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日常
琉生side
しおりを挟む秀から話を聞いた俺は次の日榊を休ませた。
実は俺も顔色が悪いとは思っていた。
俺も大人だからとりあえず適当な理由をつけて休ませるくらいのことは容易い。
そして次の日になった。
琉「今日は俺が迎えに行くから。」
結「だ、大丈夫だよ!1人でも!」
琉「お前…今日検診があるの忘れてないよな?」
結「わ、忘れてなんてないよ!」
琉「ならいい。放課後迎えに行くからそのつもりで。」
結「本当に大丈夫だから!!じゃあ私行くね!」
琉「あ、おい!まだ話終わってな……」
って…行っちゃったし……。
様子がおかしすぎる。
まさかサボろうとしてるのだろうか。
そして放課後、俺は結衣を迎えに行った。
結「うげっ!琉生お兄ちゃん…本当に迎えにきたの?」
うげってなんだよ…。
あからさまに嫌そうな顔をした結衣。
流石に傷つく…。
琉「迎えに来ると言っただろ。」
結「だからって…わざわざ下駄箱まで来なくても……。」
琉「逃げられても困るからな。」
結「……。ねぇ琉生お兄ちゃん。」
琉「なんだ。」
結「一生のお願い!!検診明日にして!!」
琉「却下。ほら、早く行くぞ!」
俺がそう言って腕を引っ張り車に結衣を乗せると結衣は頬を膨らませ怒っていた。
結「なんで!?意地悪!!」
俺はどこまでも抵抗しようとする結衣を無理矢理病院へと連れて行った。
太「結衣ちゃん久しぶりー!」
結「……。」
太陽が声をかけても黙って下を向き続ける結衣を見て太陽は俺に耳打ちをしてきた。
太「え…結衣ちゃんどうしたの?」
琉「今日はどうしても検診来たくなかったんだとよ。」
太「あら。最近少しは頑張ってくれていたと思ったのに。」
琉「全く。」
太「琉生もそんなにピリピリしないの。」
そう小声で言うと太陽は結衣と目線を合わせた。
太「結衣ちゃん。いつも通り、熱測っておいてね。」
結「熱ないもんっ。」
太「よし!分かった!じゃあ俺が手伝ってあげるから診察室で一緒に測ろうか。」
結「いいっ!!」
琉「結衣!太陽の言うことちゃんと聞け。」
結「やだっ…」
そう言って泣き出す結衣。
太「分かった分かった。結衣ちゃんとりあえずもう診察室入っちゃおうか。俺外来もう結衣ちゃんだけだから。」
琉「悪い…。」
太「いいって!いいって!ほら結衣ちゃんおいで。」
結「やだぁ…。行きたくないもん。」
太「ごめんね。結衣ちゃんちょっと抱っこしちゃうね。」
そう言うと太陽は結衣を抱き上げ、そのまま診察室へと連れて行った。
結「やなの…。」
太「嫌なのね。大丈夫。分かってるよ。」
結「分かってないっ!!」
太「とりあえずここのベッドに横になろうね。」
泣き出す結衣にお構いなしに太陽はベッドに結衣を下ろした。
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