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見た目と中身のギャップ
しおりを挟む蒼瑠が朝からくるというものだから、6時に起きて、お菓子を作った。
姉さん達からもらったメイク道具で、1時間かけてメイク。
いつもなら10ふんもかからないのに。
服を選び、髪をセットして、細かな掃除をした。
[ピンポーン]
私は急いで玄関を開け、蒼瑠をなかにいれた。
紅茶とお菓子を出し、にこにこしている蒼瑠を見つめた。
「お菓子も作れるんだ。愛菜は家庭的だね。お姉さんもかな?」
私は、蒼瑠が本当に多恵姉さんが好きなんだと思った。
「姉さんは何でもこなすよ!それに美人だし」
私は時計を気にしていた。
畑に水やりをしにいかないといけない。
「どうしたの?なにか用事がある?」
私は畑の話をした。
ナスやきゅうり、トマトやシシトウに水をあげないといけなくてと。
「OK!服借りれるかな?手伝うよ!」
元旦那の古い服ならあるはず。
私はクローゼットから服を引っ張り出し、蒼瑠に着替えてもらった。
ポツリと立ったマンションの真横に、畑がある。
しかし、着こなすなあ。
水をまき終え、野菜を一緒に収穫した。
「土いじりなんてしたことある?野菜は体にいいから!姉さんにもあげるんだよ」
蒼瑠は笑っていた。
「小さい時の田舎のじいちゃんの家を思い出したよ!ありがとう!」
楽しんでもらえて良かった!
お昼は、春先に取れたジャガイモのポテトサラダに、夏野菜のパスタと、野菜スープを作った。
蒼瑠からもらった、芋焼酎をロックにして。
「ごちそうさま!いい奥さんになるよ。明日から仕事だね。何かあったら、フォローするから!外に散歩行かない?酔い覚ましに」
私は歩道橋まで連れていく事にした。
「ここ、私のお気に入りの場所なの!空気が澄んでて気持ちいいの」
[カシャ!]
「その笑顔忘れないようにね!」
私は消して!と、蒼瑠を追いかけた。
昔、好きな子を追いかけるように。
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