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学園5年目
先制の釘刺し
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今日の6時間目の補講は薬学。
ブレティラ教授とシーマさんが研究室へやってきた。
「ハーブティーの件で、面白い事が分かってね」
「えっ、どんなことなんですか?」
「どうやら、同じ畑や花壇で育てたもの同士で作った場合と、色々な場所から買い集めて作った場合では効能に差がでるようなんだ」
「え~!そうなんだ、そりゃまた不思議な…」
教授の話では、同じ土で育てたもの同士のほうが薬効が高いらしい。
なるほど、それなら材料を多少ケチれるわけか…
うちらしい話だなあ。
何となく納得していると、シーマさんが次に研究したい事を話してくれた。
「次は肥料についても調べてみようかと。
ユーフォルビア家で使われている物と他の物で差が出るかもしれません…。特に最近出てきた「魔生物の灰」という新しい肥料が気になりまして」
「ああ、それ…確か南ケルベラ大学の」
「さすが、ご存じでしたか!」
まあ、ご存じというか何というか…。
「ええ、夏に王大で意見交換会をしたときにそこの農学研究家の方が新しい肥料をお探しだったので、シャラパールで見たのをお伝えしたんです」
「はっ?」
「早速どの魔物の灰が小麦の生育に良いか試してらっしゃって…あのあたりはライ麦が主なんですが、小麦の増産にも取り組みたいんですって」
ライ麦だけのパンって結構クセが強いから、出来れば小麦を混ぜたいんだろうな…と推測している。
ケルベラ地方の神殿も小麦を高いお金出して買わなくて済むようになるし、是非成功して欲しい。
「何だかんだで書簡のやりとりもしてますよ」
「本当ですか!?」
「ええ、今の「魔生物の灰」は小麦のための配合になっていますので、ハーブ用の配合も調べて貰いたいとお願いしてて…情報交換という形で」
なんせうちの領で苗を育てることになったもんで、こっちはこっちでやってみてはいるんだけど、なかなか上手くいかなくって…それでちょっと手を貸して欲しいってお願いしてるんだよね。
「それに、魔生物の灰を使ったハーブなら、もしかしたら魔力回復にワンチャンあるかもと思って…」
「あの魔力回復法では駄目なの?」
「命が掛かってるんならまだしも…普段使いにはちょっとさすがに…恋人か伴侶が必要でしょ?」
「ああ…そうか、ルース君だけじゃないものね、魔力を回復したい人は」
その人の為にも何とかしないと…
俺、死んじゃう。
イきすぎて死んじゃう。
…この場合「腹上死」なんか?
「腹下死」なんか?
って、どっちでもええっちゅうねん。
「他に魔力を回復させる方法、か…」
「あ、人乳はどうですかね!?」
「おお、なるほど…調べる価値はありそうだな!」
「どうやって!?」
ま、さ、か……子育て中のパパに「おっぱい下さい」って言って回る気じゃ……
……やっべえ、完全に事案じゃん。
やっぱこの2人にも言っとかなきゃ駄目か…。
「あーと、魔力回復法の探求なんですけどね、ちょっと注意して貰いたい事がありまして」
「はあ、何でしょう」
「魔石を体内に埋め込むと、魔物になってしまうらしくて…」
「はいっ!?」
「おすすめできない方法だということなんですが…
もうやっちゃったり、してませんよね?」
「してませんよ!?」
なんでそう物騒な事を言うんですか、と助手さんに怒られ、教授からは「さすがにそれは無い」と呆れられたけど…
あんたらの行いを省みなはれ!
一番やりそうな顔してるやろ!!
…その後、くれぐれもやらないようにと再度釘を刺しておいたんだけど…
振りとちゃうからね?
頼むで?
ブレティラ教授とシーマさんが研究室へやってきた。
「ハーブティーの件で、面白い事が分かってね」
「えっ、どんなことなんですか?」
「どうやら、同じ畑や花壇で育てたもの同士で作った場合と、色々な場所から買い集めて作った場合では効能に差がでるようなんだ」
「え~!そうなんだ、そりゃまた不思議な…」
教授の話では、同じ土で育てたもの同士のほうが薬効が高いらしい。
なるほど、それなら材料を多少ケチれるわけか…
うちらしい話だなあ。
何となく納得していると、シーマさんが次に研究したい事を話してくれた。
「次は肥料についても調べてみようかと。
ユーフォルビア家で使われている物と他の物で差が出るかもしれません…。特に最近出てきた「魔生物の灰」という新しい肥料が気になりまして」
「ああ、それ…確か南ケルベラ大学の」
「さすが、ご存じでしたか!」
まあ、ご存じというか何というか…。
「ええ、夏に王大で意見交換会をしたときにそこの農学研究家の方が新しい肥料をお探しだったので、シャラパールで見たのをお伝えしたんです」
「はっ?」
「早速どの魔物の灰が小麦の生育に良いか試してらっしゃって…あのあたりはライ麦が主なんですが、小麦の増産にも取り組みたいんですって」
ライ麦だけのパンって結構クセが強いから、出来れば小麦を混ぜたいんだろうな…と推測している。
ケルベラ地方の神殿も小麦を高いお金出して買わなくて済むようになるし、是非成功して欲しい。
「何だかんだで書簡のやりとりもしてますよ」
「本当ですか!?」
「ええ、今の「魔生物の灰」は小麦のための配合になっていますので、ハーブ用の配合も調べて貰いたいとお願いしてて…情報交換という形で」
なんせうちの領で苗を育てることになったもんで、こっちはこっちでやってみてはいるんだけど、なかなか上手くいかなくって…それでちょっと手を貸して欲しいってお願いしてるんだよね。
「それに、魔生物の灰を使ったハーブなら、もしかしたら魔力回復にワンチャンあるかもと思って…」
「あの魔力回復法では駄目なの?」
「命が掛かってるんならまだしも…普段使いにはちょっとさすがに…恋人か伴侶が必要でしょ?」
「ああ…そうか、ルース君だけじゃないものね、魔力を回復したい人は」
その人の為にも何とかしないと…
俺、死んじゃう。
イきすぎて死んじゃう。
…この場合「腹上死」なんか?
「腹下死」なんか?
って、どっちでもええっちゅうねん。
「他に魔力を回復させる方法、か…」
「あ、人乳はどうですかね!?」
「おお、なるほど…調べる価値はありそうだな!」
「どうやって!?」
ま、さ、か……子育て中のパパに「おっぱい下さい」って言って回る気じゃ……
……やっべえ、完全に事案じゃん。
やっぱこの2人にも言っとかなきゃ駄目か…。
「あーと、魔力回復法の探求なんですけどね、ちょっと注意して貰いたい事がありまして」
「はあ、何でしょう」
「魔石を体内に埋め込むと、魔物になってしまうらしくて…」
「はいっ!?」
「おすすめできない方法だということなんですが…
もうやっちゃったり、してませんよね?」
「してませんよ!?」
なんでそう物騒な事を言うんですか、と助手さんに怒られ、教授からは「さすがにそれは無い」と呆れられたけど…
あんたらの行いを省みなはれ!
一番やりそうな顔してるやろ!!
…その後、くれぐれもやらないようにと再度釘を刺しておいたんだけど…
振りとちゃうからね?
頼むで?
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