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家族との時間
結衣side
しおりを挟む花火も見終わり屋根裏部屋から降りるとそこにはお義父さんとお母さんがいた。
母「あなた達…本当に良い関係ね。」
結「お母さん…いるなら言ってよ……」
父「まぁ良いじゃないか。琉生、秀、瑛斗、大雅はみんな俺の自慢の息子だからな。」
結「お義父さんまで……。」
父「ま、将来のことは結衣が選んだら良いさ。たとえどんな理由があろうとな。私は応援する。」
結「どんな理由があろうと……」
え?もしかして大雅兄と私のお父さんが同一人物だって知ってて……
っていや。
そもそもお母さんと結婚するまでに付き合ってた期間は5年。
お父さんは不倫で大雅兄のお母さんと付き合っていたわけで……。
実のお父さんのことなんてわざわざ聞くはずもない。
この事は私と大雅兄だけが知っていれば良い事……。
父「そう言えば琉生が明日検診に来るようにって言っていたぞ。」
結「え……。なんで!?」
私がそう言うとお義父さんは笑った。
父「結衣は本当に病院嫌いなんだな。」
結「う……」
大「それでいて強がりだもんな。」
結「うるさい!!」
瑛「変なところはめちゃくちゃ強ぇくせに本当意味わかんねぇよな。」
結「だーかーらー!」
私が瑛斗兄、大雅兄と言い合っているのをお義父さんは微笑んで見ていた。
父「そういえばお前たち旅行に行くんだろ。」
秀「あ、うん。兄貴から聞いたの?」
父「あぁ。琉生からはいつもみんなの様子を聞いているよ。」
……琉生お兄ちゃん。
いつも忙しくしてるのに私たちのことちゃんとお義父さんやお母さんに報告までしてくれてたんだ…。
だから琉生お兄ちゃんはいつも細かい事までちゃんと把握しようとしてたのか。
父「それで…だな。私達も一緒に行こうと思って。」
大「えっ。」
秀「父さん達も!?」
父「もちろん部屋は泊まる別だがな。」
結「それは素敵!本当の家族旅行が出来るね!!」
母「結衣…。」
私が笑顔で話すのに対してお母さんは少し寂しそうな申し訳なさそうな顔をしていた。
翌日の検診では旅行前の念のためという事で意外にもすんなり終わった。
そして私たちはあっという間に家族旅行の日を迎えた。
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