15 / 586
学園1年目
それは許可なの…?
しおりを挟む
そんなこんなで今日一日の授業が終わった。
貼紙の許可も頂いたし、さっそくこれを黒板のはじに貼っておこう。
「なんだそれは」
「ああ、殿下と仲良くなりたい人が沢山おられるので、昼食の時間を利用して交流するのはどうかと」
「俺の許可は」
「あ、大変失礼致しました!」
俺のプライベートにも制限つけてくるような鬼王子に対して、思いっきり勝手なことしちゃった。
絶対だめだよなぁ…と貼紙を剥がそうとしたら、殿下が意外にもそのまま貼っておけと言う。
「いいんですか?」
「お前が俺の隣に必ずいるのなら許可しても良い」
「……えっ?」
なんでなんで?
「昼食会はつまり社交だろう?
許可しないという理由がないからな。
だが、知らんやつと話をするのは疲れる。
ならお前が間に入れば少しはましだろう」
「ありがとうございます!」
えー!意外!
まさかの「許可する」なのぉー!?
読めん!思考が読めん!
しかし、俺、レストランの飯代なんか払えないぞ。
俺だけ水…、水、タダだよね!?
後は……寮でスコーンかマフィンでも作って、空いた時間で食えばいいか…確か寮にキッチンあったよな。
金がないなら自炊。
前世でも今生でもそれは一緒だ。
6の日の午後にでも材料を調達しにいこう。
「それは、明日から行われるのですか?」
エルグラン王子がキラキラおめめで話しかけて来られたので、「来週からです」とお伝えする。
今日は4の日だから、つぎの1の日からにしてもらわないと、俺の昼飯が無くなるからな。
ちなみに、この世界も7日で一週間。
月曜日が1の日で、日曜日が7の日、という感じだ。
6の日は午前中で終わり、7の日は休み。
わかりやす~い。
「そうですか!では、私も予定を調整して、なるべくご一緒できるようにします!」
「あ、ありがとうございます」
エルグラン王子、積極的だなあ。
アルファード殿下ととにかく仲良くならなきゃならないもんな。
なんだかんだ言って、このローズ王国は超級の軍事国家、戦争に一回も負けたことがないという恐ろしい設定なのだ。
まあ、世界有数のダンジョンが国内に5個もあるし、そうなるのも無理はないけど…。
ちなみに、農業国であり魔石産出国でもあるので、最強オブ最強。
だもんで、カメリア王国の立場を考えても、ローズ王国と仲良くしたいと思っているんだろう。
それに、アルファード殿下は主人公なだけあってめっちゃイケメンだし…Sだけど。
殿下をちらりと見ると…ご機嫌やや斜め。
そんなにエルグラン王子を嫌わなくても良いのでは?
「…まあいい。行くぞ」
「あっ、そうでした。
リリー君との約束がありましたね」
「あの、私もご一緒してもよろしいですか?」
ふへっ?エルグラン王子?
俺が王子のほうを見ると、小さい声で耳打ちされた。
「私、魔法に興味がありまして…。優秀な方がいれば、ぜひ色々とお話してみたいのです」
あーね、そういうことね。
「そうですね、せっかくですからご一緒しましょう」
「…………。」
やだー。殿下、不機嫌度上がってるじゃん。
仕方ない、俺も王子に聞こえないように殿下に耳打ちする。
「大事なところは見せないようにしますから、ね」
「当然だ」
…何か機嫌、良くなったな。じゃあ行こう!
貼紙の許可も頂いたし、さっそくこれを黒板のはじに貼っておこう。
「なんだそれは」
「ああ、殿下と仲良くなりたい人が沢山おられるので、昼食の時間を利用して交流するのはどうかと」
「俺の許可は」
「あ、大変失礼致しました!」
俺のプライベートにも制限つけてくるような鬼王子に対して、思いっきり勝手なことしちゃった。
絶対だめだよなぁ…と貼紙を剥がそうとしたら、殿下が意外にもそのまま貼っておけと言う。
「いいんですか?」
「お前が俺の隣に必ずいるのなら許可しても良い」
「……えっ?」
なんでなんで?
「昼食会はつまり社交だろう?
許可しないという理由がないからな。
だが、知らんやつと話をするのは疲れる。
ならお前が間に入れば少しはましだろう」
「ありがとうございます!」
えー!意外!
まさかの「許可する」なのぉー!?
読めん!思考が読めん!
しかし、俺、レストランの飯代なんか払えないぞ。
俺だけ水…、水、タダだよね!?
後は……寮でスコーンかマフィンでも作って、空いた時間で食えばいいか…確か寮にキッチンあったよな。
金がないなら自炊。
前世でも今生でもそれは一緒だ。
6の日の午後にでも材料を調達しにいこう。
「それは、明日から行われるのですか?」
エルグラン王子がキラキラおめめで話しかけて来られたので、「来週からです」とお伝えする。
今日は4の日だから、つぎの1の日からにしてもらわないと、俺の昼飯が無くなるからな。
ちなみに、この世界も7日で一週間。
月曜日が1の日で、日曜日が7の日、という感じだ。
6の日は午前中で終わり、7の日は休み。
わかりやす~い。
「そうですか!では、私も予定を調整して、なるべくご一緒できるようにします!」
「あ、ありがとうございます」
エルグラン王子、積極的だなあ。
アルファード殿下ととにかく仲良くならなきゃならないもんな。
なんだかんだ言って、このローズ王国は超級の軍事国家、戦争に一回も負けたことがないという恐ろしい設定なのだ。
まあ、世界有数のダンジョンが国内に5個もあるし、そうなるのも無理はないけど…。
ちなみに、農業国であり魔石産出国でもあるので、最強オブ最強。
だもんで、カメリア王国の立場を考えても、ローズ王国と仲良くしたいと思っているんだろう。
それに、アルファード殿下は主人公なだけあってめっちゃイケメンだし…Sだけど。
殿下をちらりと見ると…ご機嫌やや斜め。
そんなにエルグラン王子を嫌わなくても良いのでは?
「…まあいい。行くぞ」
「あっ、そうでした。
リリー君との約束がありましたね」
「あの、私もご一緒してもよろしいですか?」
ふへっ?エルグラン王子?
俺が王子のほうを見ると、小さい声で耳打ちされた。
「私、魔法に興味がありまして…。優秀な方がいれば、ぜひ色々とお話してみたいのです」
あーね、そういうことね。
「そうですね、せっかくですからご一緒しましょう」
「…………。」
やだー。殿下、不機嫌度上がってるじゃん。
仕方ない、俺も王子に聞こえないように殿下に耳打ちする。
「大事なところは見せないようにしますから、ね」
「当然だ」
…何か機嫌、良くなったな。じゃあ行こう!
107
お気に入りに追加
2,467
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。
前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。
嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々
慎
BL
SECRET OF THE WORLD シリーズ《僕の名前はクリフェイド・シュバルク。僕は今、憂鬱すぎて溜め息ついている。なぜ、こうなったのか…。
※シリーズごとに章で分けています。
※タイトル変えました。
トラブル体質の主人公が巻き込み巻き込まれ…の問題ばかりを起こし、周囲を振り回す物語です。シリアスとコメディと半々くらいです。
ファンタジー含みます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる