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シドハッピーエンド 王の女
3 ブチ犯すしかない(シド視点)
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ヴィクトリアを抱えたシドは、首都からわりと離れた場所にある山間の村に来ていた。
銃騎士隊の連中は既に撒いている。というか、何故か奴らは途中で明らかにシドを追うのを諦めた様子だった。
自分を処刑寸前まで追い詰めた者たちには、それなりの報復をしたい気持ちもあったが、シドにとっては、「この先また会うことがあれば殺してやってもいい」という程度の、どうでも良いことに変わりつつあった。
シドには、あの処刑に関わった者たちを殺したり首都を滅ぼすことよりも先に、とても大事なやるべきことがあった。
腕の中に抱え直したヴィクトリアは眠っている、というか、処刑場から離れた早い段階で、急所に手刀を打ち込み気絶させておいた。
シドは自身を守ったあの氷を出現させたのは、あの場ではヴィクトリア以外有り得ないと思っていた。
ヴィクトリアはジュリアスとか言ったあの妙な術を使う者たちと同じ力があるようだった。番が決まったシドとは違い、未だにレインへの『番の呪い』に惑わされているヴィクトリアを、単に普通に襲えば抵抗されるのは目に見えていた。
夜這いが失敗したあの夜のようにまた氷漬けにされて逃げられそうだと思ったので、とりあえず気絶させておき、目が覚める前に早々にブチ犯すしかないと思っていた。
シドの局所は逃走中からずっと硬く張り詰めていて、服を突き破りそうなほどになっている。
ヴィクトリアはここ数日、シド以外の他の男どもにイロイロと自由に身体を触られていたようだった。
ヴィクトリアが自ら望んだものもあり、それはシドへの裏切り行為に他ならず、早急に自分が誰のものなのかわからせてやる必要があった。
とはいえ、長年待ち望んでいた祝福の音を得られたシドは、これまでの人生の中でも最大級に気分が良く、お仕置きをして相思相愛の番同士になった後は、最愛の女ヴィクトリアを甘やかしてやりたい気持ちも多分にあった。
ヴィクトリアを抱えたままのシドは、質の良い温泉が湧いている秘境的なその村に入ると、すぐに村長の家へと迷わずに向かった。
シドは数日に渡る「狩り」の遠征の帰りなどに、他の獣人たちを引き連れてこの村に滞在したことがあった。誰も殺さない代わりに寝る場所や食事を提供しろと脅せば、村人たちは恐怖に慄きながらもその通りにしていた。
何度か銃騎士隊に通報されそうになることもあったが、その度に見せしめのように村の者たちを痛めつければ、彼らは次第に反抗する気も完全に失せた様子で、シドの言いなりになっていた。
シドはそのような便利な場所を全国に何ヶ所か押さえているが、それらの選ばれた場所の共通点は温泉が湧いていることで、すべては風呂好きのヴィクトリアのためだった。
ヴィクトリアの趣味が「入浴」になってから、シドはいずれしっぽりと混浴を果たすべく、泉質の良い温泉地を次々と掌握し支配下に置くようになっていった。
「メシはあとでいい。とにかく風呂だ。すぐに入れるように一瞬で準備しろ。
俺とヴィクトリアの初めてを飾るに相応しい部屋の準備も忘れるな。抜かりがあれば関わった者たち全員を殺すからな」
シドがいつものように、自分こそがこの村の長であるかのような尊大さを持って威圧的に命じれば、壮年の村長とその側近たちは平身低頭し、シドたちに最大限のおもてなしをするようにと使いを走らせていた。
銃騎士隊の連中は既に撒いている。というか、何故か奴らは途中で明らかにシドを追うのを諦めた様子だった。
自分を処刑寸前まで追い詰めた者たちには、それなりの報復をしたい気持ちもあったが、シドにとっては、「この先また会うことがあれば殺してやってもいい」という程度の、どうでも良いことに変わりつつあった。
シドには、あの処刑に関わった者たちを殺したり首都を滅ぼすことよりも先に、とても大事なやるべきことがあった。
腕の中に抱え直したヴィクトリアは眠っている、というか、処刑場から離れた早い段階で、急所に手刀を打ち込み気絶させておいた。
シドは自身を守ったあの氷を出現させたのは、あの場ではヴィクトリア以外有り得ないと思っていた。
ヴィクトリアはジュリアスとか言ったあの妙な術を使う者たちと同じ力があるようだった。番が決まったシドとは違い、未だにレインへの『番の呪い』に惑わされているヴィクトリアを、単に普通に襲えば抵抗されるのは目に見えていた。
夜這いが失敗したあの夜のようにまた氷漬けにされて逃げられそうだと思ったので、とりあえず気絶させておき、目が覚める前に早々にブチ犯すしかないと思っていた。
シドの局所は逃走中からずっと硬く張り詰めていて、服を突き破りそうなほどになっている。
ヴィクトリアはここ数日、シド以外の他の男どもにイロイロと自由に身体を触られていたようだった。
ヴィクトリアが自ら望んだものもあり、それはシドへの裏切り行為に他ならず、早急に自分が誰のものなのかわからせてやる必要があった。
とはいえ、長年待ち望んでいた祝福の音を得られたシドは、これまでの人生の中でも最大級に気分が良く、お仕置きをして相思相愛の番同士になった後は、最愛の女ヴィクトリアを甘やかしてやりたい気持ちも多分にあった。
ヴィクトリアを抱えたままのシドは、質の良い温泉が湧いている秘境的なその村に入ると、すぐに村長の家へと迷わずに向かった。
シドは数日に渡る「狩り」の遠征の帰りなどに、他の獣人たちを引き連れてこの村に滞在したことがあった。誰も殺さない代わりに寝る場所や食事を提供しろと脅せば、村人たちは恐怖に慄きながらもその通りにしていた。
何度か銃騎士隊に通報されそうになることもあったが、その度に見せしめのように村の者たちを痛めつければ、彼らは次第に反抗する気も完全に失せた様子で、シドの言いなりになっていた。
シドはそのような便利な場所を全国に何ヶ所か押さえているが、それらの選ばれた場所の共通点は温泉が湧いていることで、すべては風呂好きのヴィクトリアのためだった。
ヴィクトリアの趣味が「入浴」になってから、シドはいずれしっぽりと混浴を果たすべく、泉質の良い温泉地を次々と掌握し支配下に置くようになっていった。
「メシはあとでいい。とにかく風呂だ。すぐに入れるように一瞬で準備しろ。
俺とヴィクトリアの初めてを飾るに相応しい部屋の準備も忘れるな。抜かりがあれば関わった者たち全員を殺すからな」
シドがいつものように、自分こそがこの村の長であるかのような尊大さを持って威圧的に命じれば、壮年の村長とその側近たちは平身低頭し、シドたちに最大限のおもてなしをするようにと使いを走らせていた。
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