樂理沙
ライト文芸
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始 の加筆修正有版になります。 2022.7.30 再掲載          ・・・・・・・・・・・  夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・  その後で私に残されたものは・・。            ・・・・・・・・・・ 💛イラストはAI生成画像自作  

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

ご飯を食べて異世界に行こう

compo
ライト文芸
会社が潰れた… 僅かばかりの退職金を貰ったけど、独身寮を追い出される事になった僕は、貯金と失業手当を片手に新たな旅に出る事にしよう。 僕には生まれつき、物理的にあり得ない異能を身につけている。 異能を持って、旅する先は…。 「異世界」じゃないよ。 日本だよ。日本には変わりないよ。

処理中です...