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地味な女
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私、藤沢深雪(22)は地味で窓際OL。
会社でのあだ名は【井戸】暗いかららしい。
だから、井戸深雪って呼ばれている。
「井戸ってさ、お弁当作ったりしてきて、私はいい女気取りなの?下着も肌色って、うけるんだけど!」
帰り際のロッカールームなんて、こんなもの。
たったの10分の我慢。
背中を蹴られてさ、押し出されるだけ。
定時に帰れるのが私の救いだった。
もう12月。
もう少ししたら正月休みだしね。
「あんたさ、変わってみない?」
キャッチかな?なんだろう?
「ちょっとこっち来て話を聞きなよ」
私は青年に引っ張られるがまま、務めている会社へと引っ張られた。
「社長呼べよ。今日から藤沢深雪は不当な待遇で仕事をさせられていたことを訴え、本日付けで仕事をやめる!慰謝料の請求も求める!」
青年は書類を窓口に出し、私の腕を握ったまま黙っていた。
なぜ、私のことを知ってるの?
まさか、セクハラをうけていたことも?
すると、社長はいないと上司が現れた。
「あんた、愛人いる上に藤沢さんが大人しいからって、セクハラしてたな!写真もテープもある。弁護士が来るから待ってろ!」
そう言うと、青年は私の腕を引っ張り歩き出した。
「井戸の分際で訴えるつもりか!」
私は青年の腕を振り払い、上司の頬を叩いた。
そして、がむしゃらに走り逃げた。
「おい!足速いな!白雪!待てよ!」
青年に捕まり、振り返った。
「今日から深雪改めて、白雪になるんだ!」
それが、Butterflyとの出会いになった。
繁華街を通り抜け、外れにある店に青年と一緒に入った。
理由もわからないまま、部屋の中に入り、座っているお祖母さんの前に立たされた。
「藤沢深雪さん。貴女は今日から白雪(しらゆき)として、Butterflyで働いてもらいます。養父の孝宏さんから貴女は売られました」
私は頭の中が真っ白になった。
そして、眼の前に小さな箱が用意された。
「コンタクトレンズよ。今から貴女は生まれ変わり、恋愛を売ってもらいます。安心なさい。歩合で給料はでるから」
振り向くと青年は消えていた。
コンタクトをつけると、静かに別室に連れて行かれた。
色々と説明を受け、髪を切られ、服を数着もらうことになった。
家に帰り、明日に会う人と、渡された携帯でやりとりをした。
そう、私は蝶になろうとしていた。
会社でのあだ名は【井戸】暗いかららしい。
だから、井戸深雪って呼ばれている。
「井戸ってさ、お弁当作ったりしてきて、私はいい女気取りなの?下着も肌色って、うけるんだけど!」
帰り際のロッカールームなんて、こんなもの。
たったの10分の我慢。
背中を蹴られてさ、押し出されるだけ。
定時に帰れるのが私の救いだった。
もう12月。
もう少ししたら正月休みだしね。
「あんたさ、変わってみない?」
キャッチかな?なんだろう?
「ちょっとこっち来て話を聞きなよ」
私は青年に引っ張られるがまま、務めている会社へと引っ張られた。
「社長呼べよ。今日から藤沢深雪は不当な待遇で仕事をさせられていたことを訴え、本日付けで仕事をやめる!慰謝料の請求も求める!」
青年は書類を窓口に出し、私の腕を握ったまま黙っていた。
なぜ、私のことを知ってるの?
まさか、セクハラをうけていたことも?
すると、社長はいないと上司が現れた。
「あんた、愛人いる上に藤沢さんが大人しいからって、セクハラしてたな!写真もテープもある。弁護士が来るから待ってろ!」
そう言うと、青年は私の腕を引っ張り歩き出した。
「井戸の分際で訴えるつもりか!」
私は青年の腕を振り払い、上司の頬を叩いた。
そして、がむしゃらに走り逃げた。
「おい!足速いな!白雪!待てよ!」
青年に捕まり、振り返った。
「今日から深雪改めて、白雪になるんだ!」
それが、Butterflyとの出会いになった。
繁華街を通り抜け、外れにある店に青年と一緒に入った。
理由もわからないまま、部屋の中に入り、座っているお祖母さんの前に立たされた。
「藤沢深雪さん。貴女は今日から白雪(しらゆき)として、Butterflyで働いてもらいます。養父の孝宏さんから貴女は売られました」
私は頭の中が真っ白になった。
そして、眼の前に小さな箱が用意された。
「コンタクトレンズよ。今から貴女は生まれ変わり、恋愛を売ってもらいます。安心なさい。歩合で給料はでるから」
振り向くと青年は消えていた。
コンタクトをつけると、静かに別室に連れて行かれた。
色々と説明を受け、髪を切られ、服を数着もらうことになった。
家に帰り、明日に会う人と、渡された携帯でやりとりをした。
そう、私は蝶になろうとしていた。
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