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助手と先生
ユーゴと先生 3
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「みんな…ごめんなさい」
先生が俺たち…第1王子とお妃様、元騎士と記録係、俺とエースを集めて、言った。
子どもたちの姿は…ここにはなかった。
「僕…僕が君たちを…化物に、しちゃった、カッとなって、暴走して、回路を書き換えてしまった、僕と、同じ、化物に、永遠に生きる、人でないものに…、だから、元に戻す方法…考える。考えるから…いつまで掛かっても、だから…」
「先生、つまりどういうことじゃ?」
エースが聞いた。
代わりに大柄の男…ロウ、というらしい…が言った。
「全員、不老不死の化物になったってこと」
「ええっ!?」
俺たちは驚いた。
不老不死なんて聞いたことはあっても、おとぎ話の中のことだと思っていたからだ。
「はー、それでか。先生の見た目が変わらんのは」
「そう、ちなみに、オレもそうだよ」
「あんたもか!?」
「そういえばそうだのぉ」
それから、ロウが俺達に説明してくれた。
ロウは1700年ほど前に、狼の耳と尻尾が生えて生まれてきて、捨てられたこと。先生が偶然それを拾って育ててくれたこと。大人になり、周りからの迫害で殺されかけたとき、先生はあの力を使って、自分を「先生と同じ」にして、今みたいに謝ってくれたこと。
つまり、1700年掛かっても、元に戻る方法は見つかっていない…ということだ。
「オレは、先生がいるから寂しくないし…それに、そうなったおかげで、人間の姿にもなれるし、狼の姿にもなれるようになったし、いいかなって」
つまり、怒る理由がなかったそうだ。
「先生は化物って言ったけど、その言い方はなんか嫌だから変えてって言って…そしたら、先生が『じゃあ、眷属…っていうのはどうかな』って。」
カッコいいから、眷属っての気に入ってると、ロウは言った。
「眷属か、確かにカッコいいな!」
元騎士が言う。
記録係も言う。
「そうですね、確かに…。それに、不老不死になったんなら、やりたい事もありますし…ね?」
第1王子が言う。
「永遠に生きるということは…この先も、死に別れる事なく…妃とともにあれる、ということでしょうか?そして…どんなに長くかかる研究もできる、と」
お妃様が言う。
「素敵!そうすれば、皆が飢えないで生きられるようになるまで…、いや、その先、豊かになって文化を育めるようになって…さらにその先も見られるのね、私たち!」
それを見てエースが複雑そうな顔で言う。
「恋愛はもう、いい…」
俺は返す。
「今言うことかそれ」
ふふふ、あはは、と皆で笑い合う。
ちなみに、エースはこの発言の後、舌の根も乾かぬうちに嫁の実家へ告白しにいって撃沈するのだが…。
「先生、儂はこの国を変える。
全ての者…先生みたいな事情を抱えとる者にも、住みやすい国にな。
たとえ何年掛かっても出来るまでは死なぬぞ!
……と、つまり、そういう約束も…できるわな」
「え、」
「あの3ヶ月、彼らはあんたの秘密である「不老不死であること」を知られないように…余計なことを言わんように、儂らに近づいても来なんだ。
あんたが、排除されるべき存在だと知っていて、あんたが生きやすくなるように秘密に目を瞑った、そして、名前でなく先生、と呼ぶようになった…。
「先生」なら、人が入れ替わっても…入れ替わらなくても、不自然ではないからの」
「…、…、……僕は、こんな…でっ、なのに」
「コバヤシ殿は…先生は、皆に愛されておる。
そして、あんたの知恵はこの国に…いや、他の国々にも必要じゃ。な、兄者」
「ああ、その通りだ」
「……っ、僕は、なんて…幸せな…」
先生が感極まってまた泣くので、何だか腹が立って俺は言った。
「ふん、あいつらより俺のほうがずーーーーっと、先生のこと愛してるぞ!」
「それこそ今言うことかのぅ」
今度こそ全員が、笑った。
先生が俺たち…第1王子とお妃様、元騎士と記録係、俺とエースを集めて、言った。
子どもたちの姿は…ここにはなかった。
「僕…僕が君たちを…化物に、しちゃった、カッとなって、暴走して、回路を書き換えてしまった、僕と、同じ、化物に、永遠に生きる、人でないものに…、だから、元に戻す方法…考える。考えるから…いつまで掛かっても、だから…」
「先生、つまりどういうことじゃ?」
エースが聞いた。
代わりに大柄の男…ロウ、というらしい…が言った。
「全員、不老不死の化物になったってこと」
「ええっ!?」
俺たちは驚いた。
不老不死なんて聞いたことはあっても、おとぎ話の中のことだと思っていたからだ。
「はー、それでか。先生の見た目が変わらんのは」
「そう、ちなみに、オレもそうだよ」
「あんたもか!?」
「そういえばそうだのぉ」
それから、ロウが俺達に説明してくれた。
ロウは1700年ほど前に、狼の耳と尻尾が生えて生まれてきて、捨てられたこと。先生が偶然それを拾って育ててくれたこと。大人になり、周りからの迫害で殺されかけたとき、先生はあの力を使って、自分を「先生と同じ」にして、今みたいに謝ってくれたこと。
つまり、1700年掛かっても、元に戻る方法は見つかっていない…ということだ。
「オレは、先生がいるから寂しくないし…それに、そうなったおかげで、人間の姿にもなれるし、狼の姿にもなれるようになったし、いいかなって」
つまり、怒る理由がなかったそうだ。
「先生は化物って言ったけど、その言い方はなんか嫌だから変えてって言って…そしたら、先生が『じゃあ、眷属…っていうのはどうかな』って。」
カッコいいから、眷属っての気に入ってると、ロウは言った。
「眷属か、確かにカッコいいな!」
元騎士が言う。
記録係も言う。
「そうですね、確かに…。それに、不老不死になったんなら、やりたい事もありますし…ね?」
第1王子が言う。
「永遠に生きるということは…この先も、死に別れる事なく…妃とともにあれる、ということでしょうか?そして…どんなに長くかかる研究もできる、と」
お妃様が言う。
「素敵!そうすれば、皆が飢えないで生きられるようになるまで…、いや、その先、豊かになって文化を育めるようになって…さらにその先も見られるのね、私たち!」
それを見てエースが複雑そうな顔で言う。
「恋愛はもう、いい…」
俺は返す。
「今言うことかそれ」
ふふふ、あはは、と皆で笑い合う。
ちなみに、エースはこの発言の後、舌の根も乾かぬうちに嫁の実家へ告白しにいって撃沈するのだが…。
「先生、儂はこの国を変える。
全ての者…先生みたいな事情を抱えとる者にも、住みやすい国にな。
たとえ何年掛かっても出来るまでは死なぬぞ!
……と、つまり、そういう約束も…できるわな」
「え、」
「あの3ヶ月、彼らはあんたの秘密である「不老不死であること」を知られないように…余計なことを言わんように、儂らに近づいても来なんだ。
あんたが、排除されるべき存在だと知っていて、あんたが生きやすくなるように秘密に目を瞑った、そして、名前でなく先生、と呼ぶようになった…。
「先生」なら、人が入れ替わっても…入れ替わらなくても、不自然ではないからの」
「…、…、……僕は、こんな…でっ、なのに」
「コバヤシ殿は…先生は、皆に愛されておる。
そして、あんたの知恵はこの国に…いや、他の国々にも必要じゃ。な、兄者」
「ああ、その通りだ」
「……っ、僕は、なんて…幸せな…」
先生が感極まってまた泣くので、何だか腹が立って俺は言った。
「ふん、あいつらより俺のほうがずーーーーっと、先生のこと愛してるぞ!」
「それこそ今言うことかのぅ」
今度こそ全員が、笑った。
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