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『番の呪い』後編
95 隊長、現る(ナディア視点→レイン視点)
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路地裏に逃げ込んだナディアの前に、一羽の白い鳥が降り立った。
『ナディア』
頭の中に直接マグノリアの声が響いた。精神感応だ。
『姿変えの魔法を使うから、それで別人になりすまして追跡をかわして』
「ありがとう、助かったわ」
ナディアはほっと胸を撫で降ろした。最初は十人ほどを相手に逃走を続けていたが、途中からレイン・グランフェルも含んだ残りの銃騎士隊員たちも合流してきて、正直生きた心地がしなかった。
ナディアは周囲に誰もいないことを確認してから、マグノリアに魔法をかけてもらうように頼んだ。
すると、ナディアは白髪混じりの黒髪黒眼の中年男性の姿に変わった。豊かな胸が平らになり、身長も伸びて、着ていた服も女性のスカート服から男性の服に早変わりした。
『念のために匂い変えの魔法もかけておいたわ。札の魔力が完全に消費されないうちは魔法にかかったままでいられる。
依り代からの魔法だと丸一日くらいは保つと思うわ。こっちに帰って来られる?』
「丸一日もあれば包囲網をかいくぐってマグたちの村まで移動できると思う。列車を使って行くわ。
ただ、今日中にそっちまで行くのはたぶん無理ね。
そっちの村は列車も通ってないし、最寄りの駅からは徒歩移動よ。今晩はどこかに宿を取って、着けるのは明日になると思うわ」
太陽の位置は建物に阻まれて確認できないが、もう少し経てば夕方に差し掛かってくるだろう。
『わかったわ。くれぐれも気をつけてね。ヴィクトリアがすごく心配しているのよ。
あなた、札がまだあるってはったりかましてヴィクトリアだけ助けたでしょ。そんな方法で助けられても、あなたが捕まったら助けられた方はずっと罪悪感に苛まれるわよ。
それに結局銃騎士隊に追い詰められてるじゃない。そういうのはちゃんと逃げ切る算段をつけてからするものよ。
相変わらず考えることが大雑把ね。自分の身も少しは顧みなさい。無茶しないのよ』
「だって姉様ったら奴らに捕まって変態銃騎士の奴隷になっても良いって言うのよ? そんなの見過ごせないじゃない。
マグからもよく話しをしてその考えを改めるように説得しておいて」
『あら、それは大変。ヴィクトリアを変態に奪われるくらいなら私の奴隷にしようかしら』
「ちょっとマグ!」
『ふふふ、冗談よ。ロイの顔色が少し悪くなってしまったわ。
嫌ね、私はもし奴隷ができても酷い扱いはしないし、侍女のように私の身の回りのお世話をお願いするだけよ。うふふ』
「雑談はもういい? 私は早くここから移動したいわ」
『ナディア、何かあったら札に話しかけて。私の所に声が届くようにしておくから。
あと、これだけは覚えておいてほしいのだけど、一日経って魔力が切れたらその途端に元の姿に戻ってしまうわ。その瞬間を誰にも見られないように気をつけて。
札を破ってしまえば姿変えや匂い変えの魔法も解けるから、移動に一日以上かかりそうなら、魔力が切れる前に安全な所で元の姿に戻っておくのも一つの手よ』
「わかったわ、忠告ありがとう」
ナディアの手の平に止まっていた白い鳥の輪郭が崩れ、紋様の描かれた紙札に戻る。ナディアは札を鞄に入れて歩き出した。肩掛けの鞄も見た目に合わせて色と形が少し変わっている。
ナディアは足早に路地を抜けて大通りへ出た。案の定、銃騎士隊員が二、三人でまとまってうろうろしていたが、全く怪しまれずに彼らのそばを通り過ぎることができた。
ナディアは駅に向かった。
蒸気機関車は日に何度も通るわけではない。二時間ほど待ってようやく乗ることができたが、駅の構内には常に銃騎士隊員の姿があって、ナディアがいないかどうかを監視しているようだった。
ナディアは内心で動揺しつつ、できるだけ素知らぬ顔をしながら列車の到着を待った。
マグノリアの魔法で全くの別人となっているために気付かれずに済んだが、魔法がなければこの街から脱出するのはかなり困難だっただろう。
乗り込んだ蒸気機関車がゆっくりと走り出し、窓から見える夕暮れの街並みが遠ざかって行く。
ナディアはお世話になったこの街の人たちに申し訳なさを感じながら、流れていく風景を見つめていた。
******
夕方になりシドの移送が完了したことを受け、レインはナディアの部屋で発見した魔法陣を解析してもらうべく、再び魔法使いの助力を要請した。
夜になってからレインの元に現れたのは、銃騎士隊の隊服を着込み、滅多なことではあまり表情を変えない灰色の髪と瞳を持つ男――――二番隊長、アーク・ブラッドレイその人だった。
アークはジュリアスの父親であり、ヴィクトリアがレインと共に九番隊砦から逃げ出す際に一瞬で姿を消すのを見かけて驚いた相手だった。
アークは美しすぎる息子がいるにしてはかなり平凡な容姿をしているが、ジュリアスによく似た美声をしており、そこに血の繋がりを感じさせる。
レインは自らの所属長を案内しながら、本当はあまり頼りたくなかったのだが、と心の中で思っていた。
レインは、今回のシド捕獲作戦に携わった魔法使い五人の姿を、順に頭の中に思い浮かべた。
本名はナディアという、レインも顔見知りであるあの娘が関わっているのだから、シリウスを呼ぶわけにはいかなかった。
シリウスはナディアの捕獲に繋がると知ったら、協力するどころか邪魔をしてくるだろう。
同じ理由で今朝要請を出した男も呼べない。代わりにまたシリウスが来てしまう可能性があるからだ。
ヴィクトリアはおそらく魔法陣を使ってどこかへ転移されてしまった。レインは、ヴィクトリアの行き先を知っているだろうナディアを捕まえたら、自白剤でも何でも使って彼女の行き先を吐かせるつもりでいた。
だが、ノエルもナディアと面識がある。レインがやろうとしていることを知ったら止めに入るかもしれない。今回の要請相手としてノエルは不適当だった。
それにノエルは昨日シリウスに次いで出動打診の要請をした際、最初はそれに応じる旨の返答があったのに、いつまで経っても来なかった。
再度打診すると、『私は女性の敵のお手伝いはしません』という返事が返ってきた。
レインがヴィクトリアに無体を働いたことが知られてしまったらしい。昨日の今日では再びの要請には応じてもらえないだろう。
セシルに関しては元々レインは訳あってセシルを嫌っているため、呼び出し相手の選択肢の中には入っていなかった。
セシルはレインの過去を暴いてシリウスたちに妹のことを知られてしまうきっかけを作った相手であり、レインはセシルに対して未だに消えない負の感情を抱いている。
レインが五人の魔法使いの中でアーク隊長を選んで要請を出したのは、消去法からだった。
魔法使いの存在は銃騎士隊の中でも極秘扱いになっている。まして二番隊長当人がその魔法使いであることは、最高機密に近い。
人払いをした部屋の中で、レインはアークと二人きりだった。アークが魔法陣に手をかざすと、魔法陣の上に口紅で描き加えられていた部分だけが消失する。
「やはりな。これは『魔女』の魔法陣で間違いない。既に無効化されていて使えなくなっている」
アークが「魔女」と呼ぶのは、一時期山間の貴族領で「聖女」と崇め奉られていた少女のことだ。
アークはマグノリアとやりあったことがあるらしく、「聖女」ではなく「魔女」と呼んでいた。
マグノリアは故郷を出た後にハンターとして活動していたが、その活動期間中に行方不明になったとされている。
しかし、隊長ならば聖女マグノリアの行方を知っているのではないか。つまりは、ヴィクトリアの行き先を。
「聖女マグノリアはどこにいるのですか?」
「……さあな。俺も探しているが見つからない。だが、シドの娘を捕らえればわかるかもしれないな」
シドの娘――――つまりは、ナディアのことだ。
アークはその場で白い鳥の形を取った依り代を幾つも作り出した。
「まだ行方が追えるかもしれない。俺の方でも探ってみよう」
窓から何羽もの鳥たちが羽ばたいていく。宵闇に紛れて鳥の姿はすぐに見えなくなった。
「俺はもう戻る。鳥が見つけることができればお前に連絡するから捕獲に向かえ」
「わかりました」
「もしシドの娘を捕獲できた場合は、直ちに首都まで連れて来い」
「……ですが」
「尋問なら俺がやる。お前は手を出すな」
「………………わかりました」
捕縛できた場合、レインはナディアの尋問は自分がやるつもりだったので、その命令には大いに不服だったが、結局はアークの言いなりになるしかなかった。
レインは上官命令には逆らえないようこの男にかなり躾けられていた。
アークの姿が掻き消えた後、レインはやるせなくため息を吐き出した。
――――首都。
明日には首都近郊でシドの公開処刑が行われる。
そんな大事な時に、シドの娘とはいえわざわざ二番隊長自らが尋問を行う必要はない。なのに、捕まえたらすぐに首都まで連れて来いとは。
隊長は一体、何を考えているのだろう。
『ナディア』
頭の中に直接マグノリアの声が響いた。精神感応だ。
『姿変えの魔法を使うから、それで別人になりすまして追跡をかわして』
「ありがとう、助かったわ」
ナディアはほっと胸を撫で降ろした。最初は十人ほどを相手に逃走を続けていたが、途中からレイン・グランフェルも含んだ残りの銃騎士隊員たちも合流してきて、正直生きた心地がしなかった。
ナディアは周囲に誰もいないことを確認してから、マグノリアに魔法をかけてもらうように頼んだ。
すると、ナディアは白髪混じりの黒髪黒眼の中年男性の姿に変わった。豊かな胸が平らになり、身長も伸びて、着ていた服も女性のスカート服から男性の服に早変わりした。
『念のために匂い変えの魔法もかけておいたわ。札の魔力が完全に消費されないうちは魔法にかかったままでいられる。
依り代からの魔法だと丸一日くらいは保つと思うわ。こっちに帰って来られる?』
「丸一日もあれば包囲網をかいくぐってマグたちの村まで移動できると思う。列車を使って行くわ。
ただ、今日中にそっちまで行くのはたぶん無理ね。
そっちの村は列車も通ってないし、最寄りの駅からは徒歩移動よ。今晩はどこかに宿を取って、着けるのは明日になると思うわ」
太陽の位置は建物に阻まれて確認できないが、もう少し経てば夕方に差し掛かってくるだろう。
『わかったわ。くれぐれも気をつけてね。ヴィクトリアがすごく心配しているのよ。
あなた、札がまだあるってはったりかましてヴィクトリアだけ助けたでしょ。そんな方法で助けられても、あなたが捕まったら助けられた方はずっと罪悪感に苛まれるわよ。
それに結局銃騎士隊に追い詰められてるじゃない。そういうのはちゃんと逃げ切る算段をつけてからするものよ。
相変わらず考えることが大雑把ね。自分の身も少しは顧みなさい。無茶しないのよ』
「だって姉様ったら奴らに捕まって変態銃騎士の奴隷になっても良いって言うのよ? そんなの見過ごせないじゃない。
マグからもよく話しをしてその考えを改めるように説得しておいて」
『あら、それは大変。ヴィクトリアを変態に奪われるくらいなら私の奴隷にしようかしら』
「ちょっとマグ!」
『ふふふ、冗談よ。ロイの顔色が少し悪くなってしまったわ。
嫌ね、私はもし奴隷ができても酷い扱いはしないし、侍女のように私の身の回りのお世話をお願いするだけよ。うふふ』
「雑談はもういい? 私は早くここから移動したいわ」
『ナディア、何かあったら札に話しかけて。私の所に声が届くようにしておくから。
あと、これだけは覚えておいてほしいのだけど、一日経って魔力が切れたらその途端に元の姿に戻ってしまうわ。その瞬間を誰にも見られないように気をつけて。
札を破ってしまえば姿変えや匂い変えの魔法も解けるから、移動に一日以上かかりそうなら、魔力が切れる前に安全な所で元の姿に戻っておくのも一つの手よ』
「わかったわ、忠告ありがとう」
ナディアの手の平に止まっていた白い鳥の輪郭が崩れ、紋様の描かれた紙札に戻る。ナディアは札を鞄に入れて歩き出した。肩掛けの鞄も見た目に合わせて色と形が少し変わっている。
ナディアは足早に路地を抜けて大通りへ出た。案の定、銃騎士隊員が二、三人でまとまってうろうろしていたが、全く怪しまれずに彼らのそばを通り過ぎることができた。
ナディアは駅に向かった。
蒸気機関車は日に何度も通るわけではない。二時間ほど待ってようやく乗ることができたが、駅の構内には常に銃騎士隊員の姿があって、ナディアがいないかどうかを監視しているようだった。
ナディアは内心で動揺しつつ、できるだけ素知らぬ顔をしながら列車の到着を待った。
マグノリアの魔法で全くの別人となっているために気付かれずに済んだが、魔法がなければこの街から脱出するのはかなり困難だっただろう。
乗り込んだ蒸気機関車がゆっくりと走り出し、窓から見える夕暮れの街並みが遠ざかって行く。
ナディアはお世話になったこの街の人たちに申し訳なさを感じながら、流れていく風景を見つめていた。
******
夕方になりシドの移送が完了したことを受け、レインはナディアの部屋で発見した魔法陣を解析してもらうべく、再び魔法使いの助力を要請した。
夜になってからレインの元に現れたのは、銃騎士隊の隊服を着込み、滅多なことではあまり表情を変えない灰色の髪と瞳を持つ男――――二番隊長、アーク・ブラッドレイその人だった。
アークはジュリアスの父親であり、ヴィクトリアがレインと共に九番隊砦から逃げ出す際に一瞬で姿を消すのを見かけて驚いた相手だった。
アークは美しすぎる息子がいるにしてはかなり平凡な容姿をしているが、ジュリアスによく似た美声をしており、そこに血の繋がりを感じさせる。
レインは自らの所属長を案内しながら、本当はあまり頼りたくなかったのだが、と心の中で思っていた。
レインは、今回のシド捕獲作戦に携わった魔法使い五人の姿を、順に頭の中に思い浮かべた。
本名はナディアという、レインも顔見知りであるあの娘が関わっているのだから、シリウスを呼ぶわけにはいかなかった。
シリウスはナディアの捕獲に繋がると知ったら、協力するどころか邪魔をしてくるだろう。
同じ理由で今朝要請を出した男も呼べない。代わりにまたシリウスが来てしまう可能性があるからだ。
ヴィクトリアはおそらく魔法陣を使ってどこかへ転移されてしまった。レインは、ヴィクトリアの行き先を知っているだろうナディアを捕まえたら、自白剤でも何でも使って彼女の行き先を吐かせるつもりでいた。
だが、ノエルもナディアと面識がある。レインがやろうとしていることを知ったら止めに入るかもしれない。今回の要請相手としてノエルは不適当だった。
それにノエルは昨日シリウスに次いで出動打診の要請をした際、最初はそれに応じる旨の返答があったのに、いつまで経っても来なかった。
再度打診すると、『私は女性の敵のお手伝いはしません』という返事が返ってきた。
レインがヴィクトリアに無体を働いたことが知られてしまったらしい。昨日の今日では再びの要請には応じてもらえないだろう。
セシルに関しては元々レインは訳あってセシルを嫌っているため、呼び出し相手の選択肢の中には入っていなかった。
セシルはレインの過去を暴いてシリウスたちに妹のことを知られてしまうきっかけを作った相手であり、レインはセシルに対して未だに消えない負の感情を抱いている。
レインが五人の魔法使いの中でアーク隊長を選んで要請を出したのは、消去法からだった。
魔法使いの存在は銃騎士隊の中でも極秘扱いになっている。まして二番隊長当人がその魔法使いであることは、最高機密に近い。
人払いをした部屋の中で、レインはアークと二人きりだった。アークが魔法陣に手をかざすと、魔法陣の上に口紅で描き加えられていた部分だけが消失する。
「やはりな。これは『魔女』の魔法陣で間違いない。既に無効化されていて使えなくなっている」
アークが「魔女」と呼ぶのは、一時期山間の貴族領で「聖女」と崇め奉られていた少女のことだ。
アークはマグノリアとやりあったことがあるらしく、「聖女」ではなく「魔女」と呼んでいた。
マグノリアは故郷を出た後にハンターとして活動していたが、その活動期間中に行方不明になったとされている。
しかし、隊長ならば聖女マグノリアの行方を知っているのではないか。つまりは、ヴィクトリアの行き先を。
「聖女マグノリアはどこにいるのですか?」
「……さあな。俺も探しているが見つからない。だが、シドの娘を捕らえればわかるかもしれないな」
シドの娘――――つまりは、ナディアのことだ。
アークはその場で白い鳥の形を取った依り代を幾つも作り出した。
「まだ行方が追えるかもしれない。俺の方でも探ってみよう」
窓から何羽もの鳥たちが羽ばたいていく。宵闇に紛れて鳥の姿はすぐに見えなくなった。
「俺はもう戻る。鳥が見つけることができればお前に連絡するから捕獲に向かえ」
「わかりました」
「もしシドの娘を捕獲できた場合は、直ちに首都まで連れて来い」
「……ですが」
「尋問なら俺がやる。お前は手を出すな」
「………………わかりました」
捕縛できた場合、レインはナディアの尋問は自分がやるつもりだったので、その命令には大いに不服だったが、結局はアークの言いなりになるしかなかった。
レインは上官命令には逆らえないようこの男にかなり躾けられていた。
アークの姿が掻き消えた後、レインはやるせなくため息を吐き出した。
――――首都。
明日には首都近郊でシドの公開処刑が行われる。
そんな大事な時に、シドの娘とはいえわざわざ二番隊長自らが尋問を行う必要はない。なのに、捕まえたらすぐに首都まで連れて来いとは。
隊長は一体、何を考えているのだろう。
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