飼い猫はご主人を食べる

紫蘇

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箱庭でのせいかつ

ひみつの作戦 sideスミ

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ご飯、お味噌汁、お漬物…。
人間らしい朝ごはんを食べながら、ぼくはご主人に言った。

「ところで、今日はぼくの番なんだけど…」
「ふえっ?な、なにが?」

とりあえずしらばっくれるつもりみたい。
あんまり意味ないと思うんだけど、こういうとこがご主人のかわいいとこだと思う。

でも待ってあげない。
ぼくははっきりとご主人に言う。

「決まってるでしょ、えっちする番」
「えっ、えっ、えっち……!」

ご主人があわてる。
ぼくは可愛くふてくされてから言う。

「だってご主人が、セックスっていうと怒るから」
「エッチだって充分駄目な範囲だよ」
「じゃあなんていうの?交尾?まぐわい?」
「まっ、……エッチで、いいです…」

うふ、かわいい。
真っ赤になってる。
ほんとにウブなんだから…

「ご主人は、ぼくの見た目がだめなんでしょ?」
「だ、だめというか…だって、子ども、だし…」

可愛いと思うし、好きだとも思えるけど、そういうことをする対象かと言われると…だって。
だけど、そういう倫理観ガチガチなとこもご主人のいいところだと思う。
世の中には子どもを狙って食い散らかす、汚い大人がたくさんいるのにね。

「エッチなことに興味がある子どもだからって、それにつけこんでわいせつなことする…みたいなのは、さすがに…人として、終わりな気が…」

そんな感じで良心のかたまりみたいなご主人が悩んでいると、ボタンとフクが言った。

「見た目だけな!」
「そうだご主人、騙されてはいけない。
 スミはこう見えて700歳の老獪な男なのだ」

「で、でも…小さくてかわいい、じゃない?」
「うふ、ありがとご主人♡」
「ひゃっ、ふ、ふふ」

ぼくはご主人に抱きついて、おムネに顔をうずめてムニムニを一人占めする。
うひひ…むにむにきもちいー。
ついでに温かい息をほうっと谷間に流し込む。

「ふひゃ、ぬくい」
「ふすー」
「やめんかスミ」
「やだ、朝からえっちする」
「なっ、だめだよ!?」
「どうして?
 昨日ぼく我慢したよ?
 だから朝から朝までえっち…したい」

もにゅ、と片方のおっぱいを揉む。

「スミ…、揉んじゃ、だめ」
「やだ、揉むー」
「止めろって言ってるだろ!」
「えー、いいよねご主人?」
「だからだ、めっ、あっ」

ご主人がいいよって言わないから乳首をキュッとつまんで、くにくにひっぱる。
うふ、かわいー、ご主人。
いじめたくなる…もちろん性的な意味でね!

なのにフクは言う。

「駄目だ、日が出ているうちは光を浴びなければ心の健康が保てなくなるからな」

…ちゃんと嫉妬以外の理由があるのか。
じゃあしかたない。

「うー…じゃあがまんする…ご主人のために」
「うむ、今のうちはまだ駄目だ」

あからさまにほっとするご主人。
その顔に…多分、フクも、ちょっといじめちゃいたくなったみたい。
直後になんとも素敵な提案をしてきたから。

「冬になれば、一日中家に篭って3人でご主人を愛し尽くすこともできるようになる」
「ふぇっ」
「三日三晩かけてゆるゆると体と心を開いた後のセックスは、極上だそうだ」
「それは…楽しみだな」
「うふ…なるほど、なるほど」

なんで冬なんか作ったんだろうと思ってたけど…
なるほどね。
コタツのためだけかと思ってた。

「ね、ねえ…3人とも?」
「どうしたご主人」
「え、えっちは、こんな頻繁でなきゃだめなの…?
 僕、身体、もたない…」
「持たないことはないはずだ。
 今までも、我らとまぐわった後に寝込むようなことは無いだろう?」
「で、でも……」
「まあ、あんなに乱れまくっちゃ心配になるんだろうけど、身体が整うまでは…な?」
「髪の毛も早く取り戻したいであろ?」
「う、うう……がんばる」

ご主人は髪の毛のために頑張るらしい。
ハゲでもフサフサでも関係ないのになー。

さてさて、じゃあ今日も元気に畑へ行くぞ!
庭のくだものの木も、見てやらないとね。

それから、夜は…
うふふ。
じつはいい作戦が、あるんだ…。

楽しみにしててね、ご主人♡
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