4人の王子に囲まれて

*YUA*

文字の大きさ
上 下
133 / 202
結衣の心

大雅side

しおりを挟む




それから琉兄、秀兄、瑛斗兄が病院まで来るのは早かった。


琉「大雅…良かったよ、本当に。」

秀「ずっと心配してたんだからね。」

瑛「バカが…。」


大「悪かった…心配かけて。」


結「でも良かった!!」

さっきまで泣いていた結衣は笑顔でそう言った。




瑛「誰かさんは大雅が起きなくて死にそうだったくせに起きた瞬間元気になりやがって。」

とチラリと結衣を見ながら言う瑛斗。


結「あはは…」

と困ったように笑う結衣。


秀「瑛斗だって毎日ソワソワしてただろ?」

それをフォローする優しい秀兄。



本当に俺は助かったんだ…。

そう実感した瞬間だった。





結「そういえば…今更疑問なんだけど…なんであの時あの場所に琉生お兄ちゃんと太陽さんいたの?」

秀「それは俺も思った。」

大「え!いたの?あの場所に?」

事故に遭ってすぐ気を失ってしまった俺は気付かなかった。

すると琉兄は突然動揺し始めた。


琉「いや!あれは太陽が……っ」

太「俺がなんだって?」

そう言って突然会話に入ってこようとするあたりが太陽くんらしい。



結「あ!太陽さん!」

琉「いや…」

結「なんで事故に遭った時2人とも居たのかなぁ~って話してたんです。」

結衣がそう言うと間が悪いような顔をした太陽くんは…


太「あ~…たまたま琉生と2人でデートしてたんだ!」

とニコリと笑った。

嘘ついていますって言っているような分かりやすい笑い方だ。




結「デ、デート!?それは…聞いてはいけない事を……」

そう言って焦り始める結衣。



大「結衣、騙されんな。嘘に決まってるだろ。」

俺がそう言うと太陽くんは笑い出した。


太「まぁまぁ。そーゆーことにしておいてくれればいいだろーよ。」




大「おおかた、結衣を心配した琉兄のためにたまたま休みだった2人が尾行してきたってとこだろ。」

太「はぁ…大雅は本当鋭いな。」

俺が推察すると太陽くんはため息をついてそう言った。



大「2人をこんだけ見てればそれくらい分かるわ。」

太「そんな抜け目が無いとそのうち彼女に嫌われるぞ。」


そう言ってわかりやすくニヤニヤしながら結衣と俺の顔を交互に見る太陽くん。

大「うるせっ!」

結「えぇ!大雅兄彼女出来たの!?」

心配そうにそう言う結衣に太陽くんは結衣の頭をポンポンと撫でると

太「大丈夫だよ。大雅は誰にも取られないからね。」

と言っていた。



大「勝手なこと言わないでよー」

と俺が言うとみんなが笑っていた。 



そんな今までなら当たり前だったことが幸せに感じてしょうがない。

母さんに感謝しねぇとな。





しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

お兄ちゃんはお医者さん!?

すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。 如月 陽菜(きさらぎ ひな) 病院が苦手。 如月 陽菜の主治医。25歳。 高橋 翔平(たかはし しょうへい) 内科医の医師。 ※このお話に出てくるものは 現実とは何の関係もございません。 ※治療法、病名など ほぼ知識なしで書かせて頂きました。 お楽しみください♪♪

好きだった幼馴染に出会ったらイケメンドクターだった!?

すず。
恋愛
体調を崩してしまった私 社会人 26歳 佐藤鈴音(すずね) 診察室にいた医師は2つ年上の 幼馴染だった!? 診察室に居た医師(鈴音と幼馴染) 内科医 28歳 桐生慶太(けいた) ※お話に出てくるものは全て空想です 現実世界とは何も関係ないです ※治療法、病気知識ほぼなく書かせて頂きます

女性の少ない異世界に生まれ変わったら

Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。 目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!? なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!! ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!! そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!? これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。

処理中です...