9 / 26
天才錬金術師と最強S級冒険者
07。お兄ちゃんは心配性
しおりを挟む
時刻はお昼時。ハオとガロンは駐屯地から街へと逃げおおせ、買い物の前に昼食を取ろうと相談していた。
せっかくなので普段行かない店にでも行ってみるかと思ったが、やはり結局いつもの店が安心だよなぁという結論に至り、ハオは昨日も行った店へと足を運ぶ。
店主のネーヴァとはガロンも知り合いであり、今は飲食店を経営していると言えば意外そうに片眉を上げた。確かに、昔のヤンチャ時代から考えれば随分と丸くなっただろう。いい加減、彼も大人になったのだ。
店に着けば、やはりお昼と言うこともあり席は大体埋まっていた。運良く一つ空いているとの事で、ラッキーだななんて笑いながら席に着く。その繁盛している様子にガロンがポツリと呟いた。
「姉が婚約した、という理由で暴れてた奴が経営してるとは思えない繁盛っぷりだな。確かに料理の腕は良かったが…」
「式も挙げちゃったから諦めたんだと。どうしようも無い衝動をぶつける様に料理してたらいつの間にか店建ってた、って言われた時は本気で精神を心配した」
「……頭をまともにする薬は作れないのか」
「オレの怪我を治す薬を作るより難しいな…」
気付薬とかでいいんじゃね?とは言ったものの、気付薬程度で正気に戻せるなら苦労はしないのだ。本当にシスコンだよなーと笑うハオに、ガロンはお前も人のこと言えないだろうと呆れるしかなかった。
料理を注文し、しばらくすれば客も減ってきた。デザートでも追加で頼むかともう一度メニューを開いていれば、忙しさが落ち着いたからか表に出てきたネーヴァがこちらに気づく。
軽く手を振りながらゆっくり近づいてきたネーヴァは、ハオといるのがガロンだということに気づくや否や恐ろしく早い競歩でやってきた。
「おうコラ家出マン!!!テメェよくもまぁ涼しい顔でシレッと居やがるじゃあねぇか!!!いつ帰ってきやがった、この報連相皆無野郎!!!」
「さっきから喧嘩売ってるのか?買うぞ」
「自分の店だからって乱闘して言い訳じゃねぇだろ馬鹿。そういや、オレもいつ帰って来たのか気になってたんだ。丁度昨日だったのか?」
「…四日ほど前に。お前が錬金術師になってたことを知って、研究棟に突撃する日取りを練っていたら昨日お前を見かけた」
「あれ、じゃあストーカー疑惑の視線はガロンだったのか?」
昨日、との言葉にネーヴァがそう聞き返す。そう言えば色々あって忘れていたが、ハオは昨日此処に来る途中に謎の視線を感じたのだった。
なるほど、あの視線はガロンだったのか。一瞬そう安心するが、ふと少しの違和感を覚える。それが何かと気づく前に、ガロンが怪訝そうに口を開いた。
「何の話だ。俺は昨日ハオを見かけてすぐに捕まえたし、それより前に見かけた記憶はない」
「おおっとぉ?」
違和感の正体はそれだった。視線を感じたのは店に行く途中。だが、ガロンと出会ったのはその帰りだ。あの視線がガロンであればその時点でハオに話しかけていただろうし、わざわざ一度見送る必要はない。
では、あの視線は誰の?
ゾワリと悪寒が背中を撫でる。無いとは思っていたがまさかと少し顔色を悪くしたハオに、半分ほど冗談でストーカーなどと言ったネーヴァは若干の罪悪感を抱く。
店の一角が水を打ったように静かになったところで、カランカランと軽快なドアベルの音が響いた。半ば反射でそちらを向いた三人は、そこに立つ人物にホッと息をつくと同時に少し驚く。
やってきたのは、目深に帽子を被り青いスカーフを巻いた少年。白銀の少し長い前髪で隠れ気味の赤目がハッキリとハオを映す。真っ直ぐに三人へと近づいてきた少年は、ガロンとネーヴァにぺこりと頭を下げた。
「…どうも、お久しぶり、です。おじゃまします」
「あ、あぁ久しぶり。ハオに用事?」
「うん。寮、行ったらいなかった、から」
「わ、るい…えーっと、よく此処に居るって分かったな?カザキ」
「教えて、もらった、から」
たどたどしい様な、会話に慣れていないような、そんな話し方をする少年は無表情でそう答える。彼はカザキ・フォルスト。察しの通りハオの弟である。歳は結構離れており、もうすぐで17歳になるところだ。
話してる内容が内容だったために、やってきたのがカザキで脱力する三人。状況が分からないカザキは、不思議そうに首を傾げる。
せっかくなのでこのまま話題を変えようと、用事の内容に察しがついているハオは弟を隣に座らせる。ついでに何か奢ってやろうかと言えば、サラッと断られて少し落ち込む。最近、弟は何気につれない。
ハオがしゅ~んとしていれば、仕方なさそうに軽食を頼むカザキ。それに嬉々として注文し始めるハオは誰がどう見てもブラコンである。ガロンはやっぱお前人のこと言えねぇよ、という言葉を心の中だけに留めておいた。
注文を受け取ったネーヴァが奥へと行ったところで、そう言えばカザキはガロンとあまり交流がなかったことを思い出す。兵士は基本的に寮住みで、それでもハオはしょっちゅう実家に顔を出していた。だからカザキが何かあって駐屯地の方に来ることはなかったし、あっても余程の事があった時なのでそもそもガロンと交流する機会がなかった。
何回か顔を合わせたことはあるだろうが、一応自己紹介から始めた方がいいのだろうか。そう考えたハオが口を開く前に。
「この前は、お世話に、なりました」
「…あぁ」
そんなやり取りをする二人。しかし他には何も言わずすぐに黙るものだから、ハオはこの寡黙共め!と情報が少なすぎる会話に憤る。
説明を求めるようにジトリと睨めば、まずカザキが説明を始めた。
「んと、この前、タチキリ山頂で、助けてもらっ、た?」
「何でそんなとこ行ったんだ!?彼処、めちゃくちゃ危険な魔物多いじゃねぇか!!」
「依頼。時期じゃないから、油断した。パライズスパイダー。ベリゴールさん、追ってたの、らしい」
「依頼…?ねぇ、兄ちゃんそんな話一切聞いてないんだけど、何?誰からの依頼だよ!!」
「落ち着けハオ。ギルドだ。お前の弟、こっそり冒険者をやっていたらしい。俺は時期外れに発生したパライズスパイダーの討伐に行ったら、ソイツが居たから話を聞いて知った」
「兄ちゃんなんも聞いてない!!!!」
「だって、言ったら、心配する」
「言われねぇ方が心配すんだよこの馬鹿弟!!!!!!!」
兄がギャン!と嘆いているのに、気にせず運ばれてきた料理を食べ始める弟。この兄にして弟あり、と言うのがピッタリな兄弟だとガロンは思う。どちらも変なところでズレているのだ。弟のほうが幾分か酷いようだが。
カザキがもすもすと料理を食べる一方、ハオは構ってやれなかったのが悪いのか…?とうとうカザキがグレた…としくしく悲しみに暮れていた。せめて慰める素振りぐらいはしてやれ弟。
流石に見ていて可哀想なので、ガロンは泣いて手を付けてもらえないデザートを掬ってハオに差し出す。案外素直にそれを食べるので、何となく面白くなって続けて食べさせる。
甘いものを食べていくらか元気になったのだろう。完食すれば気力を取り戻したのか、追加で別のデザートを頼もうとまでし始めた。
まぁ元気になったならいいかとそれを見守っていれば、そちらも完食したらしいカザキがふとハオを見る。
「にーちゃん」
「何だ?」
「あのね、オレ、昨日A級なった」
「」
ハオが白目を向いて机に突っ伏す。何で兄が倒れたのかが分からないカザキがキョトンとしているのを見て、ガロンはそっと片手で顔をおおった。
復活しかけたところに追い討ちをかけんじゃねぇ!!と。
せっかくなので普段行かない店にでも行ってみるかと思ったが、やはり結局いつもの店が安心だよなぁという結論に至り、ハオは昨日も行った店へと足を運ぶ。
店主のネーヴァとはガロンも知り合いであり、今は飲食店を経営していると言えば意外そうに片眉を上げた。確かに、昔のヤンチャ時代から考えれば随分と丸くなっただろう。いい加減、彼も大人になったのだ。
店に着けば、やはりお昼と言うこともあり席は大体埋まっていた。運良く一つ空いているとの事で、ラッキーだななんて笑いながら席に着く。その繁盛している様子にガロンがポツリと呟いた。
「姉が婚約した、という理由で暴れてた奴が経営してるとは思えない繁盛っぷりだな。確かに料理の腕は良かったが…」
「式も挙げちゃったから諦めたんだと。どうしようも無い衝動をぶつける様に料理してたらいつの間にか店建ってた、って言われた時は本気で精神を心配した」
「……頭をまともにする薬は作れないのか」
「オレの怪我を治す薬を作るより難しいな…」
気付薬とかでいいんじゃね?とは言ったものの、気付薬程度で正気に戻せるなら苦労はしないのだ。本当にシスコンだよなーと笑うハオに、ガロンはお前も人のこと言えないだろうと呆れるしかなかった。
料理を注文し、しばらくすれば客も減ってきた。デザートでも追加で頼むかともう一度メニューを開いていれば、忙しさが落ち着いたからか表に出てきたネーヴァがこちらに気づく。
軽く手を振りながらゆっくり近づいてきたネーヴァは、ハオといるのがガロンだということに気づくや否や恐ろしく早い競歩でやってきた。
「おうコラ家出マン!!!テメェよくもまぁ涼しい顔でシレッと居やがるじゃあねぇか!!!いつ帰ってきやがった、この報連相皆無野郎!!!」
「さっきから喧嘩売ってるのか?買うぞ」
「自分の店だからって乱闘して言い訳じゃねぇだろ馬鹿。そういや、オレもいつ帰って来たのか気になってたんだ。丁度昨日だったのか?」
「…四日ほど前に。お前が錬金術師になってたことを知って、研究棟に突撃する日取りを練っていたら昨日お前を見かけた」
「あれ、じゃあストーカー疑惑の視線はガロンだったのか?」
昨日、との言葉にネーヴァがそう聞き返す。そう言えば色々あって忘れていたが、ハオは昨日此処に来る途中に謎の視線を感じたのだった。
なるほど、あの視線はガロンだったのか。一瞬そう安心するが、ふと少しの違和感を覚える。それが何かと気づく前に、ガロンが怪訝そうに口を開いた。
「何の話だ。俺は昨日ハオを見かけてすぐに捕まえたし、それより前に見かけた記憶はない」
「おおっとぉ?」
違和感の正体はそれだった。視線を感じたのは店に行く途中。だが、ガロンと出会ったのはその帰りだ。あの視線がガロンであればその時点でハオに話しかけていただろうし、わざわざ一度見送る必要はない。
では、あの視線は誰の?
ゾワリと悪寒が背中を撫でる。無いとは思っていたがまさかと少し顔色を悪くしたハオに、半分ほど冗談でストーカーなどと言ったネーヴァは若干の罪悪感を抱く。
店の一角が水を打ったように静かになったところで、カランカランと軽快なドアベルの音が響いた。半ば反射でそちらを向いた三人は、そこに立つ人物にホッと息をつくと同時に少し驚く。
やってきたのは、目深に帽子を被り青いスカーフを巻いた少年。白銀の少し長い前髪で隠れ気味の赤目がハッキリとハオを映す。真っ直ぐに三人へと近づいてきた少年は、ガロンとネーヴァにぺこりと頭を下げた。
「…どうも、お久しぶり、です。おじゃまします」
「あ、あぁ久しぶり。ハオに用事?」
「うん。寮、行ったらいなかった、から」
「わ、るい…えーっと、よく此処に居るって分かったな?カザキ」
「教えて、もらった、から」
たどたどしい様な、会話に慣れていないような、そんな話し方をする少年は無表情でそう答える。彼はカザキ・フォルスト。察しの通りハオの弟である。歳は結構離れており、もうすぐで17歳になるところだ。
話してる内容が内容だったために、やってきたのがカザキで脱力する三人。状況が分からないカザキは、不思議そうに首を傾げる。
せっかくなのでこのまま話題を変えようと、用事の内容に察しがついているハオは弟を隣に座らせる。ついでに何か奢ってやろうかと言えば、サラッと断られて少し落ち込む。最近、弟は何気につれない。
ハオがしゅ~んとしていれば、仕方なさそうに軽食を頼むカザキ。それに嬉々として注文し始めるハオは誰がどう見てもブラコンである。ガロンはやっぱお前人のこと言えねぇよ、という言葉を心の中だけに留めておいた。
注文を受け取ったネーヴァが奥へと行ったところで、そう言えばカザキはガロンとあまり交流がなかったことを思い出す。兵士は基本的に寮住みで、それでもハオはしょっちゅう実家に顔を出していた。だからカザキが何かあって駐屯地の方に来ることはなかったし、あっても余程の事があった時なのでそもそもガロンと交流する機会がなかった。
何回か顔を合わせたことはあるだろうが、一応自己紹介から始めた方がいいのだろうか。そう考えたハオが口を開く前に。
「この前は、お世話に、なりました」
「…あぁ」
そんなやり取りをする二人。しかし他には何も言わずすぐに黙るものだから、ハオはこの寡黙共め!と情報が少なすぎる会話に憤る。
説明を求めるようにジトリと睨めば、まずカザキが説明を始めた。
「んと、この前、タチキリ山頂で、助けてもらっ、た?」
「何でそんなとこ行ったんだ!?彼処、めちゃくちゃ危険な魔物多いじゃねぇか!!」
「依頼。時期じゃないから、油断した。パライズスパイダー。ベリゴールさん、追ってたの、らしい」
「依頼…?ねぇ、兄ちゃんそんな話一切聞いてないんだけど、何?誰からの依頼だよ!!」
「落ち着けハオ。ギルドだ。お前の弟、こっそり冒険者をやっていたらしい。俺は時期外れに発生したパライズスパイダーの討伐に行ったら、ソイツが居たから話を聞いて知った」
「兄ちゃんなんも聞いてない!!!!」
「だって、言ったら、心配する」
「言われねぇ方が心配すんだよこの馬鹿弟!!!!!!!」
兄がギャン!と嘆いているのに、気にせず運ばれてきた料理を食べ始める弟。この兄にして弟あり、と言うのがピッタリな兄弟だとガロンは思う。どちらも変なところでズレているのだ。弟のほうが幾分か酷いようだが。
カザキがもすもすと料理を食べる一方、ハオは構ってやれなかったのが悪いのか…?とうとうカザキがグレた…としくしく悲しみに暮れていた。せめて慰める素振りぐらいはしてやれ弟。
流石に見ていて可哀想なので、ガロンは泣いて手を付けてもらえないデザートを掬ってハオに差し出す。案外素直にそれを食べるので、何となく面白くなって続けて食べさせる。
甘いものを食べていくらか元気になったのだろう。完食すれば気力を取り戻したのか、追加で別のデザートを頼もうとまでし始めた。
まぁ元気になったならいいかとそれを見守っていれば、そちらも完食したらしいカザキがふとハオを見る。
「にーちゃん」
「何だ?」
「あのね、オレ、昨日A級なった」
「」
ハオが白目を向いて机に突っ伏す。何で兄が倒れたのかが分からないカザキがキョトンとしているのを見て、ガロンはそっと片手で顔をおおった。
復活しかけたところに追い討ちをかけんじゃねぇ!!と。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~
tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。
番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
そして安定のヤンデレさん☆
ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。
別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる