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ナセリの話
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「あっ、せる、じゅ……! あっ、だめ、気持ち、いいっ」
蕩けた声が鼓膜に届く。こんな声で喘いでいるのかと思うと、恥ずかしさが滲んだ。
後孔を弄っていた脚が、中から退く。排泄感と相まって、鳥肌が立った。
「……あっ」
背中に、硬くて熱いものが当たる。ビクビクと脈打つそれに、脳がぼんやりとした。息が上がり、舌を出してしまう。だらしない呼吸を繰り返しながら、期待で胸が高鳴った。無意識に背筋を上下させ、セルジュの性器を刺激する。自分の滑稽さに眩暈を覚えた。
「いれて、……なかに、いれて、……奥に、ほしい」
譫言のように繰り返す。僕の顔を見ていたセルジュが頬に擦り寄った。甘える仕草に、胸がキュンと疼く。
同時に、そんな可愛い行動とは真逆の、凶暴な性器が後孔に入り込んだ。勢いよく最奥にまで叩きつけられ、思考が停止した。呼吸が止まり、毛穴という毛穴から汗が吹き出す。
「お゛……!」
脳髄が痺れ、脚がガクガクと震えた。倒れそうになった体を支えるのは、体内に巨大な性器を一気に挿入し、入ってはいけない箇所で亀頭を慰めている張本人、セルジュである。
腹がヒクヒクと蠢くたびに、結腸に収まっている性器の形が分かる。
ようやく挿れてもらえ、震えが止まらない。
「あ、あー……、?」
ふと、股に濡れた感覚があった。視線をおろすと、性器から液体が垂れている。失禁したのだろうか、それとも潮吹きだろうか。
ふわふわとする脳内で、そんなことを考えていた。
「あゅ゛、あ、ぅ゛、おっ」
もう最奥に到達し、それ以上は侵入できないにも関わらず、性器をぬちぬちと動かすセルジュ。吐き気を催す身体はとても素直だ。ここから先への侵入は、人間の生命に関わることだと理解しているらしい。
けれど、そんな反応も、今では快楽に置き換えられている。自分の体が破壊される恐れが、ゾクゾクと僕を嬲った。
────僕、おかしくなってる。
前までは考えてもいなかった破滅願望に、驚きを隠せない。
────でも、もっと壊してほしいと願ってしまう。
セルジュに挿入してほしいと願ってしまった時から、僕はおかしくなっていったのかもしれない。
「ん、ぉ゛……!」
中を往復するたびに、全身が麻痺した。奥をトンと突き、焦らすようにゆっくりと出ていくその様は、まるで拷問である。ジワジワと僕を追い詰め、真綿で首を絞める行為を幸福に感じ、体の火照りが引かない。
「い、イグ、いぐ、っ────」
前立腺を抉られ、一番奥に亀頭を叩きつけられた途端、射精してしまった。脱力感で気が抜けそうになる。それをセルジュが阻止するように、首を絞めた。
「ん、く、……ご、ごめんらさ……ぼくばっか、ぁっ、気持ち、よくなってぇ゛」
呼吸ができず、息が乱れる。しかし、それさえも何故か快感に繋がった。無意識に中のものを締め付けてしまい、いいところに硬い亀頭が当たる。「あ、だめ、っ、ぁ゛」と一人で嬌声をあげてしまい、みっともなさに涙が止まらない。
蕩けた声が鼓膜に届く。こんな声で喘いでいるのかと思うと、恥ずかしさが滲んだ。
後孔を弄っていた脚が、中から退く。排泄感と相まって、鳥肌が立った。
「……あっ」
背中に、硬くて熱いものが当たる。ビクビクと脈打つそれに、脳がぼんやりとした。息が上がり、舌を出してしまう。だらしない呼吸を繰り返しながら、期待で胸が高鳴った。無意識に背筋を上下させ、セルジュの性器を刺激する。自分の滑稽さに眩暈を覚えた。
「いれて、……なかに、いれて、……奥に、ほしい」
譫言のように繰り返す。僕の顔を見ていたセルジュが頬に擦り寄った。甘える仕草に、胸がキュンと疼く。
同時に、そんな可愛い行動とは真逆の、凶暴な性器が後孔に入り込んだ。勢いよく最奥にまで叩きつけられ、思考が停止した。呼吸が止まり、毛穴という毛穴から汗が吹き出す。
「お゛……!」
脳髄が痺れ、脚がガクガクと震えた。倒れそうになった体を支えるのは、体内に巨大な性器を一気に挿入し、入ってはいけない箇所で亀頭を慰めている張本人、セルジュである。
腹がヒクヒクと蠢くたびに、結腸に収まっている性器の形が分かる。
ようやく挿れてもらえ、震えが止まらない。
「あ、あー……、?」
ふと、股に濡れた感覚があった。視線をおろすと、性器から液体が垂れている。失禁したのだろうか、それとも潮吹きだろうか。
ふわふわとする脳内で、そんなことを考えていた。
「あゅ゛、あ、ぅ゛、おっ」
もう最奥に到達し、それ以上は侵入できないにも関わらず、性器をぬちぬちと動かすセルジュ。吐き気を催す身体はとても素直だ。ここから先への侵入は、人間の生命に関わることだと理解しているらしい。
けれど、そんな反応も、今では快楽に置き換えられている。自分の体が破壊される恐れが、ゾクゾクと僕を嬲った。
────僕、おかしくなってる。
前までは考えてもいなかった破滅願望に、驚きを隠せない。
────でも、もっと壊してほしいと願ってしまう。
セルジュに挿入してほしいと願ってしまった時から、僕はおかしくなっていったのかもしれない。
「ん、ぉ゛……!」
中を往復するたびに、全身が麻痺した。奥をトンと突き、焦らすようにゆっくりと出ていくその様は、まるで拷問である。ジワジワと僕を追い詰め、真綿で首を絞める行為を幸福に感じ、体の火照りが引かない。
「い、イグ、いぐ、っ────」
前立腺を抉られ、一番奥に亀頭を叩きつけられた途端、射精してしまった。脱力感で気が抜けそうになる。それをセルジュが阻止するように、首を絞めた。
「ん、く、……ご、ごめんらさ……ぼくばっか、ぁっ、気持ち、よくなってぇ゛」
呼吸ができず、息が乱れる。しかし、それさえも何故か快感に繋がった。無意識に中のものを締め付けてしまい、いいところに硬い亀頭が当たる。「あ、だめ、っ、ぁ゛」と一人で嬌声をあげてしまい、みっともなさに涙が止まらない。
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