47 / 237
第二章 翔の仕事
・
しおりを挟む
「・・・あれ?」
「大丈夫?羽間」
「どっかいたいところは?」
「いや・・・特にない・・・です。」
「そう。」
「取り合えず熱中症の軽い奴だと思うから、これ飲んどいて。スポーツドリンクに塩少し入れて水で薄めたやつ。」
5分たち、頭も起きただろうからなぜあそこにいたのか訳を聞く。
「で、あそこに行った理由聞いてもいい?」
「あ・・・えっと、白山店長の弟さんが倉庫のほうに向かっていったから・・・」
「廉くんが倉庫に行ったらなんで君も倉庫に行くの?」
「いや・・・別に用事もないだろうに変だなって・・・」
「へ~・・・」
「まぁ今回はいいや。でも、わかってると思うけど倉庫はデザイン部しか立ち入り禁止。廉くんは販売部じゃなくモデル兼俺のサポートだから倉庫へものを取りに行ってもらったりするけど問題なし。OK?」
「はい・・・すみません。」
「今度から気を付けてね。廉くんは翔が指導していくし。」
「はい・・・」
「じゃぁ体調大丈夫ならお店に戻って。具合悪いなら今日は帰って大丈夫だよ。」
「はい・・・戻ります。」
「はい。頑張って」
羽間が出ていき、深くため息をつく二人。
「何しようとしてたんだと思う?」
「廉くんが関係してくるのは間違えないけどさ。未来はなんであんなに廉くん敵視するかなぁ」
「廉くん完全に警戒してるし、なんなら嫌ってるからね」
「察しがいいからね~」
「確かに。」
二人で羽間未来について話していると、風太が入ってきた。
「あのーそろそろ廉くんやること終わって暇すぎて死んじゃいそうっす・・・」
「もしかして持っていったの全部終わらせちゃった?」
「はいっす・・・」
「やっぱり廉くんできる子!!」
「いや、感動するより廉くんの機嫌取ったほうがいいっすよ・・・」
「そんな暇で不機嫌なんだ」
文が笑う。
「了解。弟の機嫌はお兄ちゃんが取りますよ~」
社長室の扉が開いた。
「廉くん、ごめんね。お、仕事早いね~!助かるよ、ありがとう。」
「嘘くさい・・・」
暇すぎて、待たされ過ぎて、人生基本忙しく生きてきた俺は不機嫌だ。
時間がもったいない。
バイトないときは勉強して過ごしてきたが、今日は勉強道具も持ってきていなかったから暇で暇で暇すぎなのだ。
暇=イライラすることを俺は今日学んだ。
「じゃぁ、上の荷物続きしてもらおうかな。」
「はぁ!!」
家族じゃなければこんな態度クビだろうな、と思いながら翔さんの横を通り過ぎて階段を上りデザイン部へ向かった。
「あらら、廉くん不機嫌になっちゃったね」
「待ちくたびれました・・・」
「そっかそっか、ごめんね」
「さて、それぞれ持ち場のお仕事再開してくださーい」
結局何があったかは教えられないままその日のバイトは終わった。
「大丈夫?羽間」
「どっかいたいところは?」
「いや・・・特にない・・・です。」
「そう。」
「取り合えず熱中症の軽い奴だと思うから、これ飲んどいて。スポーツドリンクに塩少し入れて水で薄めたやつ。」
5分たち、頭も起きただろうからなぜあそこにいたのか訳を聞く。
「で、あそこに行った理由聞いてもいい?」
「あ・・・えっと、白山店長の弟さんが倉庫のほうに向かっていったから・・・」
「廉くんが倉庫に行ったらなんで君も倉庫に行くの?」
「いや・・・別に用事もないだろうに変だなって・・・」
「へ~・・・」
「まぁ今回はいいや。でも、わかってると思うけど倉庫はデザイン部しか立ち入り禁止。廉くんは販売部じゃなくモデル兼俺のサポートだから倉庫へものを取りに行ってもらったりするけど問題なし。OK?」
「はい・・・すみません。」
「今度から気を付けてね。廉くんは翔が指導していくし。」
「はい・・・」
「じゃぁ体調大丈夫ならお店に戻って。具合悪いなら今日は帰って大丈夫だよ。」
「はい・・・戻ります。」
「はい。頑張って」
羽間が出ていき、深くため息をつく二人。
「何しようとしてたんだと思う?」
「廉くんが関係してくるのは間違えないけどさ。未来はなんであんなに廉くん敵視するかなぁ」
「廉くん完全に警戒してるし、なんなら嫌ってるからね」
「察しがいいからね~」
「確かに。」
二人で羽間未来について話していると、風太が入ってきた。
「あのーそろそろ廉くんやること終わって暇すぎて死んじゃいそうっす・・・」
「もしかして持っていったの全部終わらせちゃった?」
「はいっす・・・」
「やっぱり廉くんできる子!!」
「いや、感動するより廉くんの機嫌取ったほうがいいっすよ・・・」
「そんな暇で不機嫌なんだ」
文が笑う。
「了解。弟の機嫌はお兄ちゃんが取りますよ~」
社長室の扉が開いた。
「廉くん、ごめんね。お、仕事早いね~!助かるよ、ありがとう。」
「嘘くさい・・・」
暇すぎて、待たされ過ぎて、人生基本忙しく生きてきた俺は不機嫌だ。
時間がもったいない。
バイトないときは勉強して過ごしてきたが、今日は勉強道具も持ってきていなかったから暇で暇で暇すぎなのだ。
暇=イライラすることを俺は今日学んだ。
「じゃぁ、上の荷物続きしてもらおうかな。」
「はぁ!!」
家族じゃなければこんな態度クビだろうな、と思いながら翔さんの横を通り過ぎて階段を上りデザイン部へ向かった。
「あらら、廉くん不機嫌になっちゃったね」
「待ちくたびれました・・・」
「そっかそっか、ごめんね」
「さて、それぞれ持ち場のお仕事再開してくださーい」
結局何があったかは教えられないままその日のバイトは終わった。
11
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
兄たちが溺愛するのは当たり前だと思ってました
不知火
BL
温かい家族に包まれた1人の男の子のお話
爵位などを使った設定がありますが、わたしの知識不足で実際とは異なった表現を使用している場合がございます。ご了承ください。追々、しっかり事実に沿った設定に変更していきたいと思います。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
『 ゆりかご 』
設樂理沙
ライト文芸
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる