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仲直りへの戦い
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「さぁ始まりました!A級トーナメント!」
ギラギラと熱い日差しを作り出す太陽が会場を照らす。しかし、それに負けないように多くの人たちが歓声を上げていた。
これは過去のテレビの映像、そこには派手な赤いコートを羽織った若い男が映っていた。
男が腰につけていた剣を上に掲げる。
その瞬間、歓声が会場全体の空気を震わせていた。
観客は望んでいたその姿を兵士として完璧であったその姿を。
ピッとテレビの電源が消える。
「あの時、どう言えば良かったんだろ」
そう言って私はベットで横になる。
その瞬間、ビキと体にひび割れたような痛みが走る。
「手術か」
医者から聞いた話だと手術の成功率は半分よりは高かった。しかし、それでももしかしてが存在する確率だった。
「こわいな」
だから私は憧れたのだ。
あの怖いもの知らずな感じで多くの人たちを正面切って戦ったあの人が。
「……寝れない」
夜が更けていく病室は嫌なことばかり思い出させる。
そして、何度朝がやってきてあの公園に訪れてもあの人が戻ってくることは無かった。
「……そうだ」
とあることを思いついたすぐにベットから降りる。
そして近くの机と引き出しから紙とペンを取り出した。
ーーー
『さぁさぁ!B級カップもいよいよ終盤にかかってきましたね』
『えぇそうですね』
『やはり注目の的は前回のチャンピオンチームの武田チームとそのチームに惜しくも敗退したレビンチームとの再戦が……』
「ああくそ!」
そう言って俺は乱暴にラジオの電源を切った。このチャンネルはいつも好きなアーティストの曲を流してるが時々、こういった話もしてくる。
「私はその人の戦う姿がかっこいいと思えた」ふいにまたあの言葉が蘇る。
「ちっ」
それに対してイライラし舌打ちをする、ここ最近ずっとそれを繰り返している。
「どうしたもんか」
あれ以来、ずっと会っていない。本来は自分が謝るべきなんだが、あまりにも足が進まない。公園の近くによっても「明日にしよう」と逃げてしまった。
「今日こそは」
いるかもしれない。謝らなければ、少なくともこの苛立ちから逃げ出したい。
ガチャリと扉の鍵を開けて外に出る。
そう思っていた。
「くそ」
しかし、一歩外に出てみればとたんにその気持ちは削がれていく、謝りにいかなければいけないはずなのに心が重たくなって足が進まなくなる。
「何歳なんだ」
もう大人のはずなのになぜ謝りにいけないのか、むしろ大人だから謝れないのか訳がわからなかった。
「くそ」
思わず戻ろうかと思ってしまった。
その時だった。
ピーポーピーポー
電子音なホイッスルの音を立てながら救急車の音が鳴る。その瞬間足を止めてしまった。想像してしまったのだ。
少しでもあり得るのではないかと。
ダッ!
そこからはがむしゃらに走った。知っている角を曲がり美味しいホットドッグを売っている販売車がある公園に向かった。
いや、それだけではない今は彼女と喋る公園でもあるのだ。
「……は……は」
着いた頃には息も絶え絶えになっていた、販売車はもういないし今は子どもがちらほら遊んでいるだけだった。
「いや……行くなら病院だろ」
公園は周りが反対するしいないはずだ、病院に行けばよかった。
「くそ……ん?」
慌てて道を戻り病院に向かおうとするが、足を止める。以前まで薫と話していた木のところに気になるものが落ちていることに気づいたのだ。
「これは」
近づいて見てみるとそれは手紙だった。
おしゃれな便箋にくるまれ風に飛ばないように石が重しになっていた。
『おじさんへ』
宛先にはそう書かれていた。
便箋から取り出しペラリと手紙をめくる。
『おじさんへ
この手紙を読んでくれているのがおじさんであることを願っています。この手紙はおじさんが病院に来ないと思ったのでお母さんにお願いして公園に置きました。この前はひどいことを、ていうかデリカシーのないこと言ってごめんなさい。(まぁおじさんも何も言わずに出ていくのもどうかと思うけど)』
「かっこは書くな」
『今ごろ「かっこは書くな」というおじさんの声が枕 元から聞こえてきます』
「幽霊じゃないぞ」
『おじさんは病院のあの時、「違う」と言っていたけど私は「違わない」と言いたいです』
「?」
『おじさんがあの時、何を思ったのか私にはわからない、けどやっぱり私はおじさんがおじさんを否定してはいけないと思う』
「……」
『私はおじさんのあの時の姿が1番幸せそうでした。
追伸
私は手術を来週末に受けることが決まりました。
それが終わったらおじさんともう一度、お話したいです。ホットドッグを一緒に食べながら』
「……はぁ~」
手紙を読み終わって、思わず天を仰ぐ。両手を口から鼻、目そして髪と後ろに流しながら思案する。
「幸せ」に「手術」か
「……」
ぼぉと宙を見る。
今が「幸せであるか」と問われればイエスとは叫べない。
「ちくしょう」
あまりにも苦虫を噛み潰したような顔になる。
その後、俺は立ち上がり家に向かった病院にはいかないやらないと行けないことがあるのだ。
ーーー
『さぁB級カップもいよいよ終わりの時間となりましたね、坂田さん』
『そうですね、八女宮さん』
テレビでは解説、実況のナレーター2人が喋る。
解説の方はまだ二十代で坂田と名乗っていた、実況の方、八女宮さんは30から40くらいの少し年上な感じだった。
「もうすぐ手術ね」
「うん」
ベット近くの椅子に腰掛けながらお母さんの言葉にも耳を傾ける。けどどちらにも気持ちは傾かなかった。
手紙を読んでくれたかどうかそれがずっと心残りなままだった。
『今後はA級までの三ヶ月の期間はC級と一般の方が自由に参加できるカジュアルが用意されているそうです。そして、そのC級が始まるのが今日この瞬間から!』
そう言ってカメラがナレーターから会場に移るそこには先程までの大会の熱も下がらずにずっとワクワクとした人たちが映し出されていた。
『C級、一般参加の人たちにも一定層のファンがいます。未来の兵の卵たち、夢を追う若人から戦うのを愛する老人たちまでをC級は全てを歓迎します!』
ドン!ドンドン!その実況の人が話した瞬間、会場からは花火が上がる。
「「「うわぁあああ!!」」」
その瞬間、会場が花火を消す声量で歓喜する。
会場に選手たちが出始めたのだ。
『いま!選手が出てきました!』
『いやどれもかっこいい選手ばかりですね』
解説、実況の人たちもワクワクして選手を見ている。
それもそのはず、ここはsilver soldierの大会、普通のスポーツではない。
『武器も悪くないです。今シーズンから注目集めていた“Lー72”だけではなく様々な武器があります』
バトルロワイヤルだ。多くの戦士の中からただ1人だけが生き残れる。
『特に期待されるのは……やはり彼ですか』
そう言って解説、実況の人たちの前に他の人の写真が浮かび上がる。
髪がボサボサに伸びていて、ギョロッとした長身だが鍛えた体というよりはヒョロリとした感じの肉体でまるで蛇みたいな男だった。
『香山龍弥高校生でありながら長い体躯と太刀の扱いがうまい選手です、坂田さんは誰に注目していますか?』
『私は青山小春選手に注目しています』
そう言うと今度は女性の写真が出てきた。そこにはマッシュの金髪で両手にそれぞれ拳銃を持っていた姿だった。
『一般参加の彼女は目立った戦績はありませんが、速度を生かして距離をとりながら戦える安定した地力があります、今日のこの一戦は彼女の為にあるのかもしれません』
『なるほど、どのような試合になるのか楽しみです!他にも多くの選手が来て』
その瞬間、実況の人が何かをめくった瞬間喋るのをやめた。
そして、
『来たぁああ!』
ガッツポーズをして涙を流していた。
解説の人もびっくりして目を丸くしていた。
『どうかしたのですか?期待された選手の中に珍しい人はいなかったと思いますけど』
そう言って原稿を見る。
『もちろん!原稿には載っていません!これを見てください!』
そう言って別の紙を解説に見せる。
『?それは選手名一覧ですね』
『えぇそうです。彼が来たです!』
実況の人がらんらんと目を輝かせる。
その瞬間、カメラは選手が会場に向かっていく画像に変わり音声は聞こえなくなった。
「あら放送事故かしら」
お母さんはそう言って首を傾げたけど私は気づいた、見つけのだ沢山いる選手の中で見つけることができた。
ーーー
「困るよ八女宮さん」
「すいません坂田さん」
解説席について数年、落ち着いてけど盛り上げるところはとことん盛り上げる実況者八女宮さんと一緒に仕事していたが、こんな彼を初めて見る。
ミスをしたのにも気にせずただワクワクしていた。
「そんなにいい選手がいたんですか?」
「はい!そうです!私はこの試合を実況できて幸せです」
そう言って今度は涙をポロポロとこぼした。
「ちょっ!八女宮さん!」
あまりにも普段の違いから周りのカメラの人たちも困惑している。いやけど数人、彼より少し年下の人やsilver soldierのオタクの同僚も泣いていたりうるうるしていた。
「もう見ないかと思ってた」
八女宮さんが溢れるように話す。
「もう見れないかと思ってた。けどそんな思い、今はもうありません!」
彼は天にガッツポーズをする。
いやガッツポーズではない剣を見えない剣を掲げているようだった。周りのカメラの人たちもしている。
「彼が帰ってきたから!」
ーー
けど見つけれるのも簡単だった。
テレビに写っていても気づけたバトルロワイヤル、そんな生存戦略の中で一際目立った赤色のコートを着た男、
「東雲 秋が帰ってきた!」
私は手術の時間が始まるギリギリまで試合を見ていた。
けど、試合が始まって5分もしないうちに手術が始まった。結果は終わってからだ。
「先生」
「ん?」
手術台に横になりの先生に声をかける。
「なるはやでお願い」
「もうちょい命に関心持ってー」
ギラギラと熱い日差しを作り出す太陽が会場を照らす。しかし、それに負けないように多くの人たちが歓声を上げていた。
これは過去のテレビの映像、そこには派手な赤いコートを羽織った若い男が映っていた。
男が腰につけていた剣を上に掲げる。
その瞬間、歓声が会場全体の空気を震わせていた。
観客は望んでいたその姿を兵士として完璧であったその姿を。
ピッとテレビの電源が消える。
「あの時、どう言えば良かったんだろ」
そう言って私はベットで横になる。
その瞬間、ビキと体にひび割れたような痛みが走る。
「手術か」
医者から聞いた話だと手術の成功率は半分よりは高かった。しかし、それでももしかしてが存在する確率だった。
「こわいな」
だから私は憧れたのだ。
あの怖いもの知らずな感じで多くの人たちを正面切って戦ったあの人が。
「……寝れない」
夜が更けていく病室は嫌なことばかり思い出させる。
そして、何度朝がやってきてあの公園に訪れてもあの人が戻ってくることは無かった。
「……そうだ」
とあることを思いついたすぐにベットから降りる。
そして近くの机と引き出しから紙とペンを取り出した。
ーーー
『さぁさぁ!B級カップもいよいよ終盤にかかってきましたね』
『えぇそうですね』
『やはり注目の的は前回のチャンピオンチームの武田チームとそのチームに惜しくも敗退したレビンチームとの再戦が……』
「ああくそ!」
そう言って俺は乱暴にラジオの電源を切った。このチャンネルはいつも好きなアーティストの曲を流してるが時々、こういった話もしてくる。
「私はその人の戦う姿がかっこいいと思えた」ふいにまたあの言葉が蘇る。
「ちっ」
それに対してイライラし舌打ちをする、ここ最近ずっとそれを繰り返している。
「どうしたもんか」
あれ以来、ずっと会っていない。本来は自分が謝るべきなんだが、あまりにも足が進まない。公園の近くによっても「明日にしよう」と逃げてしまった。
「今日こそは」
いるかもしれない。謝らなければ、少なくともこの苛立ちから逃げ出したい。
ガチャリと扉の鍵を開けて外に出る。
そう思っていた。
「くそ」
しかし、一歩外に出てみればとたんにその気持ちは削がれていく、謝りにいかなければいけないはずなのに心が重たくなって足が進まなくなる。
「何歳なんだ」
もう大人のはずなのになぜ謝りにいけないのか、むしろ大人だから謝れないのか訳がわからなかった。
「くそ」
思わず戻ろうかと思ってしまった。
その時だった。
ピーポーピーポー
電子音なホイッスルの音を立てながら救急車の音が鳴る。その瞬間足を止めてしまった。想像してしまったのだ。
少しでもあり得るのではないかと。
ダッ!
そこからはがむしゃらに走った。知っている角を曲がり美味しいホットドッグを売っている販売車がある公園に向かった。
いや、それだけではない今は彼女と喋る公園でもあるのだ。
「……は……は」
着いた頃には息も絶え絶えになっていた、販売車はもういないし今は子どもがちらほら遊んでいるだけだった。
「いや……行くなら病院だろ」
公園は周りが反対するしいないはずだ、病院に行けばよかった。
「くそ……ん?」
慌てて道を戻り病院に向かおうとするが、足を止める。以前まで薫と話していた木のところに気になるものが落ちていることに気づいたのだ。
「これは」
近づいて見てみるとそれは手紙だった。
おしゃれな便箋にくるまれ風に飛ばないように石が重しになっていた。
『おじさんへ』
宛先にはそう書かれていた。
便箋から取り出しペラリと手紙をめくる。
『おじさんへ
この手紙を読んでくれているのがおじさんであることを願っています。この手紙はおじさんが病院に来ないと思ったのでお母さんにお願いして公園に置きました。この前はひどいことを、ていうかデリカシーのないこと言ってごめんなさい。(まぁおじさんも何も言わずに出ていくのもどうかと思うけど)』
「かっこは書くな」
『今ごろ「かっこは書くな」というおじさんの声が枕 元から聞こえてきます』
「幽霊じゃないぞ」
『おじさんは病院のあの時、「違う」と言っていたけど私は「違わない」と言いたいです』
「?」
『おじさんがあの時、何を思ったのか私にはわからない、けどやっぱり私はおじさんがおじさんを否定してはいけないと思う』
「……」
『私はおじさんのあの時の姿が1番幸せそうでした。
追伸
私は手術を来週末に受けることが決まりました。
それが終わったらおじさんともう一度、お話したいです。ホットドッグを一緒に食べながら』
「……はぁ~」
手紙を読み終わって、思わず天を仰ぐ。両手を口から鼻、目そして髪と後ろに流しながら思案する。
「幸せ」に「手術」か
「……」
ぼぉと宙を見る。
今が「幸せであるか」と問われればイエスとは叫べない。
「ちくしょう」
あまりにも苦虫を噛み潰したような顔になる。
その後、俺は立ち上がり家に向かった病院にはいかないやらないと行けないことがあるのだ。
ーーー
『さぁB級カップもいよいよ終わりの時間となりましたね、坂田さん』
『そうですね、八女宮さん』
テレビでは解説、実況のナレーター2人が喋る。
解説の方はまだ二十代で坂田と名乗っていた、実況の方、八女宮さんは30から40くらいの少し年上な感じだった。
「もうすぐ手術ね」
「うん」
ベット近くの椅子に腰掛けながらお母さんの言葉にも耳を傾ける。けどどちらにも気持ちは傾かなかった。
手紙を読んでくれたかどうかそれがずっと心残りなままだった。
『今後はA級までの三ヶ月の期間はC級と一般の方が自由に参加できるカジュアルが用意されているそうです。そして、そのC級が始まるのが今日この瞬間から!』
そう言ってカメラがナレーターから会場に移るそこには先程までの大会の熱も下がらずにずっとワクワクとした人たちが映し出されていた。
『C級、一般参加の人たちにも一定層のファンがいます。未来の兵の卵たち、夢を追う若人から戦うのを愛する老人たちまでをC級は全てを歓迎します!』
ドン!ドンドン!その実況の人が話した瞬間、会場からは花火が上がる。
「「「うわぁあああ!!」」」
その瞬間、会場が花火を消す声量で歓喜する。
会場に選手たちが出始めたのだ。
『いま!選手が出てきました!』
『いやどれもかっこいい選手ばかりですね』
解説、実況の人たちもワクワクして選手を見ている。
それもそのはず、ここはsilver soldierの大会、普通のスポーツではない。
『武器も悪くないです。今シーズンから注目集めていた“Lー72”だけではなく様々な武器があります』
バトルロワイヤルだ。多くの戦士の中からただ1人だけが生き残れる。
『特に期待されるのは……やはり彼ですか』
そう言って解説、実況の人たちの前に他の人の写真が浮かび上がる。
髪がボサボサに伸びていて、ギョロッとした長身だが鍛えた体というよりはヒョロリとした感じの肉体でまるで蛇みたいな男だった。
『香山龍弥高校生でありながら長い体躯と太刀の扱いがうまい選手です、坂田さんは誰に注目していますか?』
『私は青山小春選手に注目しています』
そう言うと今度は女性の写真が出てきた。そこにはマッシュの金髪で両手にそれぞれ拳銃を持っていた姿だった。
『一般参加の彼女は目立った戦績はありませんが、速度を生かして距離をとりながら戦える安定した地力があります、今日のこの一戦は彼女の為にあるのかもしれません』
『なるほど、どのような試合になるのか楽しみです!他にも多くの選手が来て』
その瞬間、実況の人が何かをめくった瞬間喋るのをやめた。
そして、
『来たぁああ!』
ガッツポーズをして涙を流していた。
解説の人もびっくりして目を丸くしていた。
『どうかしたのですか?期待された選手の中に珍しい人はいなかったと思いますけど』
そう言って原稿を見る。
『もちろん!原稿には載っていません!これを見てください!』
そう言って別の紙を解説に見せる。
『?それは選手名一覧ですね』
『えぇそうです。彼が来たです!』
実況の人がらんらんと目を輝かせる。
その瞬間、カメラは選手が会場に向かっていく画像に変わり音声は聞こえなくなった。
「あら放送事故かしら」
お母さんはそう言って首を傾げたけど私は気づいた、見つけのだ沢山いる選手の中で見つけることができた。
ーーー
「困るよ八女宮さん」
「すいません坂田さん」
解説席について数年、落ち着いてけど盛り上げるところはとことん盛り上げる実況者八女宮さんと一緒に仕事していたが、こんな彼を初めて見る。
ミスをしたのにも気にせずただワクワクしていた。
「そんなにいい選手がいたんですか?」
「はい!そうです!私はこの試合を実況できて幸せです」
そう言って今度は涙をポロポロとこぼした。
「ちょっ!八女宮さん!」
あまりにも普段の違いから周りのカメラの人たちも困惑している。いやけど数人、彼より少し年下の人やsilver soldierのオタクの同僚も泣いていたりうるうるしていた。
「もう見ないかと思ってた」
八女宮さんが溢れるように話す。
「もう見れないかと思ってた。けどそんな思い、今はもうありません!」
彼は天にガッツポーズをする。
いやガッツポーズではない剣を見えない剣を掲げているようだった。周りのカメラの人たちもしている。
「彼が帰ってきたから!」
ーー
けど見つけれるのも簡単だった。
テレビに写っていても気づけたバトルロワイヤル、そんな生存戦略の中で一際目立った赤色のコートを着た男、
「東雲 秋が帰ってきた!」
私は手術の時間が始まるギリギリまで試合を見ていた。
けど、試合が始まって5分もしないうちに手術が始まった。結果は終わってからだ。
「先生」
「ん?」
手術台に横になりの先生に声をかける。
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