4人の王子に囲まれて

*YUA*

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ずっと一緒

大雅side

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ずっと俺についてくる結衣。

可愛いけど…
正直ちゃんと休んでいて欲しい。

本当ならまだ入院していたはず。


結「たまには私が夕飯作ろうかな!いいでしょ?」

榊「えと…」

突然そう言い出す結衣に困ってる様子の榊は俺の顔をチラリと見た。



大「ダメだ。」

結「なんで!?」



大「本当ならお前は入院なんだぞ?」

結「それは…」

大「あと最低でも一ヶ月は家事禁止。」

結「一ヶ月!??」

大「当たり前だろ。……って事で頼んだぞ。榊。」

榊「承知しました。」  

結「意地悪ー!」

そう言いながらもなんだかんだ俺の側を離れない結衣。

ゴールデンウィーク最終日は琉兄と太陽くんに2人で出かけるのを特別に許可をもらっている。

もちろん無理はさせないという条件付きではあるが…。


少しでも結衣に気分転換をさせ、精神面から体調を崩した結衣が早く回復してくれればと思っている。


大「ほら、そんな怒ってばっかだとブスになんぞ。」

結「だってぇ…」

大「お前の仕事は休む事だ。心配してもらえるだけありがたいと思え。」

俺がそう言うと頬を膨らませて部屋に行ってしまう結衣。

榊「あ…結衣様!」

大「放っておけ。」


榊「なんか意外です…。わたくしに怒鳴ってきた大雅様を見た時、もっと結衣様に甘いのかと思っていました。」

突然そう言ってきた榊。

大「甘やかすだけが優しさじゃねぇからな。」

榊「わたくしはそーゆー事を何も知らずに生きてしまいました。もっと大雅様を見習わないとですね…。」

大「それは榊がやりたいようにすればいい。でも…全てを恐れて部屋に拘束するのは違う。それだけだ。」

榊「わたくしももう少し行動を改めます。」


榊のその言葉を聞くと俺は少し安心した。

多分悪いやつではない。

ただ人との接し方が分からないだけだ。









それからしばらくしてから俺は結衣の部屋へと行った。

コンコンと結衣の部屋をノックすると声をかけて見た。

大「結衣…そろそろ機嫌なおせよ。」

結「怒ってないもん。」

大「入るぞ?」


結衣の部屋に入るとベッドの上でうずくまる結衣の姿があった。

大「はぁ…文句でもなんでも聞いてやるから。」

俺がそう言うと結衣は口を開いた。

結「大雅兄優しくない!!」

大「はぁ!?」

結「ほら!また怒った!」

大「怒ったんじゃなくて呆れたんだよ。」

結「やっと会えたのに…。私大雅兄に会いたくて…。……会った時“一ヶ月頑張ったな”って褒めてもらいたくて頑張ったんだもん。頑張りきれなかったけど…」

結衣はそっぽを向きながらそう言った。


大「すげー頑張ったって思ってるよ。」

結「うそだよ!」

大「嘘だったら榊にあんなに怒鳴ったりしねぇよ。でも…心配なんだよ。結衣の事。それはわかって欲しい。」

結「……」

大「……ったく。ほら、、こっち向け。」

俺は結衣の顎を抑えて無理矢理こちらを向かせるとおでこに口づけを交わした。

大「これが俺の気持ちだ。バカ。じゃ、もう俺部屋行くからな?!」

結「分かんなかったからもう一回して?」





……こいつはバカなのか?






大「何?誘ってんの?」

俺はベッドに座る結衣を押し倒し、覆い被さるようにして両腕を抑えた。


大「俺だって男なんだぞ?」

結「分かってる。」

大「分かってるならそんな事を簡単に口にするな。ボケ。」


そう言って俺は結衣にデコピンをすると部屋を出た。



そしてその日の夜。


結「ねぇ…眠れないんだけど…ここで寝ていーい?」

大「また?」

結「お願い。」

枕を持ってここで寝る気満々の結衣。

俺は仕方なく部屋へ入れた。

入ってきて早々に結衣は俺のベッドに横になる。




大「俺…今から風呂入ってくるから先に……ってもう寝てるし。」


何が“眠れない”だよ。

爆睡じゃねぇか。

携帯つけっぱなしだし……。



ってなに見てんだ?

俺は結衣の携帯画面をチラリと見るとすぐに画面を消し、風呂に入るため部屋を出た。









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