飼い猫はご主人を食べる

紫蘇

文字の大きさ
上 下
18 / 34
箱庭でのせいかつ

反省 sideボタン

しおりを挟む
「…っ、何でだよ…」

たった一言、欲しいって言えば良いだけなのに。
言ってくれないから意地になって苛めた。

ご主人はぐったりして、気を失ってる…
精を抜き過ぎたんだ。
原因は分かってる、解決方法も分かってる…
気を失ってるご主人に突っ込んで、俺の精を注ぎ込んでやればいい。

でも…。

最後は俺も半泣きで頼んだのに、いわない、いらない、って…
何で頑なに言わないんだよ…。

「ねえ…言って、『欲しい』って言ってよ」
かな…ご主人」

俺の精を受け取って欲しい。
ご主人の一部を俺に染めたい…
本当は全部を、染めたいけれど。

ご主人はきっと、誰か選べと言われたら誰も選ばないから。
だから「3人とも」にしようって決めた。

「ご主人、好きだよ」

なんで信じてくれないんだろう。

「ご主人、愛してるよ」

…どうしたら、ご主人は俺たちの事、信じてくれるんだろう。

「俺ら、こんなにご主人の事好きなのに」

別に、体形なんかどうでもいいし。
髪なんてもっとどうでもいい。
お金だって別に要らないし。
あと、匂いは…好き。大好き。

「何で伝わらないんだろう…」

…とりあえず、精を戻さなきゃ。

ごめんねご主人。
勝手に入れちゃうけど…。


ぐったりした奏汰の脚を開かせて、ひくついてるそこへ自分の…いきりたって、やり場のない熱を突き立てる。

「きもち、いい…」

ねえ奏汰。
俺は奏汰のことずっと好き。
俺は現世うつしよみたいに手のひら返したりしないから…だから。

「信じて…」



俺は奏汰の体を揺すって、精を注ぐ。
2回、3回…


何度しても、足りないけど。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

淫愛家族

箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。 事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。 二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。 だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――

美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない

すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。 実の親子による禁断の関係です。

【完結】悪役令息の役目は終わりました

谷絵 ちぐり
BL
悪役令息の役目は終わりました。 断罪された令息のその後のお話。 ※全四話+後日談

フローブルー

とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。 高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

忘れ物

うりぼう
BL
記憶喪失もの 事故で記憶を失った真樹。 恋人である律は一番傍にいながらも自分が恋人だと言い出せない。 そんな中、真樹が昔から好きだった女性と付き合い始め…… というお話です。

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた

翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」 そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。 チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

愛などもう求めない

白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。 「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」 「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」 目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。 本当に自分を愛してくれる人と生きたい。 ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。  ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。 最後まで読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...