5 / 28
スニロの話
5
しおりを挟む
◇
僕は手元にあるタブレットに目を通しながら、研究室へ向かう。時期的に、もうそろそろノルは幼虫から蛹になるはずだ。別れが近づいているのかと思うと少し寂しい。
研究室へ入ると、そこに彼の姿はなかった。名前を呼びながらノルを探し回る。研究所の隅に造園された木々を覗き込み、辺りを見渡す。彼のお気に入りである大きな木へ近づき、顔を上げた。しかし、そこにはノルがいない。
踵を返そうとした僕の背中にムニっとした感覚が伝わった。そのまま木に押し付けられる。顔だけを後ろに向けると、そこにはノルがいた。口元を蠢動させた彼に挨拶をする。
「こんにちは、ノル。元気だね」
頬ずりをしてきたノルが口元に吸い付いた。抵抗することなく、大人しく口付けをする。ぬるりとした液体が口の端から漏れ、首へ垂れた。呼吸ができず、脳内がぼんやりとしてくる。臀部に硬いものが押し付けられ、思わず喉の奥から喘ぎが漏れた。後孔へ押し入ろうとする強引さを、後ろ手で止める。
「ノル、待って。すぐに脱ぐから」
モノの先端から体液が下着に染み込むまで漏れており、頬を引き攣らせた。慌ててベルトへ手を掛け、下着ごと衣類を下ろす。同時に白衣も脱ぎ、その場へ放り投げた。
不意に監視カメラへ視線が向いた。カイデンにワイシャツと靴下、そして革靴だけの姿を見られるのは居た堪れない。
しかしこれも仕事だと自分に言い聞かせながら、硬い性器が押し入ろうとする衝撃に耐えた。
体を木に押し付けられ、身動きができなくなる。頬に木のざらざらとした感触が伝わった。足元でぐしゃぐしゃになっている衣類で足を縺れさせながら、手を踏ん張り耐える。
「……あっ!」
入り込んできた熱いそれを受け止めながら、浅く呼吸を繰り返す。足が震え、視界が霞んだ。目の前にある大樹を支えにしながら、我が物顔で体内へ侵入する異物に唇を噛み締めた。
「あ゛……っ、あぐっ、う゛……」
内臓を押し上げられるような感覚に吐き気を覚える。しかしそれさえも快楽として捉えてしまう自分に情けなくなった。
張った亀頭がゴリゴリと前立腺を抉り、背中に脂汗が滲む。鳥肌が立ち、震えた。
「あっ、あぁっ、あ゛ー……あっ、い、いく、いッ……!」
全身に電撃が走り、指先に力が入る。脳が気持ちいいことしか考えられなくなり、真っ白になった。途端に射精感を抑えきれなくなり、目の前の木に吐き出してしまう。その場に倒れそうになった体をノルが支えた。
後ろを振り返ると、彼と目が合う。つぶらな瞳が可愛くて口角を上げた。
僕は手元にあるタブレットに目を通しながら、研究室へ向かう。時期的に、もうそろそろノルは幼虫から蛹になるはずだ。別れが近づいているのかと思うと少し寂しい。
研究室へ入ると、そこに彼の姿はなかった。名前を呼びながらノルを探し回る。研究所の隅に造園された木々を覗き込み、辺りを見渡す。彼のお気に入りである大きな木へ近づき、顔を上げた。しかし、そこにはノルがいない。
踵を返そうとした僕の背中にムニっとした感覚が伝わった。そのまま木に押し付けられる。顔だけを後ろに向けると、そこにはノルがいた。口元を蠢動させた彼に挨拶をする。
「こんにちは、ノル。元気だね」
頬ずりをしてきたノルが口元に吸い付いた。抵抗することなく、大人しく口付けをする。ぬるりとした液体が口の端から漏れ、首へ垂れた。呼吸ができず、脳内がぼんやりとしてくる。臀部に硬いものが押し付けられ、思わず喉の奥から喘ぎが漏れた。後孔へ押し入ろうとする強引さを、後ろ手で止める。
「ノル、待って。すぐに脱ぐから」
モノの先端から体液が下着に染み込むまで漏れており、頬を引き攣らせた。慌ててベルトへ手を掛け、下着ごと衣類を下ろす。同時に白衣も脱ぎ、その場へ放り投げた。
不意に監視カメラへ視線が向いた。カイデンにワイシャツと靴下、そして革靴だけの姿を見られるのは居た堪れない。
しかしこれも仕事だと自分に言い聞かせながら、硬い性器が押し入ろうとする衝撃に耐えた。
体を木に押し付けられ、身動きができなくなる。頬に木のざらざらとした感触が伝わった。足元でぐしゃぐしゃになっている衣類で足を縺れさせながら、手を踏ん張り耐える。
「……あっ!」
入り込んできた熱いそれを受け止めながら、浅く呼吸を繰り返す。足が震え、視界が霞んだ。目の前にある大樹を支えにしながら、我が物顔で体内へ侵入する異物に唇を噛み締めた。
「あ゛……っ、あぐっ、う゛……」
内臓を押し上げられるような感覚に吐き気を覚える。しかしそれさえも快楽として捉えてしまう自分に情けなくなった。
張った亀頭がゴリゴリと前立腺を抉り、背中に脂汗が滲む。鳥肌が立ち、震えた。
「あっ、あぁっ、あ゛ー……あっ、い、いく、いッ……!」
全身に電撃が走り、指先に力が入る。脳が気持ちいいことしか考えられなくなり、真っ白になった。途端に射精感を抑えきれなくなり、目の前の木に吐き出してしまう。その場に倒れそうになった体をノルが支えた。
後ろを振り返ると、彼と目が合う。つぶらな瞳が可愛くて口角を上げた。
3
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない
すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。
実の親子による禁断の関係です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ヤバい薬、飲んじゃいました。
はちのす
BL
変な薬を飲んだら、皆が俺に惚れてしまった?!迫る無数の手を回避しながら元に戻るまで奮闘する話********イケメン(複数)×平凡※性描写は予告なく入ります。
作者の頭がおかしい短編です。IQを2にしてお読み下さい。
※色々すっ飛ばしてイチャイチャさせたかったが為の産物です。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる