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『番の呪い』前編
77 初恋の行方 2(ウォグバード視点→ヴィクトリア視点)
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リュージュは先程の治療された部屋にいた。寝台に寝転んだままだが、ウォグバードが現れても天井をじっと見たまま微動だにせず、何事かを考えている様子だった。
それまでの意見を覆し入院すると言い出したのはリュージュ本人だ。もうすぐ入院用の部屋に移動になるだろう。
「リュージュ、サーシャと暮らすはずだった新居の鍵を借りるぞ。今日はヴィクトリアをそこに泊まらせる」
ウォグバードに目を向けたリュージュは、ぎょっとした顔をして寝台から上体を起こしていた。
「ウォ、ウォグ! ちょっと待て!」
一言だけ声をかけた後、やけにゆっくりと踵を返しかけたウォグバードを、リュージュは必死で呼び止めた。
「何だ? ヴィクトリアのことなど別にどうでもいいのだろう? 新居に残る『サーシャとの残り香』を嗅がれたところで、痛くも痒くもあるまい」
リュージュは青褪めた。リュージュが危惧しているのはまさにそれだった。
(ヴィクトリアには嗅がせたくないし知られたくもない!)
他の女性と懇ろにしていた現場の匂いなんて嗅がれたら、完全に恋愛対象から外れて二度と回復しないおそれがある。
「どうでもいいなんて言ってないだろ!」
「同じことだ。『俺が守る』と言ったくせに姉ではないとわかった途端放り投げたじゃないか」
「放り投げたわけじゃない! ただちょっと、顔を合わせづらくなっただけで……」
「お前はいつも肝心な所で決めきれない奴だな」
だからサーシャにも逃げられたんだ、という言葉は流石に辛辣だと思い言わないでおいた。
「お前が護衛しないのであれば彼女は今晩一人でいるしかない。他の男に取られても知らんぞ」
「姉じゃないんだから一晩一緒になんて過ごせるわけないだろ。俺の代わりにウォグが守ってくれよ」
「俺は入院中の身だ」
「医者もびっくりするくらいの回復力で明日には退院するかもとか言われてたじゃないか」
「いや、まだ色々と節々が痛い。歳かな」
「嘘つけ! さっきめちゃくちゃ機敏に動いて戦ってただろうが!」
「それでもアルベールを取り逃がした。万全ではない。お前も同様かもしれないが、彼女がそばにいてほしいのは俺ではなくてお前のはずだ」
「違う。あいつが思っているのは俺じゃなくて人間の男だ」
「『番の呪い』を気にしているのか? あれのほとんどは紛い物だ。稀に本物もあるが…… まあ、大丈夫だろう。
『呪い』のせいで嫌がられて抵抗されるかもしれないが、困ったら鼻をつまんでみろ」
「何の話だ?」
「床の話だ」
「……」
リュージュは呆れたようにため息を吐いた。
「ヴィクトリアは今傷心している。シドに襲われ、人間の男にも襲われたようだし、その上アルベールにまで襲われて、なのに寄り添う者は誰もおらず、孤独に一人きりで過ごさねばならない。
ヴィクトリアの孤独を救い続けたのはお前だろう。お前がそばにいてやらなくてどうする?」
「俺だってあいつの力にはなってやりたいさ。でも、だからってヴィクトリアを抱けっていうのは無茶苦茶だろ」
「彼女は『番の呪い』の相手である人間の男とは番になるつもりはないと言っていた。結ばれないのに囚われ続けるのは蛇の生殺しと一緒だ。早めに解いてやった方がいい。適任者にお前以外の誰がいる?」
「無茶言うなよ。サーシャと別れたばかりなんだぞ?」
「リュージュ、どんなにサーシャに操を立てても、彼女はもう戻って来ない。お前だって本当はわかっているんじゃないのか?」
リュージュは押し黙り、その場に沈黙が降りた。
「…………俺はあいつじゃなくてサーシャを選んだんだぞ? 今更、どの面下げて俺と番になってくれなんて言えばいいんだ? そもそもあいつの気持ちは? ヴィクトリアは俺のことなんか何とも思ってない」
「それはお前の思い込みだ。本人に直接聞いたことはあるのか?」
「それは……」
「ヴィクトリアとちゃんと話し合って気持ちを確かめてみろ」
「無理だよ……」
「怖じ気付くな。彼女を失ってから後悔しても遅いぞ?」
「無理だ……」
首を振るリュージュにウォグバードはため息を吐く。
サーシャとの失恋がリュージュを臆病にさせていた。
「リュージュ、とにかく朝までヴィクトリアと一緒にいろ。今日無理に抱かなくてもいいんだ。
彼女は今とても傷ついているはずだ。一緒にいてやれ」
リュージュは首を振るばかりだ。
「このままだとヴィクトリアを新居に案内するしかなくなるが、本当にいいのか?」
リュージュは黙ってしまった。
「リュージュ」
リュージュからの返答はない。
その後もウォグバードが声をかけたが、リュージュは俯いて全く反応しなくなってしまった。
******
ウォグバードはなかなか戻って来なかった。ヴィクトリアは何も考えないようにしようと努めた結果、眠気に襲われうつらうつらしながら船を漕ぎかけていた。
眠りの国の住人になりかけた頃、扉が叩かれた音でヴィクトリアは目を開けた。
「遅くなってすまないな」
目に包帯を巻きつけたウォグバードは表情がわかりにくくなってはいるものの、少しだけ疲れているように見えた。
「大丈夫よ。リュージュの具合があまり良くないのかしら?」
「いや、身体の傷はそう深刻なものでもないと思うが…… あいつにも時間が必要なんだろうな」
ウォグバードの言葉が意味する所は…… サーシャのことだろうか。
「では行くか」
ヴィクトリアはウォグバードに促されて小部屋を出た。
夜道をウォグバードと連れ立って歩く。
ヴィクトリアはたとえ里の中でも夜に外を出歩くことはしなかったので、里の夜の風景は新鮮だった。
否応なく、シドから逃れるために里の中を走ったあの夜のことを思い出してしまう。
やがてリュージュたちの新居が見えてくる。
(あの時も、必死でこの家を目指しながら走っていたっけ……)
「ヴィクトリア!」
突然背後からリュージュの呼び声がして、ヴィクトリアは振り返った。
「やっと来たか……」
隣からウォグバードがほっとしたように呟く声が聞こえる。まるで、リュージュが来ることを予想していたかのような声だった。
立ち止まる二人の前に、息急き切ったリュージュが辿り着く。
「どうしたの?」
「新居へ行くのはちょっと待ってくれないか」
「待つのは構わないけれど、入院するような身体なのに走ってきて大丈夫なの?」
「このくらい走ったって平気だ。そんなやわじゃない。それに今夜はヴィクトリアの護衛をやることにしたから、入院はしない」
「え? 身体は大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。全然問題ない」
心配するヴィクトリアの手を掴むと、リュージュは新居とは反対方向へ向かって歩き出した。
「リュージュ、でも……」
「お前を一人にはできない。守るって言ったろ?」
リュージュはどこかさっぱりしたような顔で力強く言って笑った。
リュージュに手を引かれて歩くヴィクトリアは困惑したようにウォグバードを振り返ったが、ウォグバードは遠ざかる二人に向かってただ微笑んでいるだけだった。
それまでの意見を覆し入院すると言い出したのはリュージュ本人だ。もうすぐ入院用の部屋に移動になるだろう。
「リュージュ、サーシャと暮らすはずだった新居の鍵を借りるぞ。今日はヴィクトリアをそこに泊まらせる」
ウォグバードに目を向けたリュージュは、ぎょっとした顔をして寝台から上体を起こしていた。
「ウォ、ウォグ! ちょっと待て!」
一言だけ声をかけた後、やけにゆっくりと踵を返しかけたウォグバードを、リュージュは必死で呼び止めた。
「何だ? ヴィクトリアのことなど別にどうでもいいのだろう? 新居に残る『サーシャとの残り香』を嗅がれたところで、痛くも痒くもあるまい」
リュージュは青褪めた。リュージュが危惧しているのはまさにそれだった。
(ヴィクトリアには嗅がせたくないし知られたくもない!)
