108 / 312
第四章 また一緒に。
・
しおりを挟む
「廉くん、まだメンタルが安定しないから翔不用意な言動はするなよ?」
「わかってる・・・。」
廉の寝顔を見ながら直人と翔が小さな声で言った。
百合と百々はシャーベットを食べながら女子トークに花を咲かせている。
「水分摂取はできてるし、栄養も何とかサプリと食事でなってるから退院させたけど、ここに居てストレス溜まって現状が回復しないならもう一度病院に戻ることになるのはわかってるよな?」
「わかってる・・・。」
「もう二度と廉くんを傷つけるな。それだけは約束しろ。」
「うん・・・。」
起きてるときは触れないので、寝ている今廉の頭を撫でる。
「ネズミの国が効果あったってことかな・・・?」
「かもしれないな。食事をすんなりとり始めたのはあれからだ。」
「百々ちゃんナイスだな」
「そうだな。でも、あの親子は余計だったけど。」
「あれはどうにもならないな。親が親なら子も子だよ。」
「それ、俺に言うか?」
「親父と俺は似てない。」
「ありがとう。俺はお前と違って理性がある。精神力がある。」
「そっちこそ俺に言うことじゃないだろ。」
「お前は言わなきゃわからないだろ?」
「わかるし!!」
「いやわかってない。」
「わかってるってば!!」
「ん・・・・」
「ごめんごめん、廉くんまだ寝てていいんだよ。」
そういって直人が胸元をポンポン叩いて寝かせる。
もうすぐ20歳になるとは思えない、廉のあどけなさ。
「こういう顔がまた守りたくなるんだよな・・・」
「え・・・親父ショタコン?」
「それはお前だ。」
「二人とも、一緒にシャーベット食べない?」
百合がリビングテーブルに座ったまま声をかける。
「食べようかな。」
そう言って二人が席につく。
ソファで小さく丸まって眠る廉をみんなが見守りながらシャーベットを食べる。
「廉ちゃん、あとどれくらいで昔の廉ちゃんに戻るんだろう。」
「そうだなぁ~あと1か月は必要かな。廉くんはまだ意欲的に何かしたいって気持ちとか戻ってないからね。」
「あと1か月か・・・長いね。」
「こればっかりは廉くんを焦らせてもいい方向には行かないし、心を閉ざす方が強くなっちゃうからね。」
「わかった・・・待ってる。」
「体力は廉くん次第では2週間もあれば普通に二階へ行けると思うよ。」
「ほんと!!廉ちゃん頑張るぞ~おー!」
「廉ちゃんあと30分したら起こしてあげましょうね。」
百合は変なところは冷静なのだ。
そんな百合をみてクスリと直人が笑った。
「わかってる・・・。」
廉の寝顔を見ながら直人と翔が小さな声で言った。
百合と百々はシャーベットを食べながら女子トークに花を咲かせている。
「水分摂取はできてるし、栄養も何とかサプリと食事でなってるから退院させたけど、ここに居てストレス溜まって現状が回復しないならもう一度病院に戻ることになるのはわかってるよな?」
「わかってる・・・。」
「もう二度と廉くんを傷つけるな。それだけは約束しろ。」
「うん・・・。」
起きてるときは触れないので、寝ている今廉の頭を撫でる。
「ネズミの国が効果あったってことかな・・・?」
「かもしれないな。食事をすんなりとり始めたのはあれからだ。」
「百々ちゃんナイスだな」
「そうだな。でも、あの親子は余計だったけど。」
「あれはどうにもならないな。親が親なら子も子だよ。」
「それ、俺に言うか?」
「親父と俺は似てない。」
「ありがとう。俺はお前と違って理性がある。精神力がある。」
「そっちこそ俺に言うことじゃないだろ。」
「お前は言わなきゃわからないだろ?」
「わかるし!!」
「いやわかってない。」
「わかってるってば!!」
「ん・・・・」
「ごめんごめん、廉くんまだ寝てていいんだよ。」
そういって直人が胸元をポンポン叩いて寝かせる。
もうすぐ20歳になるとは思えない、廉のあどけなさ。
「こういう顔がまた守りたくなるんだよな・・・」
「え・・・親父ショタコン?」
「それはお前だ。」
「二人とも、一緒にシャーベット食べない?」
百合がリビングテーブルに座ったまま声をかける。
「食べようかな。」
そう言って二人が席につく。
ソファで小さく丸まって眠る廉をみんなが見守りながらシャーベットを食べる。
「廉ちゃん、あとどれくらいで昔の廉ちゃんに戻るんだろう。」
「そうだなぁ~あと1か月は必要かな。廉くんはまだ意欲的に何かしたいって気持ちとか戻ってないからね。」
「あと1か月か・・・長いね。」
「こればっかりは廉くんを焦らせてもいい方向には行かないし、心を閉ざす方が強くなっちゃうからね。」
「わかった・・・待ってる。」
「体力は廉くん次第では2週間もあれば普通に二階へ行けると思うよ。」
「ほんと!!廉ちゃん頑張るぞ~おー!」
「廉ちゃんあと30分したら起こしてあげましょうね。」
百合は変なところは冷静なのだ。
そんな百合をみてクスリと直人が笑った。
11
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作
荒川ハツコイ物語~宇宙から来た少女と過ごした小学生最後の夏休み~
釈 余白(しやく)
ライト文芸
今より少し前の時代には、子供らが荒川土手に集まって遊ぶのは当たり前だったらしい。野球をしたり凧揚げをしたり釣りをしたり、時には決闘したり下級生の自転車練習に付き合ったりと様々だ。
そんな話を親から聞かされながら育ったせいなのか、僕らの遊び場はもっぱら荒川土手だった。もちろん小学生最後となる六年生の夏休みもいつもと変わらず、いつものように幼馴染で集まってありきたりの遊びに精を出す毎日である。
そして今日は鯉釣りの予定だ。今まで一度も釣り上げたことのない鯉を小学生のうちに釣り上げるのが僕、田口暦(たぐち こよみ)の目標だった。
今日こそはと強い意気込みで釣りを始めた僕だったが、初めての鯉と出会う前に自分を宇宙人だと言う女子、ミクに出会い一目で恋に落ちてしまった。だが夏休みが終わるころには自分の星へ帰ってしまうと言う。
かくして小学生最後の夏休みは、彼女が帰る前に何でもいいから忘れられないくらいの思い出を作り、特別なものにするという目的が最優先となったのだった。
はたして初めての鯉と初めての恋の両方を成就させることができるのだろうか。
十年目の結婚記念日
あさの紅茶
ライト文芸
結婚して十年目。
特別なことはなにもしない。
だけどふと思い立った妻は手紙をしたためることに……。
妻と夫の愛する気持ち。
短編です。
**********
このお話は他のサイトにも掲載しています


こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる