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本気のざまぁを見せてやる!
【ミリエッタ】布教する女子、される女子
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私、知ってしまいましたの。
リブリー陛下とメルバ侯の、友情を越えた友情を…
それを見てウフフとなる心を、カリーナ様がお持ちだということも!
「夫と他の男が仲良くしているのを見て、愛おしいような、嬉しいような…不思議な高揚感というか、そういうものを感じるのはおかしいのじゃないかと思って…」
「何を仰います!
おかしな所など一つとして御座いませんわっ!」
カリーナ様は長年お悩みだったそうなのです。
この感情は抱いて良いものなのか、って…
そんなの、良いに決まっていますわ!
ブロマンスを感じて尊いと思う事、それは避けられない運命のようなもの。
萌は天より降ってくる。
人それに抗うこと能わず……ですわ!
ですから私、申し上げましたの。
「それはカリーナ様が陛下を心から愛されている証拠に御座いますわ!
確かに、身近な人でウフフしてしまう事に『嫉妬しない自分は変なのでは…』という方や『罪悪感を覚えてしまって…』という方もいらっしゃいます。
ですが、カリーナ様の場合…陛下とメルバ様の深い友情を理解しているからこそ、そして陛下から揺るぎない愛を感じているからこそ、お二人の関係を『ウフフ』と思える…とても素敵な事ですわ!」
「そ…そうか?」
「はい!」
国王夫妻はとっても素敵な関係のご夫婦でいらっしゃいます。
お互いの愛を信じ合い、お互いの能力を信頼し合い、お互いを尊重し合う…混じり気が無いほどに!
どうしてこのお二人の夫婦関係がスタンダードになりませんの?
…って、前世でもスタンダードじゃありませんでしたわ。
不倫、モラハラ、DV、束縛、セックスレス、家庭内レイプ、借金、壮絶な嫁いびり…etc.
相談から調停・裁判まで、一体何件の離婚騒動を見てきた事か!
おかげで結婚にも子育てにも全く興味が無いというか、もはや嫌悪の域に達していたというか…。
実は私、前世では弁護士をしておりましたの。
ですから法律の事に多少詳しかったり人権に煩かったり致しますのよ…
職業病みたいなものですわ!
「確かに、メルバと夫の間には友情しか無い…と、何故かそれだけははっきりと分かるのだ。
だから安心して『ウフフ』と言っていられるのかもしれないな」
「きっとその通りで御座いますわ!
何より、メルバ様は陛下のお隣はカリーナ様以外に居ないとお認めですし…メルバ様もギゼル様への愛をお隠しになりませんし」
伴侶を愛し抜いておられるのも、お二人の共通点。
決して恋愛には発展しないお二人…
でも、心を深く許し合うお二人。
確かにこれはブロマンス…ですわ!
「そうそう、メルバとギゼル殿の結婚を後押ししたのは夫なんだ。
『多少忙しくても、親友の恋を応援する余裕ぐらいはある』…と言ってくれたんだ、とメルバから聞いた」
「まあ…なんて素敵なお話ですの…!」
「私と夫の恋はメルバが応援してくれたし…」
「そうだったのですね!」
私は、少し離れてテーブルを囲んでいる陛下とメルバ様の方を見ました。
お二人は向かい合ってお話に花を咲かせ……、自然なお顔で笑い…、お茶菓子のクッキーを、シェアして…食べて、おられます。
ああ、全部味が違いますもの……ね……
って、まさか、それが狙い……!?
私はカリーナ様のお顔を不躾にも見てしまいました。
するとカリーナ様は不敵な笑みを浮かべられ…
「…どうだい、ミリエッタ」
「っ、……尊い、ですわ……!」
おじさま好きでBL好きな私の友人があのお二人を見たらば、薄い本の十冊二十冊描いてしまいそう…
「素敵な、お二人ですわね……」
「分かってくれるか、ミリエッタ」
ああ…今。
推しのセジュール&ロンバードが見られない今。
このブロマンスは…
心の支えに、なりそうですわ……!
