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同居と風邪
結衣side
しおりを挟むごっそりとたくさん色んなものを買って来てくれた瑛斗さんはどこか不器用で。
でも優しい気持ちがすごく伝わってきて私は嬉しくなった。
それから1~2時間後くらい経った頃だろうか。
大「結衣……遅くなったけど飯食えそうか?」
結「うん。大雅兄ありがとう。」
大「いいよ。別に…それよりその袋…」
結「瑛斗さんが…」
大「…んだよ。あいつ…」
結「ん?何か言った??」
大「いや。なんでもねぇ!」
私は段々と薬が効いて来たのか少し体調はマシになっていた。
大「顔色少しは良くなったな。」
結「みんなのおかげだよ!ありがとう!」
大「ま、飯くらい作ってやっからまだ無理はするなよ。」
結「うん。」
私はそのまま大雅兄が作ってくれたお粥を食べて再び寝ると起きた頃にはもうだいぶ体が軽くなっていた。
現在の時刻は18時。
本当ならバイトしているか夕飯の準備をしている時間だ。
私……こんなに休んでていいのかな。
いくら熱があったとはいえ…
もう体だってだいぶ楽だし…
今までは熱があっても基本的には家事やバイトはしてたし……
ちょっと甘えすぎなのでは?
日中大雅兄に色々してもらったし、夕飯くらいは作らないとだよね。
よし!作ろう。
まずは冷蔵庫の確認だ!
思い立ったらすぐに行動しなくてはっ!
私はエプロンを持ってキッチンへと向かった。
結「鶏モモ肉は日にち近いし簡単に唐揚げでいいかな。」
早速調理に取り掛かる私。
料理するのは割と好きなのよね~
一応風邪を移さないようにマスクをしながら作っていく。
唐揚げと大根のサラダ、それとお味噌汁とご飯にしよう。
手抜きに思われるかな??
まぁ病み上がりだしこんなもんか。
たんたんと料理をしていくと意外と出来るのはあっという間。
よし。完璧!!
少し疲れて来たからまた横になろうかな。
そう思いキッチンを出た瞬間だった。
グラン……
結「……っ」
今視界が……
そのまま私の体は熱を帯びたまま倒れそうになった。
でも
なんか体がかるい…
瑛「ったくお前は何してんだよ!!」
慌てて駆けつけてくれた瑛斗さんの腕に包まれていた。
瑛「本当お前は目が離せねぇな。何してんのかと見ていればこれだ。」
みてたの?
料理作ってるのを??
でも謝りたいけど…
言葉が出ない。
私の体…割と弱いんだな。
ダメだ。意識失いそう。
そう思った時にはもう遅くて気付けば私は眠っていた。
次に起きたのは21時頃。
琉「起きたか?おはよう。」
少し強めの口調で少し怒ってような顔で琉生さんは私の横になっているベッドサイドに立っていた。
結「おはよう…ございます……。ごめんなさい…!私…」
琉「ここにいるの奴らは決してお前の敵ではない。今までたくさん苦労してきただろうが…今はもう無理しなくていい。休まなきゃいけない時くらいしっかり休め。」
そっか。
私…また迷惑かけたのか。
大「結衣…迷惑なんて考えなくていい。お前はお前らしく居ればいい。」
そう私に近づきながら言ってくれたのは大雅兄。
結「大雅兄……」
琉「いや、まて。お前いつから大雅兄なんて呼ばれるようになったんだよ?!」
大「いやっ!違!!」
突然の琉生さんのツッコミに顔を真っ赤にして焦る大雅兄。
なんか…
結「ふふ。あははっ!」
大「おいっ!!何笑って!」
結「ごめんなさいっ…だって…」
だって……
すごく沢山の優しさを持ったお兄ちゃん達。
なのにみんな不器用なんだもん。
何故だか笑いが止まらない。
ありがとう。
お兄ちゃん達。
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