128 / 220
『番の呪い』後編
100 愛と憎しみ
しおりを挟む
マグノリアとカナリアが浴室から出た後、先にどうぞとロータスに言われたが、ヴィクトリアは居候の身であるからと固辞して一番最後に入浴することにした。
白を基調にした浴室には子供用のおもちゃが置かれていて微笑ましい。お風呂はリュージュとサーシャの家でシャワーを浴びてからほぼ一日ぶりだ。
「ヴィー、ちょっといいかしら?」
先に髪の毛を洗い終え、次に身体を洗おうとした所で浴室の外から声がかかる。
「どうしたの?」
見れば浴室の磨り硝子の向こうに人影が見える。マグノリアだ。
「お風呂、一緒に入ってもいい?」
「え? いや、それはちょっと……」
ヴィクトリアは尻込みした。幼い頃ならいざ知らず、成長してから一緒にお風呂に入ったのはリュージュだけだ。
それにリュージュに口付けられた痕が身体中に残っている。いくら同性と言えども恥ずかしい。
「……しばらくうちで暮らすんでしょう? 家人の背中くらい流してくれてもいいんじゃない?」
何だか半分脅しのようにも聞こえるが、痛い所を突かれてヴィクトリアは一瞬言葉に詰まった。
先程マグノリアが作ってくれた夕食を、つまりはタダ飯を頂いてしまっている。この家を追い出されたらお金を持っていないヴィクトリアは今晩の寝床にも困る。家人の要求には答える義務があるようなないような。
「でもさっきカナと一緒に入っ――」
「ヴィーと一緒にお風呂に入れるなら二回でも三回でも何十回でも入るわ!」
ヴィクトリアの語尾に被るように食いぎみに、かつ語気強めに言われたので若干引いた。
ヴィクトリアが黙っているのを了承と取ったのか、マグノリアは浴室の扉を開けて中に入ってきてしまった。一緒に入る気満々だったのか、マグノリアが既に服を脱いでいたのは驚きだ。
マグノリアは姿替えの魔法を解いていて、黒髪に黒眼の姿になっていた。長い髪は結わえてまとめられている。顔付きも先程までとは全くの別人で、お淑やかな感じの美女になっている。
昔リュージュがマグノリアのことを綺麗な子だと言っていたが、確かにその通りだと思った。マグノリアは子供を一人産んだとは思えないほど体型に乱れがない。
一つ気になったのは、マグノリアの左胸――――ちょうど心臓があるあたりに、花のような黒い痣があることだった。
「あらあら、まあ…… リュージュったら…… 昔は女の子にしか見えないくらいに可愛かったのに、いつの間にか男になってしまったのねえ」
ヴィクトリアの身体の痕を見たマグノリアが驚きに目を見開きながらそう言った。『真眼』の持ち主であるマグノリアはヴィクトリアの身体の広範囲に痕をつけたのがリュージュだとわかっているようだ。
獣人が匂いから情景を思い浮かべる時は靄がかかったようにぼんやりとしていて詳細まではわからないことがほとんどなのだが、マグノリアはどこまで見えているのだろう。かなり恥ずかしい。
ヴィクトリアは赤面しつつ身体を手で覆って痕を出来るだけ隠そうとしたが、身体中についているので全部は隠しようがない。マグノリアはヴィクトリアの反応を面白がっているのか、背中のあたりについている痕を突き出す始末だった。
「や、やめて…… 突っつかないで」
羞恥に肌を赤く染めるヴィクトリアを見ながら、マグノリアは楽しそうにふふふと笑っている。この人は一見理知的でまともそうだが、実はとてもえげつない人なのではないかと思い始めた。
涙目になりかけていたヴィクトリアだったが、首元に回されたと思ったマグノリアの手から淡い光が発せられて驚いた。
マグノリアの手が移動していく度に、肌にあったはずの痕が消えていく。
(あれ? 消えて、る……?)
「このまま残しておいても面白いけど、せっかくだから綺麗な肌にしておきたいし、消しておくわね」
「え…… あ……」
ヴィクトリアは昨日、レインがシドにつけられた痕を魔法使いに消してもらったと言っていたことを思い出した。
(あれは本当のことだったのね)
戸惑った声を出したヴィクトリアを見てマグノリアが口を開く。
「あら、リュージュからの愛の証は残しておいた方がいい? ヴィーもなかなかに熱烈ねえ」
「…………いえ、全部消してくれる?」
(私が番になりたいのはリュージュではなくてレインなのだから……)
レインがつけた痕は残してほしいと思ったが、その上からリュージュがつけ直しているので、一度全て真っ更な状態に戻してもらうのがいいのだろうと思った。
「あと祓っておくわね」
「祓う?」
「あなた、色々憑いてるわよ」
「つ、憑いてる?! お化け!?」
いきなり怖い話になってきた。
「いいえ。お化けじゃなくて怨念」
結局怖い話に変わりはなかった。
「怨念というか情念というか執着? 一人二人とかじゃなくて大勢からのものよ。
あなたへの恨みを募らせた真っ黒いものもあるけど、どちらかと言えばあなたに恋する念の方が多いわ。たぶんあなた自身が知らない人にまで思われている。ほとんどが桃色よ。
だけどその中に愛と憎しみが混ざりあったような大きいものがある……」
恨みというのはおそらくシドの番たちからだろう。
「愛と憎しみ」という言葉から真っ先に浮かんだのはレインだった。
「……私に憑いている念を祓ったら、その人たちが抱えている私への恨みは晴れるの?」
マグノリアはヴィクトリアの肩に手を置きながら、「いいえ」と首を振る。
「私の処置はただの対症療法だから、根本的な原因を取り除かない限りまた積もっていくでしょうね。
でもこれでしばらくは正常な状態でいられるわ。これまでは他人からの強い念を浴びて、本来の気の流れみたいなものが阻害されていたのよ。どう? 何か変わった感じはする?」
そう言われたが、特に何かが変わった感じはしなかった。
「いえ、何も……」
期待外れの答えだったと思うのに、マグノリアは頷いている。
「いいのよ。何事もありのままがいいの。何も感じ取れなくても気にしないで。無理にこっち側に来ることもないわ」
「こっち側?」
ヴィクトリアは言葉の意味がわからずに首を傾げたが、マグノリアは意味深長に笑っているだけだ。
「私が見てて目が痛くなるから祓ってみただけよ。変な女がおかしなことを言ってるわって思って気にしないで。さて――」
マグノリアはスポンジを掴んで泡立てると、お願いしますと言ってヴィクトリアに渡してきた。
白を基調にした浴室には子供用のおもちゃが置かれていて微笑ましい。お風呂はリュージュとサーシャの家でシャワーを浴びてからほぼ一日ぶりだ。
「ヴィー、ちょっといいかしら?」
先に髪の毛を洗い終え、次に身体を洗おうとした所で浴室の外から声がかかる。
「どうしたの?」
見れば浴室の磨り硝子の向こうに人影が見える。マグノリアだ。
「お風呂、一緒に入ってもいい?」
「え? いや、それはちょっと……」
ヴィクトリアは尻込みした。幼い頃ならいざ知らず、成長してから一緒にお風呂に入ったのはリュージュだけだ。
それにリュージュに口付けられた痕が身体中に残っている。いくら同性と言えども恥ずかしい。
「……しばらくうちで暮らすんでしょう? 家人の背中くらい流してくれてもいいんじゃない?」
何だか半分脅しのようにも聞こえるが、痛い所を突かれてヴィクトリアは一瞬言葉に詰まった。
先程マグノリアが作ってくれた夕食を、つまりはタダ飯を頂いてしまっている。この家を追い出されたらお金を持っていないヴィクトリアは今晩の寝床にも困る。家人の要求には答える義務があるようなないような。
「でもさっきカナと一緒に入っ――」
「ヴィーと一緒にお風呂に入れるなら二回でも三回でも何十回でも入るわ!」
ヴィクトリアの語尾に被るように食いぎみに、かつ語気強めに言われたので若干引いた。
ヴィクトリアが黙っているのを了承と取ったのか、マグノリアは浴室の扉を開けて中に入ってきてしまった。一緒に入る気満々だったのか、マグノリアが既に服を脱いでいたのは驚きだ。
マグノリアは姿替えの魔法を解いていて、黒髪に黒眼の姿になっていた。長い髪は結わえてまとめられている。顔付きも先程までとは全くの別人で、お淑やかな感じの美女になっている。
昔リュージュがマグノリアのことを綺麗な子だと言っていたが、確かにその通りだと思った。マグノリアは子供を一人産んだとは思えないほど体型に乱れがない。
一つ気になったのは、マグノリアの左胸――――ちょうど心臓があるあたりに、花のような黒い痣があることだった。
「あらあら、まあ…… リュージュったら…… 昔は女の子にしか見えないくらいに可愛かったのに、いつの間にか男になってしまったのねえ」
ヴィクトリアの身体の痕を見たマグノリアが驚きに目を見開きながらそう言った。『真眼』の持ち主であるマグノリアはヴィクトリアの身体の広範囲に痕をつけたのがリュージュだとわかっているようだ。
獣人が匂いから情景を思い浮かべる時は靄がかかったようにぼんやりとしていて詳細まではわからないことがほとんどなのだが、マグノリアはどこまで見えているのだろう。かなり恥ずかしい。
ヴィクトリアは赤面しつつ身体を手で覆って痕を出来るだけ隠そうとしたが、身体中についているので全部は隠しようがない。マグノリアはヴィクトリアの反応を面白がっているのか、背中のあたりについている痕を突き出す始末だった。
「や、やめて…… 突っつかないで」
羞恥に肌を赤く染めるヴィクトリアを見ながら、マグノリアは楽しそうにふふふと笑っている。この人は一見理知的でまともそうだが、実はとてもえげつない人なのではないかと思い始めた。
涙目になりかけていたヴィクトリアだったが、首元に回されたと思ったマグノリアの手から淡い光が発せられて驚いた。
マグノリアの手が移動していく度に、肌にあったはずの痕が消えていく。
(あれ? 消えて、る……?)
