君と空の下

花森 雲空

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ベビーシッター!?

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9月に差し掛かる頃だった。

千冬は昼に仕事をしているので、私が単独で動く仕事が多い。

「一日、聖愛(まりあ)ちゃんを守り抜くことでよろしいんですね。かしこまりました。私が死んでも守ります」




闇沼の老婆の後ろに隠れる聖愛。

着替えを渡され、カフェのトイレで着替えた。

(麻薬売買か。娘ほったらかしてさ)

服を着替え、ニコニコ前払いなので、ブリーフケースを受け取った。

「聖愛ちゃんを守り抜きますね!」



8歳の聖愛ちゃんを車に乗せ、すぐに意識を集中しようとした時だった。

「ママ!ランドセル欲しい!私の学校はランドセルじゃないから!」

あからさまに怪しい車が止まってるっていうのに!
6人ってところか。
何か仕掛けられたら、車は爆発しているはずだし。

「聖愛、買いに行こうか?ゲーセンも行こう!」

バックミラーを見ると、幼い聖愛ははしゃいでいた。
8歳か。私は何をしてたかな?
マカンを飛ばし、ショッピングモールまでぶっ飛ばした。

「ママのパパはいい人なの?」

集中させてよ!殺されるわよとは言えず、千冬の話をした。

「パパはね、強くて優しくて弟思いのいい人よ!」

【パパパンッー!】

ちくしょうめ、日本で銃使うやつ警官だけにしろよ!?

タイヤは無事だじゃなくて、聖愛を早くつれていかないと。

「頭を下げて!聖愛!ランドセルでしょ!?」

撒きながら何とかショッピングモールに到着。

聖愛が私の手を握り、目を輝かせていた。
そういえば、母親は?嫌、聞くべきではない。

ランドセル売り場につき、ピンクのランドセルを買ってあげた。
ゲームセンターでは、うさぎのぬいぐるみと、ワニワニパックンをした。
お昼は、お子様ランチを食べさせ、動物園にも行った。

【首の骨折り13人】

そうこうしていると、約束の17時がきた。

「楽しかった?約束していた露羅お兄ちゃんのこと教えてもらえる?」

聖愛は泣き出し、こう話したのだ。

「私がママに依頼したの。露羅お兄ちゃんは、パパが私の眼の前で、刺し殺したの。それにパパも今頃」

よく話してくれた。

【ミマワリ】の本部に聖愛を渡すことにし、車を飛ばした。

「聖愛、強く生きなさい。ママみたいに」

そして、聖愛を【ミマワリ】の幹部に引き渡した。

「ママ、私は高く売れるかな?」

私は微笑み、聖愛を抱きしめた。

「聖愛に値段はつかないよ」

倒れ込む聖愛を見て、拍手をした幹部の人間。

「二人の言うブラックダイヤモンドだ。車のトランクを開けなさい」

そう、私は陽葵のためなら何でも殺るから。

さよなら、聖愛とパパ。ありがとう、情報。

ママの所にいきなさい。




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