他の女性と懇ろにしていた現場の匂いなんて嗅がれたら、完全に恋愛対象から外れて二度と回復しないおそれがある。
「どうでもいいなんて言ってないだろ!」
「同じことだ。『俺が守る』と言ったくせに姉ではないとわかった途端放り投げたじゃないか」
「放り投げたわけじゃない! ただちょっと、顔を合わせづらくなっただけで……」
「お前はいつも肝心な所で決めきれない奴だな」
だからサーシャにも逃げられたんだ、という言葉は流石に辛辣だと思い言わないでおいた。
「お前が護衛しないのであれば彼女は今晩一人でいるしかない。他の男に取られても知らんぞ」
「姉じゃないんだから一晩一緒になんて過ごせるわけないだろ。俺の代わりにウォグが守ってくれよ」
「俺は入院中の身だ」
「医者もびっくりするくらいの回復力で明日には退院するかもとか言われてたじゃないか」
「いや、まだ色々と節々が痛い。歳かな」
「嘘つけ! さっきめちゃくちゃ機敏に動いて戦ってただろうが!」
「それでもアルベールを取り逃がした。万全ではない。お前も同様かもしれないが、彼女がそばにいてほしいのは俺ではなくてお前のはずだ」
「違う。あいつが思っているのは俺じゃなくて人間の男だ」
「『番の呪い』を気にしているのか? あれのほとんどは紛い物だ。稀に本物もあるが…… まあ、大丈夫だろう。
『呪い』のせいで嫌がられて抵抗されるかもしれないが、困ったら鼻をつまんでみろ」
「何の話だ?」
「床の話だ」
「……」
リュージュは呆れたようにため息を吐いた。
「ヴィクトリアは今傷心している。シドに襲われ、人間の男にも襲われたようだし、その上アルベールにまで襲われて、なのに寄り添う者は誰もおらず、孤独に一人きりで過ごさねばならない。
ヴィクトリアの孤独を救い続けたのはお前だろう。お前がそばにいてやらなくてどうする?」
「俺だってあいつの力にはなってやりたいさ。でも、だからってヴィクトリアを抱けっていうのは無茶苦茶だろ」
「彼女は『番の呪い』の相手である人間の男とは番になるつもりはないと言っていた。結ばれないのに囚われ続けるのは蛇の生殺しと一緒だ。早めに解いてやった方がいい。適任者にお前以外の誰がいる?」
「無茶言うなよ。サーシャと別れたばかりなんだぞ?」
「リュージュ、どんなにサーシャに操を立てても、彼女はもう戻って来ない。お前だって本当はわかっているんじゃないのか?」
リュージュは押し黙り、その場に沈黙が降りた。
「…………俺はあいつじゃなくてサーシャを選んだんだぞ? 今更、どの面下げて俺と番になってくれなんて言えばいいんだ? そもそもあいつの気持ちは? ヴィクトリアは俺のことなんか何とも思ってない」
「それはお前の思い込みだ。本人に直接聞いたことはあるのか?」
「それは……」
「ヴィクトリアとちゃんと話し合って気持ちを確かめてみろ」
「無理だよ……」
「怖じ気付くな。彼女を失ってから後悔しても遅いぞ?」
「無理だ……」
首を振るリュージュにウォグバードはため息を吐く。
サーシャとの失恋がリュージュを臆病にさせていた。
「リュージュ、とにかく朝までヴィクトリアと一緒にいろ。今日無理に抱かなくてもいいんだ。
彼女は今とても傷ついているはずだ。一緒にいてやれ」
リュージュは首を振るばかりだ。
「このままだとヴィクトリアを新居に案内するしかなくなるが、本当にいいのか?」
リュージュは黙ってしまった。
「リュージュ」
リュージュからの返答はない。
その後もウォグバードが声をかけたが、リュージュは俯いて全く反応しなくなってしまった。
******
ウォグバードはなかなか戻って来なかった。ヴィクトリアは何も考えないようにしようと努めた結果、眠気に襲われうつらうつらしながら船を漕ぎかけていた。
眠りの国の住人になりかけた頃、扉が叩かれた音でヴィクトリアは目を開けた。
「遅くなってすまないな」
目に包帯を巻きつけたウォグバードは表情がわかりにくくなってはいるものの、少しだけ疲れているように見えた。
「大丈夫よ。リュージュの具合があまり良くないのかしら?」
「いや、身体の傷はそう深刻なものでもないと思うが…… あいつにも時間が必要なんだろうな」
ウォグバードの言葉が意味する所は…… サーシャのことだろうか。
「では行くか」
ヴィクトリアはウォグバードに促されて小部屋を出た。
夜道をウォグバードと連れ立って歩く。
ヴィクトリアはたとえ里の中でも夜に外を出歩くことはしなかったので、里の夜の風景は新鮮だった。
否応なく、シドから逃れるために里の中を走ったあの夜のことを思い出してしまう。
やがてリュージュたちの新居が見えてくる。
(あの時も、必死でこの家を目指しながら走っていたっけ……)
「ヴィクトリア!」
突然背後からリュージュの呼び声がして、ヴィクトリアは振り返った。
「やっと来たか……」
隣からウォグバードがほっとしたように呟く声が聞こえる。まるで、リュージュが来ることを予想していたかのような声だった。
立ち止まる二人の前に、息急き切ったリュージュが辿り着く。
「どうしたの?」
「新居へ行くのはちょっと待ってくれないか」
「待つのは構わないけれど、入院するような身体なのに走ってきて大丈夫なの?」
「このくらい走ったって平気だ。そんなやわじゃない。それに今夜はヴィクトリアの護衛をやることにしたから、入院はしない」
「え? 身体は大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。全然問題ない」
心配するヴィクトリアの手を掴むと、リュージュは新居とは反対方向へ向かって歩き出した。
「リュージュ、でも……」
「お前を一人にはできない。守るって言ったろ?」
リュージュはどこかさっぱりしたような顔で力強く言って笑った。
リュージュに手を引かれて歩くヴィクトリアは困惑したようにウォグバードを振り返ったが、ウォグバードは遠ざかる二人に向かってただ微笑んでいるだけだった。
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