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収まるべきところへ

秘術 ※

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指で何度もイかされた後、ダリル様とようやく繋がって…

「あっ…あ、ん…っ」
「愛してる…好きだ、ロン…」
「も、だめ…っ」

いっぱい中に注がれて、入りきらなかったのが零れてシーツを汚していく。

「だり…る、す、き…」
「ああ、知ってるとも…っ!」
「ああっ!!」

外が白んで、もうすぐ朝が来る。
けど、ダリル様の欲望はまだ止まらなくて…

「もっと…なあ、ロン…」
「だめ、これいじょぉ、できな…」

さすがの俺も、もう限界で。
ぷつりとそこで意識が途切れた。

***

…気が付いたら、夕方だった。
ダリル様が隣で寝ていて…本当に朝までセックスしちゃったな、なんてぼんやりした頭で考えた。

やりすぎた弊害だろうか、お尻の穴にまだダリル様のモノが入っているような感覚…
俺は自分のお尻へおそるおそる手を伸ばし、どうなっているのか確認を…

「…?ん?んん!?」

あれ、これ気のせいじゃないぞ。
実際に何か刺さって…何だろう、これ…

「ロン、それを抜いては駄目だ」
「っ、ダリル様!?」
「秘術を施している最中だ、明日の朝までそのままにしておけ。
 それから、明日の朝までベッドから出てはいけない…小用もここで、だ」
「へっ!?」

ちょ、ちょっと待って。
おしっこをベッドの上でするって、そんな無茶な。
おもらしどころの騒ぎじゃなくない?

「こ、ここでするって、どうやって」
「ちゃんと尿瓶を用意してある。
 大丈夫だ、俺がちゃんと…見ておくから」
「ええ!?」

そ、そんな高等プレイ、無理に決まって…
くそ、親父に秘術ってどんなもんなのか聞いた時、途中でモゴモゴ言ってたのはこれか…!
どうしよう、緊張したら早速おしっこ行きたくなってきた。
仕方ない、限界まで我慢するしか…

なんとかなれ、俺の膀胱!!

「ところで、喉が渇いただろう?」
「へっ!?」
「脱水状態になると危険だからな。
 水分はちゃんと取らないと…」

いや、そんな、水なんか飲んだら更に尿意が。
なのにダリル様は水を飲ませる気満々で、グラスに水を注ぐ。

「…どうした?飲めないのか?」
「や、いや、だって、その」
「仕方ないな…」

ダリル様はグラスに注いだ水を口に含み、そして…

「んっ…」

口移しで俺に飲ませる。
飲んだらヤバいことが分かっているのに、身体が勝手に水分を欲しがって飲み込む…

「ほら、もう一口」
「…ん……」

あれだ、意識するからいけない。
ここは尿意から自分の意識を逸らして…

「ダリル様、昨日は…その」
「ああ、とても素晴らしい夜だった。
 約束どおり、朝まで…ありがとう、ロン」

そう言ってダリル様は俺の下腹部を愛し気になでなで…だから膀胱も刺激され…
ええいだめだ、他の話題に切り替えないと!

「いや、そっちじゃなくて、その…」
「宴も楽しかったな。
 久しぶりに皆の前でお前と踊った…ドレスの下にあの下着が隠れていると思うと、溜まらなかった」
「んもう、すぐエッチな事言う…!」

当事者の俺はケツがスースーしてたまらなかった。
座ってる時は座ってる時で、ペチコートが隙間に入ってモゾモゾするし…
汚さないように必死だったんだから!

「…ところで、小用はいいのか?」
「えっ」
「遠慮なく言えば良いんだぞ?
 秘術は2人で乗り越えるものだからな」
「ま、まだいいですっ」

くそ、何とか尿意から意識を逸らしたのに、また戻ってきたじゃねーか!
うう…!こうなったら、魔法で、

「そうだロンバード、言い忘れていたが…
 秘術の最中に魔法を使ってはいけない」
「えっ」
「ここにある魔湧房が、あるだけの魔力を使ってお前の体内に孕み袋を作っているんだ。
 だから、魔力を使うとそれが中途半端になる」
「……」

しまった、俺、秘術に使う棒を検めるの忘れてた。
どんな仕組みでそんな事が可能になるのか調べてみようと思ってたのに、あれやこれや忙しくて…

くそう、反論できない!!

「ほら、したいなら言いなさい」
「ま、まだ、我慢できるしっ」
「ふふ…そうかそうか」

ダリル様はニヤニヤしながら、わざと音をたてるようにグラスに水を注ぎ…

「じゃあ、もう少し水を飲んでみるか?」
「~~~~っ、へ、変態っ!!」
「変態で結構」

すっかり開き直ったダリル様は、尿瓶を手に取り…

「お前の恥ずかしがる顔は全部…俺のものだ」

俺のアレを、尿瓶に優しく差し込んだ。

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