152 / 202
日常
琉生side
しおりを挟む秀から話を聞いた俺は次の日榊を休ませた。
実は俺も顔色が悪いとは思っていた。
俺も大人だからとりあえず適当な理由をつけて休ませるくらいのことは容易い。
そして次の日になった。
琉「今日は俺が迎えに行くから。」
結「だ、大丈夫だよ!1人でも!」
琉「お前…今日検診があるの忘れてないよな?」
結「わ、忘れてなんてないよ!」
琉「ならいい。放課後迎えに行くからそのつもりで。」
結「本当に大丈夫だから!!じゃあ私行くね!」
琉「あ、おい!まだ話終わってな……」
って…行っちゃったし……。
様子がおかしすぎる。
まさかサボろうとしてるのだろうか。
そして放課後、俺は結衣を迎えに行った。
結「うげっ!琉生お兄ちゃん…本当に迎えにきたの?」
うげってなんだよ…。
あからさまに嫌そうな顔をした結衣。
流石に傷つく…。
琉「迎えに来ると言っただろ。」
結「だからって…わざわざ下駄箱まで来なくても……。」
琉「逃げられても困るからな。」
結「……。ねぇ琉生お兄ちゃん。」
琉「なんだ。」
結「一生のお願い!!検診明日にして!!」
琉「却下。ほら、早く行くぞ!」
俺がそう言って腕を引っ張り車に結衣を乗せると結衣は頬を膨らませ怒っていた。
結「なんで!?意地悪!!」
俺はどこまでも抵抗しようとする結衣を無理矢理病院へと連れて行った。
太「結衣ちゃん久しぶりー!」
結「……。」
太陽が声をかけても黙って下を向き続ける結衣を見て太陽は俺に耳打ちをしてきた。
太「え…結衣ちゃんどうしたの?」
琉「今日はどうしても検診来たくなかったんだとよ。」
太「あら。最近少しは頑張ってくれていたと思ったのに。」
琉「全く。」
太「琉生もそんなにピリピリしないの。」
そう小声で言うと太陽は結衣と目線を合わせた。
太「結衣ちゃん。いつも通り、熱測っておいてね。」
結「熱ないもんっ。」
太「よし!分かった!じゃあ俺が手伝ってあげるから診察室で一緒に測ろうか。」
結「いいっ!!」
琉「結衣!太陽の言うことちゃんと聞け。」
結「やだっ…」
そう言って泣き出す結衣。
太「分かった分かった。結衣ちゃんとりあえずもう診察室入っちゃおうか。俺外来もう結衣ちゃんだけだから。」
琉「悪い…。」
太「いいって!いいって!ほら結衣ちゃんおいで。」
結「やだぁ…。行きたくないもん。」
太「ごめんね。結衣ちゃんちょっと抱っこしちゃうね。」
そう言うと太陽は結衣を抱き上げ、そのまま診察室へと連れて行った。
結「やなの…。」
太「嫌なのね。大丈夫。分かってるよ。」
結「分かってないっ!!」
太「とりあえずここのベッドに横になろうね。」
泣き出す結衣にお構いなしに太陽はベッドに結衣を下ろした。
0
お気に入りに追加
298
あなたにおすすめの小説
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

お兄ちゃんはお医者さん!?
すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。
如月 陽菜(きさらぎ ひな)
病院が苦手。
如月 陽菜の主治医。25歳。
高橋 翔平(たかはし しょうへい)
内科医の医師。
※このお話に出てくるものは
現実とは何の関係もございません。
※治療法、病名など
ほぼ知識なしで書かせて頂きました。
お楽しみください♪♪

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

好きだった幼馴染に出会ったらイケメンドクターだった!?
すず。
恋愛
体調を崩してしまった私
社会人 26歳 佐藤鈴音(すずね)
診察室にいた医師は2つ年上の
幼馴染だった!?
診察室に居た医師(鈴音と幼馴染)
内科医 28歳 桐生慶太(けいた)
※お話に出てくるものは全て空想です
現実世界とは何も関係ないです
※治療法、病気知識ほぼなく書かせて頂きます

なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる