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秘密は柑橘の匂い
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「あぅ、あ……っ、う゛ぅ……」
はふはふと短く呼吸を繰り返す兄の頭を撫でる。薄い唇の隙間から見える舌が蠱惑的だ。
「……? ぼ、ぼく……? あれ……」
射精した時とも、潮吹きした時とも違う感覚に混乱しているのだろう。兄がぼんやりとした瞳で下半身へ視線を投げる。手探りで自分の性器を触ろうとする彼は、とても幼く見えた。
「なに……?」
萎えた性器へ指を這わせ、混乱しているカルベル。出さずに達することができた兄を褒めるため、頭を撫でる。戸惑った瞳が俺を見上げた。
腰を揺らすと、彼は再び甘い声を漏らし始めた。
「あっ、あっ、……あぅ゛!」
押し入り、最奥を叩く。バチュンと音が鳴り、彼の臀部と俺の股間がピッタリとくっつく。一番奥を感じたくて、びくつく腰を掴み押し付けた。
「────ッ……!」
兄は目を見開き、声も出さずに喘ぐ。静かに涙を流し、体を小刻みに震わせた彼を抱きしめる。体を密着させたことで、更に性器が彼の体内へ入り込んだ。
「っ、お゛……!」
苦しそうな声を上げる彼が愛しくて、我慢できずに腰を動かしてしまう。彼の入ってはいけない箇所に自身が侵蝕するたびに、脳の奥が焼けそうなほど興奮する。息が上がり、腰を打ちつける速度を落とすことができない。
「む、ぐち、ぐぅ゛……! だめ、だめ、ッ、……あっ!」
「……ッ!」
潰れるほどの力で彼を抱きしめる。薄い体が腕の中で藻掻くたびに、締める力を強めた。そのまま、中に吐き出す。兄の腹の奥に自分の種を馴染ませるこの瞬間は、何よりも心地が良い。
汗ばんだ体をカルベルから離し、口付けをする。震える舌が絡まり、強請るように唾液を啜られた。無意識に吸い付く彼が赤子のように見え、口角が上がる。
「ん、はぁ、は……ぁ……」
唇を離し、兄を見下ろした。彼は疲労困憊という言葉通り、ぐったりとしていた。指先さえ動かせない彼の手を掴み、頬擦りをする。気がついたカルベルが穏やかに微笑んだ。
「無口、くん。すっごい、たくさん出たね。お腹、いっぱいだよ」
掴んでいない反対の手で腹を緩やかに撫でる兄を見て、全身の汗が吹き出る。無垢な子供のように微笑む彼と発言の差に眩暈がした。
「……ねぇ、無口くん」
返事をするように彼の手を握る。弱々しく握り返した細い指が、まるで小枝のようだ。
「こっちへ来て」
青藤色の瞳が俺を捉える。いつもは綺麗に交わることのない視線が合致する瞬間、とてつもなく心臓が脈を打つ。本当に兄は目が見えていないのだろうか? もしかしたら盲目だと嘘をついて、俺を弄んでいるのかもしれない。そんな戯言がぐるぐると回る。ありえないことだとは分かっている。けれど、時々。本当にそんなことをふと考えてしまうのだ。
目を弧にし、綺麗に笑む兄へ近づく。彼が首に腕を回し、抱きしめた。
「同じ、匂いだね」
耳元で囁かれる。弟であるフォールが彼から受けた言葉と同じだが、しかし。その音には熱が孕んでいて、俺は優越感から声を上げて笑いたくなった。
はふはふと短く呼吸を繰り返す兄の頭を撫でる。薄い唇の隙間から見える舌が蠱惑的だ。
「……? ぼ、ぼく……? あれ……」
射精した時とも、潮吹きした時とも違う感覚に混乱しているのだろう。兄がぼんやりとした瞳で下半身へ視線を投げる。手探りで自分の性器を触ろうとする彼は、とても幼く見えた。
「なに……?」
萎えた性器へ指を這わせ、混乱しているカルベル。出さずに達することができた兄を褒めるため、頭を撫でる。戸惑った瞳が俺を見上げた。
腰を揺らすと、彼は再び甘い声を漏らし始めた。
「あっ、あっ、……あぅ゛!」
押し入り、最奥を叩く。バチュンと音が鳴り、彼の臀部と俺の股間がピッタリとくっつく。一番奥を感じたくて、びくつく腰を掴み押し付けた。
「────ッ……!」
兄は目を見開き、声も出さずに喘ぐ。静かに涙を流し、体を小刻みに震わせた彼を抱きしめる。体を密着させたことで、更に性器が彼の体内へ入り込んだ。
「っ、お゛……!」
苦しそうな声を上げる彼が愛しくて、我慢できずに腰を動かしてしまう。彼の入ってはいけない箇所に自身が侵蝕するたびに、脳の奥が焼けそうなほど興奮する。息が上がり、腰を打ちつける速度を落とすことができない。
「む、ぐち、ぐぅ゛……! だめ、だめ、ッ、……あっ!」
「……ッ!」
潰れるほどの力で彼を抱きしめる。薄い体が腕の中で藻掻くたびに、締める力を強めた。そのまま、中に吐き出す。兄の腹の奥に自分の種を馴染ませるこの瞬間は、何よりも心地が良い。
汗ばんだ体をカルベルから離し、口付けをする。震える舌が絡まり、強請るように唾液を啜られた。無意識に吸い付く彼が赤子のように見え、口角が上がる。
「ん、はぁ、は……ぁ……」
唇を離し、兄を見下ろした。彼は疲労困憊という言葉通り、ぐったりとしていた。指先さえ動かせない彼の手を掴み、頬擦りをする。気がついたカルベルが穏やかに微笑んだ。
「無口、くん。すっごい、たくさん出たね。お腹、いっぱいだよ」
掴んでいない反対の手で腹を緩やかに撫でる兄を見て、全身の汗が吹き出る。無垢な子供のように微笑む彼と発言の差に眩暈がした。
「……ねぇ、無口くん」
返事をするように彼の手を握る。弱々しく握り返した細い指が、まるで小枝のようだ。
「こっちへ来て」
青藤色の瞳が俺を捉える。いつもは綺麗に交わることのない視線が合致する瞬間、とてつもなく心臓が脈を打つ。本当に兄は目が見えていないのだろうか? もしかしたら盲目だと嘘をついて、俺を弄んでいるのかもしれない。そんな戯言がぐるぐると回る。ありえないことだとは分かっている。けれど、時々。本当にそんなことをふと考えてしまうのだ。
目を弧にし、綺麗に笑む兄へ近づく。彼が首に腕を回し、抱きしめた。
「同じ、匂いだね」
耳元で囁かれる。弟であるフォールが彼から受けた言葉と同じだが、しかし。その音には熱が孕んでいて、俺は優越感から声を上げて笑いたくなった。
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