「このまま残しておいても面白いけど、せっかくだから綺麗な肌にしておきたいし、消しておくわね」
「え…… あ……」
ヴィクトリアは昨日、レインがシドにつけられた痕を魔法使いに消してもらったと言っていたことを思い出した。
(あれは本当のことだったのね)
戸惑った声を出したヴィクトリアを見てマグノリアが口を開く。
「あら、リュージュからの愛の証は残しておいた方がいい? ヴィーもなかなかに熱烈ねえ」
「…………いえ、全部消してくれる?」
(私が番になりたいのはリュージュではなくてレインなのだから……)
レインがつけた痕は残してほしいと思ったが、その上からリュージュがつけ直しているので、一度全て真っ更な状態に戻してもらうのがいいのだろうと思った。
「あと祓っておくわね」
「祓う?」
「あなた、色々憑いてるわよ」
「つ、憑いてる?! お化け!?」
いきなり怖い話になってきた。
「いいえ。お化けじゃなくて怨念」
結局怖い話に変わりはなかった。
「怨念というか情念というか執着? 一人二人とかじゃなくて大勢からのものよ。
あなたへの恨みを募らせた真っ黒いものもあるけど、どちらかと言えばあなたに恋する念の方が多いわ。たぶんあなた自身が知らない人にまで思われている。ほとんどが桃色よ。
だけどその中に愛と憎しみが混ざりあったような大きいものがある……」
恨みというのはおそらくシドの番たちからだろう。
「愛と憎しみ」という言葉から真っ先に浮かんだのはレインだった。
「……私に憑いている念を祓ったら、その人たちが抱えている私への恨みは晴れるの?」
マグノリアはヴィクトリアの肩に手を置きながら、「いいえ」と首を振る。
「私の処置はただの対症療法だから、根本的な原因を取り除かない限りまた積もっていくでしょうね。
でもこれでしばらくは正常な状態でいられるわ。これまでは他人からの強い念を浴びて、本来の気の流れみたいなものが阻害されていたのよ。どう? 何か変わった感じはする?」
そう言われたが、特に何かが変わった感じはしなかった。
「いえ、何も……」
期待外れの答えだったと思うのに、マグノリアは頷いている。
「いいのよ。何事もありのままがいいの。何も感じ取れなくても気にしないで。無理にこっち側に来ることもないわ」
「こっち側?」
ヴィクトリアは言葉の意味がわからずに首を傾げたが、マグノリアは意味深長に笑っているだけだ。
「私が見てて目が痛くなるから祓ってみただけよ。変な女がおかしなことを言ってるわって思って気にしないで。さて――」
マグノリアはスポンジを掴んで泡立てると、お願いしますと言ってヴィクトリアに渡してきた。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
獣人公爵のエスコート
ざっく
恋愛
デビューの日、城に着いたが、会場に入れてもらえず、別室に通されたフィディア。エスコート役が来ると言うが、心当たりがない。
将軍閣下は、番を見つけて興奮していた。すぐに他の男からの視線が無い場所へ、移動してもらうべく、副官に命令した。
軽いすれ違いです。
書籍化していただくことになりました!それに伴い、11月10日に削除いたします。
急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。
石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。
雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。
一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。
ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。
その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。
愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
オネエなエリート研究者がしつこすぎて困ってます!
まるい丸
恋愛
獣人と人の割合が6対4という世界で暮らしているマリは25歳になり早く結婚せねばと焦っていた。しかし婚活は20連敗中。そんな連敗続きの彼女に1年前から猛アプローチしてくる国立研究所に勤めるエリート研究者がいた。けれどその人は癖アリで……
「マリちゃんあたしがお嫁さんにしてあ・げ・る♡」
「早く結婚したいけどあなたとは嫌です!!」
「照れてないで素直になりなさい♡」
果たして彼女の婚活は成功するのか
※全5話完結
※ムーンライトノベルズでも同タイトルで掲載しています、興味がありましたらそちらもご覧いただけると嬉しいです!
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
二回目の異世界では見た目で勇者判定くらいました。ところで私は女です。逆ハー状態なのに獣に落とされた話。
吉瀬
恋愛
10歳で異世界を訪れたカリン。元の世界に帰されたが、異世界に残した兄を止めるために16歳で再び異世界へ。
しかし、戻った場所は聖女召喚の儀の真っ最中。誤解が誤解を呼んで、男性しかなれない勇者見習いに認定されてしまいました。
ところで私は女です。
訳あり名門貴族(下僕)、イケメン義兄1(腹黒)、イケメン義兄2(薄幸器用貧乏)、関西弁(お人好し)に囲まれながら、何故か人外(可愛い)に落とされてしまった話。
√アンズ
すぽいる様リクエストありがとうございました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる