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シンデレラ、初めましてのご挨拶。

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「来ないなー、美湖ちゃん。」
「来ないね。」
「来ねーなー。」
三人で教室の窓から校門を眺める。
「美湖ちゃん、今度の運動会も来ないよなー。」
「来ないかな?」
「律、中々チャンスないな!」
「笑うな!」
「朗報、美湖ちゃん明日少しだけ来るよ!保健室だけど。」
「え!!茉由ちゃんどこ情報!?おはよ!」
「いや、おはようが先でしょ?律都くんたまに変になるよね!」
「律都はいつも変だよ」
「蒼!!」
「そうそう!律はいつも変!!」
「へー。朔弥そんなの言っていいんだ...お前、最近宮城天音さんにこく」
「おい!!ごめんて律~」
「宮城天音さんに告白して振られたことにより失恋が5に増えましたー!」
「蒼!!お前~!」
「天音ちゃん、たしか美湖ちゃんと知り合いだよ。家が近いはず。」
「本当に!!いや、そもそも天音ちゃんと友達じゃなかったわ」
「天音ちゃんなら友達だから頼もうか?保健室に美湖ちゃんきたら教えてくれるように。」
「いや。明日、律都が仮病で保健室にいた方が良くない?」
「蒼、名案だな!!朔弥とは違うね」
「律都、お前が仮病って明日バラしてやる...」
「律都くん、がんばれ!!」
「う、うん!!」



翌日心臓のドキドキで胸がはち切れそうになりながら、保健室の先生に頭が痛いといい、ベッドを借りた。
2時間目終わりにガラガラ開いた扉。
「あら、牧野さん元気だった?」
「は、はい。」
高めの澄んだ声。
可愛すぎる!
「今日は何時までいる?」
「えっと、お弁当持ってきたので5時間目までいてみようかと...。ご迷惑でしょうか...迷惑なら午前中に」
「だぁいじょうぶ。迷惑なんかじゃないわ。好きな時にきて、好きな時間までいていいのよ」
「あ、ありがとうございます...」
「勉強はどう?」
「えっと、まだギリギリついていけてるかと...」
「お家でもしっかり勉強してるのね!」
「は、はい...」
「あ、先生少し職員室に行ってくるわね!会議の資料作ったらすぐ戻るわ。扉に職員室にいますって札かけてるから、誰も来ないと思うから安心して。あ、1人生徒が今寝てるけど牧野さんと同じ学年の子よ。」
「そ、そうなんですね」
「まあ、何もないと思うから集中して勉強してね!」
「はい!」
「じゃーねー」
美湖ちゃんと2人きり、、、。
気まずい。
どう話しかけよう。
今が絶対チャンス。
大好きな体育休んだんだから話しかけるくらいはしたい!
美湖ちゃんが勉強する音だけが響く。
3時間目を終えるチャイムがなった。

話せなかった、どうしよう!
あ、トイレに行くのを利用して!
すぐに行動に移してみた。
目を擦り寝起きを装って、カーテンを開ける。
「...トイレ、あれ先生は...」
美湖ちゃんと目合っちゃった!
「あ、えっと...しょ職員室に...」
「そっか…あ、はじめまして。一年の海河律都です...」
「あ、牧野、美湖です。はじめまして...」
「じゃ、ちょっとトイレ行ってきます」
「あ、はい...」

やばい!美湖ちゃんと初めて話しちゃった!!
蒼、茉由ちゃん、天音ちゃん、ついでだけど朔弥もありがとーーー!!

肌綺麗だったし、目おっきかったな!
顔は小さいし、やばい!

その後は保健室に戻ったが話さず。
俺は興奮しすぎたのか先生に促され体温を測ると37.4度。
帰る事となった。

美湖ちゃんの帰り際の「バイバイ。お大事に」がしばらく頭から離れそうになかった。
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