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奈也の誕生日はクリスマスイヴ
しおりを挟むあの後、Butterflyの人が来て、遺体は回収された。
私は早く帰るようにと即され、他言無用と言われた。
もう、夜の22時を過ぎようとしている。
プレゼントとケーキを用意しといて良かった。
酔いを覚ますためにも、一時間半かけて、歩いて帰ることにした。
私、奈也に伝えたいことがある。
そんなことをかんがえながら、寒空の下を歩く、幸せそうなカップルを見ながら歩いた。
「深雪!迎えに来たぞ。大変だったたな」
奈也!携帯にGPS機能付いてるんだったな。
車に乗り、奈也もButterflyの仕事の帰りだと話を聞いた。
ある意味、同じなのかな?
自殺したButterfly所属の女性の遺体を警察に運んだという。
「体には傷はないか?安心はしているが」
奈也は、恥ずかしがると指で鼻を擦る癖がある。
私は、そんな仕草が好きだった。
「何もないよ。美酒を飲んだだけ」
車は速い。あっという間に家に着いた。
みゃあちゃんに、ご飯をあげる奈也を見ながら、ケーキとプレゼントを用意した。
「少し早いけど、お誕生日おめでとう!」
奈也は鼻を擦ると、ありがとうといい、ケーキを摘んだ。
「ペアのネックレスか!ありがとう!指輪をお返ししないとな」
奈也に抱きしめられ、お互いにネックレスを鞄に付けあった。
「行きつけのBARにしばらく行っていない。久しぶりに行くか」
私が用意すればよかった。とろいから。
イヴになる前もあり、タクシーはなかなか捕まらず、BARもいっぱいだという。
「洋食屋に行くか?歩いてすぐだ」
ああ、あそこの[Sea]だな!
2人は着替え、手を繋いででかけた。
「深雪、辛くなるが死体を見る仕事が増える。お互いに。大丈夫か?俺は刻んで報告していくが」
私は平気だと、手を握りしめた。
[Sea]は、ダイニングBARだ。
中に着くと店内は賑わっていた。
「腹減ったが、アレを見たあとはきついな。軽いツマミと、カクテルを頼むか」
私は、カシスオレンジを。
奈也は、モヒートを頼んだ。
「深雪に渡したいものがあるんだ」
それは、小さな小箱と茶封筒だった。
中身を見ると、指輪と婚姻届で驚いた!!
「深雪の未来に予約をいれたい。いいか?」
私は、ハイと頷いた。
軽く乾杯をして、心也との幼少期の話を聞いた。
奈也は辛い気持ちを隠しているようだ。
きっと、奈也の手で心也は。
私は、おかわりを頼み、にこにこしながら話を聞いた。
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