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『番の呪い』後編
91 邂逅(ナディア視点→レイン視点→ヴィクトリア視点)
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残ったナディアは、鏡台を移動させる時に床に落ちていた口紅を拾い上げた。魔法陣の描かれた部分に上から口紅で出鱈目な図を描き加え、魔法が発動しないように細工してしまう。
札がもう無い以上魔法陣は使えないし、ナディアは自力で逃げるしかない。銃騎士隊がヴィクトリアの行方を追えないように手掛かりは潰しておく必要があった。
本棚を元の位置に戻してから、ナディアは急いで逃走に必要なものを鞄に詰めていく。
荷物は鞄が重くならないように厳選して最低限。おそらくもうここには戻れないだろう。
きっと銃騎士隊が自分の正体を職場に告げてしまったに違いない。仕事も住処もまた何もかもを失う。
昨日街で偶然銃騎士と一緒にいるヴィクトリアを見かけた時、そのまま何もせず通り過ぎることもできた。
でもそうしなかったのは、里にいた頃に助けてやれなかったという後悔と、彼に似ているヴィクトリアをそのままにはしておけなかったから……
それからあの銃騎士の男がヴィクトリアを見る目の奥に、仄暗いものを感じたからだった。
執着か、情念か、どちらかと言えば負の感情に近いものが男の瞳に見え隠れしていた。それは、里にいた頃に父が――――シドがヴィクトリアに向けていたものと同じ視線だった。
父と性質が似た男と一緒にいたら絶対に碌なことにはならないとナディアは直感していた。父のせいで散々な目に遭ってきたヴィクトリアをもうこれ以上苦しめたくなかった。
だが、レインと一緒にいるヴィクトリアはとても楽しそうで、あの男を見る瞳は完全に恋する者の目だった。恋は盲目だ。相手の全てが良く見える。
ヴィクトリアはなぜあんな男を好きになってしまったのだろうと思った。
以前首都でも人間のふりをしていた時に会ったレインは、友好的な雰囲気を纒っていて、とても紳士的だった。ナディアはレインのことを根は善良なのだろうと思っていたが、昨日のレインの様子を見てそれはとんでもない勘違いだったのだと気付いた。
あの男は結構な闇を抱えている。
それはヴィクトリアに過去の経緯を聞いて確信に変わった。間違いなく、レインに闇をもたらしたのはその出来事であり、あの男のヴィクトリアへの執念もそれが起因しているのだろうと。
ナディアはレインがヴィクトリアをじっと見ていた目付きを薄ら寒く感じていた。
レインのその目は父だけではなくあの変態にもそっくりだと思った。いや、まだあいつのほうが少しではあるが爽やか成分が紛れていたようにも思うから、少しはマシだったのかもしれないが。
ヴィクトリアを助けたこと自体に後悔は無いけれど、結果としてこの街で関わった人たちに迷惑をかけることになってしまった。
社長を含め優しかった職場の同僚や、何より教え子の跳ねっ返りな姉妹とその家族を裏切る形になって、もう会えなくなってしまうのが苦しい。
姉妹の両親からは、今までどんな家庭教師でも駄目だったのに、あなたが来てくれて本当に良かったと感謝されてもいた。
実は獣人であったことが知られれば、彼らは騙されたと思うだろう。
もしかすると子供たちの心に傷を残してしまうかもしれないし、職場も獣人を雇っていたなんてことが知られれば評判が落ちてしまう。
彼らに恨まれてしまうのだろうなと思うと、とても辛い。
(ごめんなさい。あなたたちを騙して裏切っていました。本当にごめんなさい)
暗い気持ちになるが、ナディアは自分を叱咤する。
『私たち、ずっと友達よ』
『大丈夫よ。私はあなたを裏切らない』
『いつでも帰ってきていいんだからな』
『――――強く生きなさい』
(大丈夫。私にはまだ、支えがある)
逃げなければ。生きなければ。
(昨日だって逃げ切れた。今度も上手くやる)
ナディアはクローゼットの奥から昨日ヴィクトリアの銀色の髪を付けて彼女に変装したストールを取り出した。
自分ではなくヴィクトリアが逃げたと思わせた方が彼女の行き先を撹乱できる。
窓から逃げようと足を向けたナディアの背後から、重く盛大な破壊音が響いた。それはテーブルの上の鏡台が床に落ちて壊れた音だった。「もう少しで開きそうだ!」と銃騎士たちの声がする。
(銃騎士隊が部屋に侵入してくる!)
ナディアは怖くて振り向けなかった。脳裏に浮かぶのは金髪の少年。
首都から逃げた先で殺されかかった出来事が、今でもナディアを苦しめ続けていた。
ナディアは窓を開けた。窓の下にも待機していた銃騎士隊がいる。
ナディアは行き詰まった。前にも後ろにも逃げ場がない。
「絶対に逃さない!」
レインの叫び声が聞こえてくる。
(怖い。銃騎士が怖い)
ナディアは窓枠に足をかけた。
「待て!」
声を振り切るように、ナディアは飛び出した。
******
激しい音が響いて鏡台が床に落ちた後、扉の重さがそれより軽くなる。レインは他の銃騎士隊員と共に力任せに扉を押し続け、ようやく人が通れそうなほどの隙間を作った。
一番に部屋に入ったレインは、窓から出て行こうとする銀髪を靡かせた一人の少女を発見する。
「待て!」
レインが叫んだが、少女は窓枠を蹴って飛び上がり上方向に逃げた。外壁を伝い屋根に向かったのだろう。
レインは少女の姿が消えた窓へ走り寄った。窓から顔を出して上を確認するが、少女は既に屋根に登りきったようで姿が見えない。
「獣人姫が逃げたぞ!」
下にいた隊員たちが、おそらく屋根からまた別の建物へと移って逃げていく少女を追おうとする。
「違う! あれはヴィクトリアじゃない! 別人だ!」
レインは隊員たちに叫んだ。レインがヴィクトリアを見間違えるはずがなかった。
「女の子がもう一人逃げているはずだ! そっちを重点的に追ってくれないか?!」
「だが、窓から逃げたのは一人だけだ!」
「一人……?」
下からの返答にレインは怪訝そうな顔をする。「とにかく俺たちは後を追う!」と外にいた隊員たちは逃げた少女の後を追い始めた。
レインは室内に視線を戻す。クローゼットや浴室など人が隠れられそうな場所を探すが、ヴィクトリアはどこにもいない。
レインはもう一度ぐるりと室内を見渡した。家具が移動し嵐が過ぎ去ったのかというくらいに雑然とした部屋の中で、ある一点に意識が向く。
本棚が置かれた壁際の一部がそこだけ日焼けの具合が違う。
本棚は明らかに移動しているが、また元の位置に戻されている。ほんの少しだけズレた位置に。
レインは他の隊員にも手伝ってもらい本棚を退かした。
現れた赤い図形を見てレインは息を呑んだ。
「これは……?」
別の隊員がそれを見て首を傾げている。
「これは魔法陣だ」
「魔法陣?」
レインの答えにまた別の隊員が首を傾げる。この中で意味がわかっているのはほんの一握りだけだ。
「ヴィクトリア……」
レインは遠くを見るような視線を窓の外に向けながら、そう呟いた。
******
ナディアに押されてよろけるように魔法陣に足を踏み入れたと思ったら、周囲が一瞬で変化した。ヴィクトリアは気付けばどこか別の部屋にいた。
転移先は屋根裏部屋と言っていたが、窓のない部屋の中には荷物が入った箱が多く置かれていて、消毒薬の匂いが強く漂っていた。
この家の家主は医師をしていると言っていたから、医療用の荷物が多くあるのだろう。
足元にはナディアの部屋で見たのと同じ赤い幾何学模様の描かれた魔法陣があり、手の中にあった札はこの部屋に来た途端にぱらぱらと端から塵になって消えてしまった。
ヴィクトリアが魔法陣から出てナディアが現れるのを待っていると、背後から音がした。
振り返ると四角く区切られた床の一部を上に押し上げて開こうとしている男性の手が見えた。男性の匂いは人間のものだ。
ヴィクトリアが身構えていると、蓋のようになっているその場所を開けて、白衣を来たその人物が姿を現した。
男性は黒髪黒眼でヴィクトリアの知らない男だった。優しそうな雰囲気ではあるがこれと言った特徴のない、年齢は二十代半ばほどの中肉中背で平凡な容姿をした男だ。
ただ、レインと同じ髪と瞳の色をしていたので、彼を思い出して胸が少しだけざわつく。
「ロイという人はあなた?」
白衣を着ていたのでこの人が例の医師だろうかと思い問いかけてみたが、返事は返ってこなかった。男は屋根裏部屋の床に突っ立って驚いたような顔をしたまま、こちらを食い入るように見つめている。
「オリヴィアさん……?」
やがて困惑気味な声で男から紡がれたのは、ヴィクトリアの母の名前だった。
(お母さまを知っている……? お母さまの知り合い?)
「私はオリヴィアじゃないわ。オリヴィアは私の母よ」
どうやら、ヴィクトリアのことを母のオリヴィアだと勘違いしているらしき目の前の男に訂正する。
「もしかして、ヴィーか?」
男はさらに目を見開いて驚き、ヴィクトリアの愛称を口にした。
幼い頃の愛称を呼ばれてヴィクトリアは驚いた。
この男は自分を知っているようだが、ヴィクトリアはこの男を知らない。
ヴィクトリアは戸惑いながら問いかけた。
「あなた…… 誰?」
札がもう無い以上魔法陣は使えないし、ナディアは自力で逃げるしかない。銃騎士隊がヴィクトリアの行方を追えないように手掛かりは潰しておく必要があった。
本棚を元の位置に戻してから、ナディアは急いで逃走に必要なものを鞄に詰めていく。
荷物は鞄が重くならないように厳選して最低限。おそらくもうここには戻れないだろう。
きっと銃騎士隊が自分の正体を職場に告げてしまったに違いない。仕事も住処もまた何もかもを失う。
昨日街で偶然銃騎士と一緒にいるヴィクトリアを見かけた時、そのまま何もせず通り過ぎることもできた。
でもそうしなかったのは、里にいた頃に助けてやれなかったという後悔と、彼に似ているヴィクトリアをそのままにはしておけなかったから……
それからあの銃騎士の男がヴィクトリアを見る目の奥に、仄暗いものを感じたからだった。
執着か、情念か、どちらかと言えば負の感情に近いものが男の瞳に見え隠れしていた。それは、里にいた頃に父が――――シドがヴィクトリアに向けていたものと同じ視線だった。
父と性質が似た男と一緒にいたら絶対に碌なことにはならないとナディアは直感していた。父のせいで散々な目に遭ってきたヴィクトリアをもうこれ以上苦しめたくなかった。
だが、レインと一緒にいるヴィクトリアはとても楽しそうで、あの男を見る瞳は完全に恋する者の目だった。恋は盲目だ。相手の全てが良く見える。
ヴィクトリアはなぜあんな男を好きになってしまったのだろうと思った。
以前首都でも人間のふりをしていた時に会ったレインは、友好的な雰囲気を纒っていて、とても紳士的だった。ナディアはレインのことを根は善良なのだろうと思っていたが、昨日のレインの様子を見てそれはとんでもない勘違いだったのだと気付いた。
あの男は結構な闇を抱えている。
それはヴィクトリアに過去の経緯を聞いて確信に変わった。間違いなく、レインに闇をもたらしたのはその出来事であり、あの男のヴィクトリアへの執念もそれが起因しているのだろうと。
ナディアはレインがヴィクトリアをじっと見ていた目付きを薄ら寒く感じていた。
レインのその目は父だけではなくあの変態にもそっくりだと思った。いや、まだあいつのほうが少しではあるが爽やか成分が紛れていたようにも思うから、少しはマシだったのかもしれないが。
ヴィクトリアを助けたこと自体に後悔は無いけれど、結果としてこの街で関わった人たちに迷惑をかけることになってしまった。
社長を含め優しかった職場の同僚や、何より教え子の跳ねっ返りな姉妹とその家族を裏切る形になって、もう会えなくなってしまうのが苦しい。
姉妹の両親からは、今までどんな家庭教師でも駄目だったのに、あなたが来てくれて本当に良かったと感謝されてもいた。
実は獣人であったことが知られれば、彼らは騙されたと思うだろう。
もしかすると子供たちの心に傷を残してしまうかもしれないし、職場も獣人を雇っていたなんてことが知られれば評判が落ちてしまう。
彼らに恨まれてしまうのだろうなと思うと、とても辛い。
(ごめんなさい。あなたたちを騙して裏切っていました。本当にごめんなさい)
暗い気持ちになるが、ナディアは自分を叱咤する。
『私たち、ずっと友達よ』
『大丈夫よ。私はあなたを裏切らない』
『いつでも帰ってきていいんだからな』
『――――強く生きなさい』
(大丈夫。私にはまだ、支えがある)
逃げなければ。生きなければ。
(昨日だって逃げ切れた。今度も上手くやる)
ナディアはクローゼットの奥から昨日ヴィクトリアの銀色の髪を付けて彼女に変装したストールを取り出した。
自分ではなくヴィクトリアが逃げたと思わせた方が彼女の行き先を撹乱できる。
窓から逃げようと足を向けたナディアの背後から、重く盛大な破壊音が響いた。それはテーブルの上の鏡台が床に落ちて壊れた音だった。「もう少しで開きそうだ!」と銃騎士たちの声がする。
(銃騎士隊が部屋に侵入してくる!)
ナディアは怖くて振り向けなかった。脳裏に浮かぶのは金髪の少年。
首都から逃げた先で殺されかかった出来事が、今でもナディアを苦しめ続けていた。
ナディアは窓を開けた。窓の下にも待機していた銃騎士隊がいる。
ナディアは行き詰まった。前にも後ろにも逃げ場がない。
「絶対に逃さない!」
レインの叫び声が聞こえてくる。
(怖い。銃騎士が怖い)
ナディアは窓枠に足をかけた。
「待て!」
声を振り切るように、ナディアは飛び出した。
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激しい音が響いて鏡台が床に落ちた後、扉の重さがそれより軽くなる。レインは他の銃騎士隊員と共に力任せに扉を押し続け、ようやく人が通れそうなほどの隙間を作った。
一番に部屋に入ったレインは、窓から出て行こうとする銀髪を靡かせた一人の少女を発見する。
「待て!」
レインが叫んだが、少女は窓枠を蹴って飛び上がり上方向に逃げた。外壁を伝い屋根に向かったのだろう。
レインは少女の姿が消えた窓へ走り寄った。窓から顔を出して上を確認するが、少女は既に屋根に登りきったようで姿が見えない。
「獣人姫が逃げたぞ!」
下にいた隊員たちが、おそらく屋根からまた別の建物へと移って逃げていく少女を追おうとする。
「違う! あれはヴィクトリアじゃない! 別人だ!」
レインは隊員たちに叫んだ。レインがヴィクトリアを見間違えるはずがなかった。
「女の子がもう一人逃げているはずだ! そっちを重点的に追ってくれないか?!」
「だが、窓から逃げたのは一人だけだ!」
「一人……?」
下からの返答にレインは怪訝そうな顔をする。「とにかく俺たちは後を追う!」と外にいた隊員たちは逃げた少女の後を追い始めた。
レインは室内に視線を戻す。クローゼットや浴室など人が隠れられそうな場所を探すが、ヴィクトリアはどこにもいない。
レインはもう一度ぐるりと室内を見渡した。家具が移動し嵐が過ぎ去ったのかというくらいに雑然とした部屋の中で、ある一点に意識が向く。
本棚が置かれた壁際の一部がそこだけ日焼けの具合が違う。
本棚は明らかに移動しているが、また元の位置に戻されている。ほんの少しだけズレた位置に。
レインは他の隊員にも手伝ってもらい本棚を退かした。
現れた赤い図形を見てレインは息を呑んだ。
「これは……?」
別の隊員がそれを見て首を傾げている。
「これは魔法陣だ」
「魔法陣?」
レインの答えにまた別の隊員が首を傾げる。この中で意味がわかっているのはほんの一握りだけだ。
「ヴィクトリア……」
レインは遠くを見るような視線を窓の外に向けながら、そう呟いた。
******
ナディアに押されてよろけるように魔法陣に足を踏み入れたと思ったら、周囲が一瞬で変化した。ヴィクトリアは気付けばどこか別の部屋にいた。
転移先は屋根裏部屋と言っていたが、窓のない部屋の中には荷物が入った箱が多く置かれていて、消毒薬の匂いが強く漂っていた。
この家の家主は医師をしていると言っていたから、医療用の荷物が多くあるのだろう。
足元にはナディアの部屋で見たのと同じ赤い幾何学模様の描かれた魔法陣があり、手の中にあった札はこの部屋に来た途端にぱらぱらと端から塵になって消えてしまった。
ヴィクトリアが魔法陣から出てナディアが現れるのを待っていると、背後から音がした。
振り返ると四角く区切られた床の一部を上に押し上げて開こうとしている男性の手が見えた。男性の匂いは人間のものだ。
ヴィクトリアが身構えていると、蓋のようになっているその場所を開けて、白衣を来たその人物が姿を現した。
男性は黒髪黒眼でヴィクトリアの知らない男だった。優しそうな雰囲気ではあるがこれと言った特徴のない、年齢は二十代半ばほどの中肉中背で平凡な容姿をした男だ。
ただ、レインと同じ髪と瞳の色をしていたので、彼を思い出して胸が少しだけざわつく。
「ロイという人はあなた?」
白衣を着ていたのでこの人が例の医師だろうかと思い問いかけてみたが、返事は返ってこなかった。男は屋根裏部屋の床に突っ立って驚いたような顔をしたまま、こちらを食い入るように見つめている。
「オリヴィアさん……?」
やがて困惑気味な声で男から紡がれたのは、ヴィクトリアの母の名前だった。
(お母さまを知っている……? お母さまの知り合い?)
「私はオリヴィアじゃないわ。オリヴィアは私の母よ」
どうやら、ヴィクトリアのことを母のオリヴィアだと勘違いしているらしき目の前の男に訂正する。
「もしかして、ヴィーか?」
男はさらに目を見開いて驚き、ヴィクトリアの愛称を口にした。
幼い頃の愛称を呼ばれてヴィクトリアは驚いた。
この男は自分を知っているようだが、ヴィクトリアはこの男を知らない。
ヴィクトリアは戸惑いながら問いかけた。
「あなた…… 誰?」
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