Butterfly

花森 雲空

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奈也は彼氏もどき!?

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結局、Butterflyに行ったものの、契約内容は見せてもらえず、サインと判を押してきた。

売られたんだから仕方ない。

上も下を見てもきりが無いもんだ。

玄関の鍵を開け、中に入ると、一人の男性が立っていて驚いた!

「大丈夫。俺を選んでくれただろ?深雪。名前は奈也(なや)だ。本名だ。静かに聞いてほしい」



すると奈也は抱きしめるフリをして耳元で囁やいた。

「Butterflyは違法営業をしている。俺は警察の人間だ。潜入捜査をしている。深雪が他を選んでも、俺が名乗り出るつもりでいた。盗聴器はなさそうだが念のためにな」

私はそっと離れ、これもテストだと思った。



「私は売られた人間です。失う事は怖くない。死ぬ覚悟です。自由になってください」

すると、チャイムが鳴った。

奈也は、俺が出ると玄関に向かったので、私も付いていった。

「あら、お二人揃って。てことは、バージンは終わったのかしら?確認しに来たの。白雪には客がつくわ。そしたら、未来は契約終了よ」



すると、奈也は答えた。

「申し訳ありません。起たなかったんで、まだすませていません」

【ガツンッ】

!!!

奈也は男に鉄の棒で頭を殴られた。

「奈也になにするの!?私が悪いのよ!何でもするから奈也には手をださないで!」

頭から血を流しながら、奈也は私を守る様に立ち塞がった。

「この時を待っていたんだ。道家竜二。Butterflyの終わりが見えてきたな」

何処からともなく、警察官がぞろぞろでてきた。

そして、男は連れて行かれた。

私は安心したのかわからないが、気を失った。


「目が冷めたか?ここは病院だ。安心しろ。髪はウィッグだ。本当の俺はここにいる。大丈夫か?」

 


私は呆然と奈也を見つめ、頭を触った。

「あいつは、Butterflyの幹部でしかない。俺はButterflyを潰して、深雪を守り抜く。彼氏だろ?」

微笑んで頭を撫でてくれた。

点滴が外れ、奈也の車で家に帰るはずが道が違う事に気づいた。

奈也が車を止め、マンションの一室に連れて行こうとした。

「2LDKなんだけど、俺の部屋に一緒に住まないか?部屋もあるから」

私の胸は高鳴った瞬間、仕事用の携帯が鳴った。


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