リブリー陛下とメルバ侯の、友情を越えた友情を…
それを見てウフフとなる心を、カリーナ様がお持ちだということも!
「夫と他の男が仲良くしているのを見て、愛おしいような、嬉しいような…不思議な高揚感というか、そういうものを感じるのはおかしいのじゃないかと思って…」
「何を仰います!
おかしな所など一つとして御座いませんわっ!」
カリーナ様は長年お悩みだったそうなのです。
この感情は抱いて良いものなのか、って…
そんなの、良いに決まっていますわ!
ブロマンスを感じて尊いと思う事、それは避けられない運命のようなもの。
萌は天より降ってくる。
人それに抗うこと能わず……ですわ!
ですから私、申し上げましたの。
「それはカリーナ様が陛下を心から愛されている証拠に御座いますわ!
確かに、身近な人でウフフしてしまう事に『嫉妬しない自分は変なのでは…』という方や『罪悪感を覚えてしまって…』という方もいらっしゃいます。
ですが、カリーナ様の場合…陛下とメルバ様の深い友情を理解しているからこそ、そして陛下から揺るぎない愛を感じているからこそ、お二人の関係を『ウフフ』と思える…とても素敵な事ですわ!」
「そ…そうか?」
「はい!」
国王夫妻はとっても素敵な関係のご夫婦でいらっしゃいます。
お互いの愛を信じ合い、お互いの能力を信頼し合い、お互いを尊重し合う…混じり気が無いほどに!
どうしてこのお二人の夫婦関係がスタンダードになりませんの?
…って、前世でもスタンダードじゃありませんでしたわ。
不倫、モラハラ、DV、束縛、セックスレス、家庭内レイプ、借金、壮絶な嫁いびり…etc.
相談から調停・裁判まで、一体何件の離婚騒動を見てきた事か!
おかげで結婚にも子育てにも全く興味が無いというか、もはや嫌悪の域に達していたというか…。
実は私、前世では弁護士をしておりましたの。
ですから法律の事に多少詳しかったり人権に煩かったり致しますのよ…
職業病みたいなものですわ!
「確かに、メルバと夫の間には友情しか無い…と、何故かそれだけははっきりと分かるのだ。
だから安心して『ウフフ』と言っていられるのかもしれないな」
「きっとその通りで御座いますわ!
何より、メルバ様は陛下のお隣はカリーナ様以外に居ないとお認めですし…メルバ様もギゼル様への愛をお隠しになりませんし」
伴侶を愛し抜いておられるのも、お二人の共通点。
決して恋愛には発展しないお二人…
でも、心を深く許し合うお二人。
確かにこれはブロマンス…ですわ!
「そうそう、メルバとギゼル殿の結婚を後押ししたのは夫なんだ。
『多少忙しくても、親友の恋を応援する余裕ぐらいはある』…と言ってくれたんだ、とメルバから聞いた」
「まあ…なんて素敵なお話ですの…!」
「私と夫の恋はメルバが応援してくれたし…」
「そうだったのですね!」
私は、少し離れてテーブルを囲んでいる陛下とメルバ様の方を見ました。
お二人は向かい合ってお話に花を咲かせ……、自然なお顔で笑い…、お茶菓子のクッキーを、シェアして…食べて、おられます。
ああ、全部味が違いますもの……ね……
って、まさか、それが狙い……!?
私はカリーナ様のお顔を不躾にも見てしまいました。
するとカリーナ様は不敵な笑みを浮かべられ…
「…どうだい、ミリエッタ」
「っ、……尊い、ですわ……!」
おじさま好きでBL好きな私の友人があのお二人を見たらば、薄い本の十冊二十冊描いてしまいそう…
「素敵な、お二人ですわね……」
「分かってくれるか、ミリエッタ」
ああ…今。
推しのセジュール&ロンバードが見られない今。
このブロマンスは…
心の支えに、なりそうですわ……!
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