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クリーミー花
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ーチキチキチキチキ!
「ふぅーーはぁーー」
鳥が囀りと冷たさを感じるが新鮮な空気をふんだんに含んだ風を感じ……僕は肺の中にある酸素を入れ替える様に呼吸する。
冷たい空気はひんやりと血を巡り僕の体の一部になっている。
「あぁ……自然はなんと美しい……」
そうか……僕はずっと前から忘れていた自然のありがたみを感じている。
木が茂り、動物達の営みを感じる自然に感謝の感情が僕の中に芽生える。
「エメルー!助けてくれー!猪が突っ込んで来たー!」
芽生える。
「あぁぁ!助けてー!エメルさーん!蔓が!蔓が!足に絡みついてますぅうう!」
芽……生……える。
「芽生えるかぁあああ!!」
今、僕達は遭難しています。
ーーー
時は少し遡る。
「それで……」
太陽が少し傾いているが空はまだ青い時間帯を知恵の塔の最上階でマウグスは紅茶を飲む。僕はコーヒー、モアさんはミルクだ。
マウグス達が知恵の塔に訪れるようになってから僕達は時々こうしてお互いの情報を交換している。
「仮面のあいつが何者かはわかってないんだな」
「さっぱり」
僕は先程の話をマウグス達にする。
「わけわからない人達でしたね~」
「仮面の所為でまともな素性を探す事も出来ません。仮面を被った犯罪組織なんて聞いた事ないです」
「仮面舞踏会でもやるつもりなんだろうな」
「“魔女の宝玉”を使ってですか?随分と豪奢ですね」
「きっと宝石として利用しているさ……私の発言にマジレスをするな殺すぞ」
「唐突な殺意!!」
僕の皮肉にマウグスはそう返す。
優雅な午後の茶会の会話が物騒過ぎる。
「……今度はこちらの番ですがマウグス……モアさんの魔法は解けそうですか?」
モアさんには他人の魔法をコピーする魔法が備わっている。その原因はマウグスのロマンによるもので、今までも数多くの実験をしてその魔法を取り除こうとしているがその全てが上手くいっていない。
今まで僕の中で得た成果と言えばマウグスに壊された壁などの罰でマウグスが知恵の塔さい
「嗚呼、それなら目星が付いている」
「本当ですか!?主!」
モアさんはマウグスの発言に身を乗り出す様に顔を近づける。
「騙されてはいけませんよモアさん……マウグスは頭は良いですが性格ははっきり言ってクズです。恐らく私たちを騙すためにわざとそんな嘘を……」
「たっ、確に……主ならそれくらいの嘘をつく人間です」
「お前達の中での私は一体どれだけ悪行を重ねている設定なんだ!?」
「学生時代の悪行だけで軽くハードカバーサイズの本が一冊出来るくらいの量の悪行です」
「私が産まれた時からの悪行は軽くソフトカバーぐらいの本が一冊できるくらいでしょうか?」
「よーし!わかった!歯ァ食いしばれ!」
それから数分、僕達はマウグスから逃げる。逃げないと死ぬデスゲームの様な時間が始まった。
「それ……でだ……な……」
「ハァ……ハァ……」
「ハァ……ウェ……」
数分経った後の僕達は死屍累々といった感じになっていた。
「モアの魔法解除に必要なのは“クリーミー花”だ」
「クリーミー花ってなんです?」
「魔法や呪いの解除に必要なものですよ。確か売り物だと価値は三十万くらいですかね」
「三ジュウ!?」
あまりの金額に驚いてモアさんの声が裏返った。
「確に大金だ。今私たちはお金を全く持っていない」
「マウグスが壊した壁の修理代ですね」
「あー聞こえない聞こえない」
マウグスはわざとらしく耳を抑える。
「ならばだ!」
そして、元気よく宣言しようとした。
「まともじゃないのに五千ゴールドかけます」
「私も」
「おいコラ。何私の案で賭け事をしてるんだ!賭博罪で検挙されろ!そしてなんで、まともな案だと思ってないんだお前達は?」
「「大穴には賭けない主義でして」」
「殴るぞ」
マウグスは拳を振るうが僕達はまたそれを躱す躱す。
「あーもう良い!要するに結論は自然の中に生えている物を取ってこよう作戦だ!」
「意外とまともだった」
「はいそこ静かにー……それに自然に生えているやつの方が養殖の花と比べても効果は良いからな」
「なるほど」
確に“クリーミー花”は自然の物方が効果は大きい。
「生えてる場所はわかるんですか?生えている場所を知っていた方が格段に探すのが楽ですけど」
「ふふふエメル!それは愚問だ!私を誰だと思っている!私は「世界の災厄」やめろ!言葉を重ねてくるな!ぶっとばすぞ!」
「だんだんと短絡的になってきましたね」
「誰の所為だ!誰の!場所はここから百キロメートルの所にある森の中にある!」
「遠いですね」
「その通りだ!そこでだエメル!」
「はい?なんですか?」
「お前の転移魔法でそこまでひとっ飛びだ!」
マウグスは“これぞ名案”みたいな顔をしているが……。
「無理です。媒介とするものがない」
僕の転移魔法にはそこに行くための道標のとしてそこの物を媒介とする必要がある。
マウグスの家に行く時はマウグスから送られてきた手紙を利用した。
「それも心配ない。コレを見ろ!」
マウグスが片手を掲げる。
そこには木の枝が握られていた。
「その森の枝をこの前から入手していたのだ!!」
「確に……それなら媒介としていいかもしれませんね。ていうかそれがあるなら自分で取りに行けたのでは?」
「何処に生えてるかわからないからな!人手が欲しいんだ!」
「なるほど」
「よし!行くぞ!」
「えっ?今からですか!?」
「勿論だ!速い方が良いんだ!こういうのは!」
そして僕はマウグスに急かされながらも魔法陣を描き。
「着いた!」
かの森に着いたのだが、
ゴゴゴゴゴゴ!
「なんですか?この音?」
いきなり大きな音が辺りに響いていた。
モアさんは不思議そうにしていた。
「雷?」
そう言ってモアさんは空を見るが空は快晴だ。
「なぁエメル?」
「なんですかマウグス?」
そんな中、僕達はある会話をしていた。
「一つ聞いておきたい“クリーミー花”をお前は使ったことあるか?」
「いえ、ないですね。だけど花全体を使うんでよね?確か五枚の花びらが付いていて上から時計回りに赤、青、紫、黄、白の色がついている珍しい花だと」
「ああそうだ私も使う部分の情報しか知らないのだが」
「だけどそれって……」
「ああまさか……」
僕達の会話が淡々と進んでいく。
「主、エメルさん?何を話しているん……で……す……か?」
途中、モアさんの声も途切れ途切れになってしまった。
モアさんの視線にあったのは僕達が話していたものがあった。
「あれが“クリーミー花”ですか?」
「「そうだ」」
そこには五枚それぞれに美しい色を持った花があった。
ゴゴゴゴゴゴ
だけど花が生えている場所に問題があった。
ゴゴゴゴゴゴ
花は
『ゴゴゴゴゴゴ』
巨大な生き物の頭に生えていた。
その生き物の体長は三十メートルはゆうに超えるような巨大な蜥蜴に似た何かだった。
『ゴゴゴゴゴゴ』
今までの音はどうやらこの生き物が出していたようだ。
『ゴゴゴゴゴゴ』
蜥蜴がこちらを見る。
それは完全に狩人の目だった。
「逃げるぞ」
「「異議なし」」
珍しくマウグスの意見に賛同した僕達は一目散に逃げ出した。
『ギャォオオオオ!』
「ヒィ!?吠えた!今完全に吠えました!私達を食べて栄養にするつもりです」
「落ちつけ!モア!なんかこう……落ちつけ!」
「マウグス!?あなたも落ちついて下さい!?」
『ギャォオオオオ!コロス!』
「「「ヒィイイ!!」」」
今!コロス!コロスって言った!!
『クラエ!“森の枝!……』
「魔法詠唱!?」
僕は巨大な生き物が魔法を使い始めたのを始めて見た。
「ならば!“金の簪!」
「主も!?」
そして今まで走っていたマウグスも足を止めて魔法の詠唱を始めた。
『風の翼!』
「石榴の飾り!」
『森を走り!』
「森の姫を魅せる!」
『今ここに我が宿敵を食らわす!”』
「今一度の息吹を!”」
ドン!
二つの詠唱が終わり互いがぶつかる。
そして……
バン!
魔法が弾けて……
「「「!!!?」」」
『アレ?』
ーーー
「僕達は吹っ飛んで森の中と……」
「その通りだ」
「死ぬかと思った……」
モアさんに絡みついた蔓を切ってマウグスが追われていたイノシシを魔法で追っ払う。
「なんだったんでしょう?あの生き物?」
モアさんは首をかしげるが、
「知るか、今日はもう帰ろう」
「そうですね」
散々な目にあったから僕達はもう帰ろうとした。
遭難と言っても、僕たちは簡単に知恵の塔に戻れる。
「さぁ帰りましょう……“道化師の幌馬車……乗るのは吟遊詩人……さぁ紡げや紡げ……我等を彼の地まで運び行くまで……」
そう唱えて僕達は帰った。
「あれ?」
しかし目の前の光景に目を疑った。
「すみません僕疲れたみたいなので今日はもう寝ます」
「奇遇ですね私もです」
「安心しろエメル、モア」
マウグスは下の階に戻ろうとした僕とモアの服を掴む。
「現実だ」
『コロス!』
そこには、さっきの巨大な蜥蜴がいた。
「「うわぁー」」
僕とモアさんからは気の抜けた声が出た。
「ふぅーーはぁーー」
鳥が囀りと冷たさを感じるが新鮮な空気をふんだんに含んだ風を感じ……僕は肺の中にある酸素を入れ替える様に呼吸する。
冷たい空気はひんやりと血を巡り僕の体の一部になっている。
「あぁ……自然はなんと美しい……」
そうか……僕はずっと前から忘れていた自然のありがたみを感じている。
木が茂り、動物達の営みを感じる自然に感謝の感情が僕の中に芽生える。
「エメルー!助けてくれー!猪が突っ込んで来たー!」
芽生える。
「あぁぁ!助けてー!エメルさーん!蔓が!蔓が!足に絡みついてますぅうう!」
芽……生……える。
「芽生えるかぁあああ!!」
今、僕達は遭難しています。
ーーー
時は少し遡る。
「それで……」
太陽が少し傾いているが空はまだ青い時間帯を知恵の塔の最上階でマウグスは紅茶を飲む。僕はコーヒー、モアさんはミルクだ。
マウグス達が知恵の塔に訪れるようになってから僕達は時々こうしてお互いの情報を交換している。
「仮面のあいつが何者かはわかってないんだな」
「さっぱり」
僕は先程の話をマウグス達にする。
「わけわからない人達でしたね~」
「仮面の所為でまともな素性を探す事も出来ません。仮面を被った犯罪組織なんて聞いた事ないです」
「仮面舞踏会でもやるつもりなんだろうな」
「“魔女の宝玉”を使ってですか?随分と豪奢ですね」
「きっと宝石として利用しているさ……私の発言にマジレスをするな殺すぞ」
「唐突な殺意!!」
僕の皮肉にマウグスはそう返す。
優雅な午後の茶会の会話が物騒過ぎる。
「……今度はこちらの番ですがマウグス……モアさんの魔法は解けそうですか?」
モアさんには他人の魔法をコピーする魔法が備わっている。その原因はマウグスのロマンによるもので、今までも数多くの実験をしてその魔法を取り除こうとしているがその全てが上手くいっていない。
今まで僕の中で得た成果と言えばマウグスに壊された壁などの罰でマウグスが知恵の塔さい
「嗚呼、それなら目星が付いている」
「本当ですか!?主!」
モアさんはマウグスの発言に身を乗り出す様に顔を近づける。
「騙されてはいけませんよモアさん……マウグスは頭は良いですが性格ははっきり言ってクズです。恐らく私たちを騙すためにわざとそんな嘘を……」
「たっ、確に……主ならそれくらいの嘘をつく人間です」
「お前達の中での私は一体どれだけ悪行を重ねている設定なんだ!?」
「学生時代の悪行だけで軽くハードカバーサイズの本が一冊出来るくらいの量の悪行です」
「私が産まれた時からの悪行は軽くソフトカバーぐらいの本が一冊できるくらいでしょうか?」
「よーし!わかった!歯ァ食いしばれ!」
それから数分、僕達はマウグスから逃げる。逃げないと死ぬデスゲームの様な時間が始まった。
「それ……でだ……な……」
「ハァ……ハァ……」
「ハァ……ウェ……」
数分経った後の僕達は死屍累々といった感じになっていた。
「モアの魔法解除に必要なのは“クリーミー花”だ」
「クリーミー花ってなんです?」
「魔法や呪いの解除に必要なものですよ。確か売り物だと価値は三十万くらいですかね」
「三ジュウ!?」
あまりの金額に驚いてモアさんの声が裏返った。
「確に大金だ。今私たちはお金を全く持っていない」
「マウグスが壊した壁の修理代ですね」
「あー聞こえない聞こえない」
マウグスはわざとらしく耳を抑える。
「ならばだ!」
そして、元気よく宣言しようとした。
「まともじゃないのに五千ゴールドかけます」
「私も」
「おいコラ。何私の案で賭け事をしてるんだ!賭博罪で検挙されろ!そしてなんで、まともな案だと思ってないんだお前達は?」
「「大穴には賭けない主義でして」」
「殴るぞ」
マウグスは拳を振るうが僕達はまたそれを躱す躱す。
「あーもう良い!要するに結論は自然の中に生えている物を取ってこよう作戦だ!」
「意外とまともだった」
「はいそこ静かにー……それに自然に生えているやつの方が養殖の花と比べても効果は良いからな」
「なるほど」
確に“クリーミー花”は自然の物方が効果は大きい。
「生えてる場所はわかるんですか?生えている場所を知っていた方が格段に探すのが楽ですけど」
「ふふふエメル!それは愚問だ!私を誰だと思っている!私は「世界の災厄」やめろ!言葉を重ねてくるな!ぶっとばすぞ!」
「だんだんと短絡的になってきましたね」
「誰の所為だ!誰の!場所はここから百キロメートルの所にある森の中にある!」
「遠いですね」
「その通りだ!そこでだエメル!」
「はい?なんですか?」
「お前の転移魔法でそこまでひとっ飛びだ!」
マウグスは“これぞ名案”みたいな顔をしているが……。
「無理です。媒介とするものがない」
僕の転移魔法にはそこに行くための道標のとしてそこの物を媒介とする必要がある。
マウグスの家に行く時はマウグスから送られてきた手紙を利用した。
「それも心配ない。コレを見ろ!」
マウグスが片手を掲げる。
そこには木の枝が握られていた。
「その森の枝をこの前から入手していたのだ!!」
「確に……それなら媒介としていいかもしれませんね。ていうかそれがあるなら自分で取りに行けたのでは?」
「何処に生えてるかわからないからな!人手が欲しいんだ!」
「なるほど」
「よし!行くぞ!」
「えっ?今からですか!?」
「勿論だ!速い方が良いんだ!こういうのは!」
そして僕はマウグスに急かされながらも魔法陣を描き。
「着いた!」
かの森に着いたのだが、
ゴゴゴゴゴゴ!
「なんですか?この音?」
いきなり大きな音が辺りに響いていた。
モアさんは不思議そうにしていた。
「雷?」
そう言ってモアさんは空を見るが空は快晴だ。
「なぁエメル?」
「なんですかマウグス?」
そんな中、僕達はある会話をしていた。
「一つ聞いておきたい“クリーミー花”をお前は使ったことあるか?」
「いえ、ないですね。だけど花全体を使うんでよね?確か五枚の花びらが付いていて上から時計回りに赤、青、紫、黄、白の色がついている珍しい花だと」
「ああそうだ私も使う部分の情報しか知らないのだが」
「だけどそれって……」
「ああまさか……」
僕達の会話が淡々と進んでいく。
「主、エメルさん?何を話しているん……で……す……か?」
途中、モアさんの声も途切れ途切れになってしまった。
モアさんの視線にあったのは僕達が話していたものがあった。
「あれが“クリーミー花”ですか?」
「「そうだ」」
そこには五枚それぞれに美しい色を持った花があった。
ゴゴゴゴゴゴ
だけど花が生えている場所に問題があった。
ゴゴゴゴゴゴ
花は
『ゴゴゴゴゴゴ』
巨大な生き物の頭に生えていた。
その生き物の体長は三十メートルはゆうに超えるような巨大な蜥蜴に似た何かだった。
『ゴゴゴゴゴゴ』
今までの音はどうやらこの生き物が出していたようだ。
『ゴゴゴゴゴゴ』
蜥蜴がこちらを見る。
それは完全に狩人の目だった。
「逃げるぞ」
「「異議なし」」
珍しくマウグスの意見に賛同した僕達は一目散に逃げ出した。
『ギャォオオオオ!』
「ヒィ!?吠えた!今完全に吠えました!私達を食べて栄養にするつもりです」
「落ちつけ!モア!なんかこう……落ちつけ!」
「マウグス!?あなたも落ちついて下さい!?」
『ギャォオオオオ!コロス!』
「「「ヒィイイ!!」」」
今!コロス!コロスって言った!!
『クラエ!“森の枝!……』
「魔法詠唱!?」
僕は巨大な生き物が魔法を使い始めたのを始めて見た。
「ならば!“金の簪!」
「主も!?」
そして今まで走っていたマウグスも足を止めて魔法の詠唱を始めた。
『風の翼!』
「石榴の飾り!」
『森を走り!』
「森の姫を魅せる!」
『今ここに我が宿敵を食らわす!”』
「今一度の息吹を!”」
ドン!
二つの詠唱が終わり互いがぶつかる。
そして……
バン!
魔法が弾けて……
「「「!!!?」」」
『アレ?』
ーーー
「僕達は吹っ飛んで森の中と……」
「その通りだ」
「死ぬかと思った……」
モアさんに絡みついた蔓を切ってマウグスが追われていたイノシシを魔法で追っ払う。
「なんだったんでしょう?あの生き物?」
モアさんは首をかしげるが、
「知るか、今日はもう帰ろう」
「そうですね」
散々な目にあったから僕達はもう帰ろうとした。
遭難と言っても、僕たちは簡単に知恵の塔に戻れる。
「さぁ帰りましょう……“道化師の幌馬車……乗るのは吟遊詩人……さぁ紡げや紡げ……我等を彼の地まで運び行くまで……」
そう唱えて僕達は帰った。
「あれ?」
しかし目の前の光景に目を疑った。
「すみません僕疲れたみたいなので今日はもう寝ます」
「奇遇ですね私もです」
「安心しろエメル、モア」
マウグスは下の階に戻ろうとした僕とモアの服を掴む。
「現実だ」
『コロス!』
そこには、さっきの巨大な蜥蜴がいた。
「「うわぁー」」
僕とモアさんからは気の抜けた声が出た。
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