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大きく開けた窓から穏やかな春の陽気と心地よい風が入ってくる。
新学期特有のそわついた教室の前で、三戸先生は黒板に書いた自身の名前をこつん、とこぶしで叩き口を開いた。
「はい、という事で今年度2年2組の担任になる三戸碧海です。みんなよろしくな」
既存の先生という事もあって生徒は思い思いの反応を見せている。そのほとんどは「やった三戸先生だ」といった好意的なもので、現に挨拶を聞くや否や、数人の女子生徒が、きゃあ、と歓声をあげていた。
「やったぁーミトセンだ!」
「隣のクラス友野先生だし、うちの学年当たりじゃない!?」
「三戸先生緩いし今年最高じゃん」
「おいおい、本人の前で言うなそういう事は」
三戸先生の指摘で途端に弾ける笑い声。雑談で新学期特有のそわついた空気を場の雰囲気をしっかり管理しているのが分かる。
流石というか、とても真似できない気がしてきた。前方の特に賑やかな学生にツッコミを淹れながらも進行通りすすめてるらしい。黒板の前で固まる俺にちらりと視線を寄こした三戸先生は、小さく咳払いをすると「そんで」と話を戻した。
「全校朝会でも案内があったけど今年新任で入られた先生が副担任としてうちにつくことになる。津木先生、一言挨拶お願いします」
「はい。えっと……はじめまして。新任の津木湊といいます。慣れるまで迷惑をかけるかもしれないけど頑張るのでよろしくお願いします。この学校に関しては皆さんの方が一年先輩になるので色々教えてください」
(よし、この挨拶も噛まずに言えた)
小さく頭を下げると拍手に混じって学生のクスクスとした笑い声が聞こえてくる。
「えーやば。かわいーんだけど」「マジでうちのクラス当たりじゃん!」「先生若いしかっこいいよね」と、聞こえる声が割と肯定的なのも安心できる。よかった。
「はい、という様に今年はこの二人が皆さんの担任としてやっていきます。何かあれば俺か津木先生に何でも話してください。俺らも皆になんでも話すようにするからなー」
「はーい!ミトセン、今年こそ結婚するんですか?」
「なんでもってそういう事じゃねぇよ。あと俺は、人生結婚がすべてじゃないと思っています」
「いや結婚諦めてんじゃん!!!」
律儀に返しては笑いを誘う先生のやり方でクラスの雰囲気が随分和やかというか、緩んだものになっている気がする。雑談として誰もが好き勝手話せるそんな雰囲気になった所で、ちらりと時計を確認した三戸先生が口を開いた。
「はいそれじゃあ話を戻して、そろそろ委員決めをしていきたいと思います。ちなみに俺が好き勝手喋りすぎたせいであと20分しか時間はありません。この時間内に決まらないと皆さんの昼食は無いと思ってくださいー」
「ふっざけんな!」
「っはははは、先生最悪すぎるでしょ!」
「煩い煩い。話に乗ってきたお前らも悪い。……さて、委員決めは津木先生お願いします」
「……はい」
ついにきた。
教室に来る前、今日の流れは先生と相談して決めていた。
メインで進行するのは慣れた三戸先生が。俺は最初の挨拶と、ある程度進行した所でクラス委員決めの進行をまかされた。この委員決めというのは意外と厄介だ。生徒主体なので書記のような事をすればいいのかというとそれも違う。ある程度進行役がいないとこういった委員決めは途端に無言で停滞してしまう。あの誰か手を挙げてくれという張り詰めた空気は学生時代何度も経験したっけ。あれって時間たつ程きまりにくくなるんだよなぁ……。
その点を考慮したのか三戸先生はすごくいい流れでつないでくれた。
ほどよく賑やかで生徒が相談しあったり手を上げたりしやすい空気感。おふざけの様に告げた時間制限もダラダラと時間ばかり過ぎないように配慮しての事だろう。現に生徒たちは最悪だなんだと笑いつつも委員決めに協力的みたいで、近くの席の子と話し合い始めている。
「えっと、決める必要のある委員は、文化、保健、体育、美化、図書、風紀、それと各教科担当が二名ずつ。二年生は修学旅行の時にカメラ係がいるけど、それは他の委員何もしてない人の中でまた後日決める事になります。じゃあ……えっと希望があれば挙手でお願いします」
◇
「き、決まったぁ……」
無事決まった安心感から思わずホッと息を漏らす。
あの後、ちょこちょこ揉めはしたけれど結果的に時間内にすべての委員が決まった。後で決めると言っていたカメラ委員すらも、自分が是非したいという生徒がいたので、もうついでだと決めてしまうことにした。
無事昼休みに入った学生は嬉々として友達と昼食を取り始めている。新任の俺が珍しいのか何人かの学生が俺の元にやってきて、質問だなんだとちょっかいかけてきたのを対応してみたが、なんだあれ滅茶苦茶疲れる。矢継ぎ早にかけられる声に必死に対応してはみたけど、俺の声も顔も強張っていた事だろう。三戸先生みたいに冗談交じりに回答したりあまつさえ話ながら周りを気にしたりなんてとてもできそうにない。
(俺、副担とかやっていけるんだろうか……)
「終わったか?」
「っうぇ!?」
突然かけられてた声に飛び跳ねると、いつの間にか背後に立っていた三戸先生がブハッと吹き出し肩を震わせる。
「っははは。そんな驚くことないだろ」
「いやすみません。……三戸先生まだいらっしゃったんですか」
「あーまあな。そんで?委員一覧写し終わったんか?」
「あ、はい。終わりました」
「よし、それは後で正式な一覧表作るから津木先生が持っといて」
視線で廊下を示されたのでなんとなく緊張しながら並んで外に出る。
昼休みで少し賑やかな廊下を歩きながら、三戸先生は視線を前にむけたまま「緊張したか?」と呟いた。
「まぁはい……そうですね。無茶苦茶緊張しました」
「っははは、素直でよろしい。おおむね問題なかったぞ。指導すべき点があるとすればあれだな。最初から挙手制にしたのはちょっと改善の点ありだな」
「えっ!そうなんですか!?」
「新学期一発目ってのはみんなまだ馴染んでなくて良くも悪くも緊張してるんだ。そこで挙手して意見を~みたいにしてもどうしてもあの年頃の子は周囲の視線が気になって遠慮しちまう。結果、ずっと決まらず余計に手を上げにくくなる」
「そうなんです!俺、決まらないかと思って焦っちゃって……」
「俺なら一度全員に黒板の前に来させるな。女子、次は男子みたいに全員前に来てもらって、希望する委員があればそこの下に名前を書いてもらう。そうすれば席が離れてる友達とも相談しやすいし、「一緒にやろうか」と名前を書くハードルが一気に下がる。被ったらそれはそれで当事者に話し合ってもらえばいいしな」
「……なるほど」
「まあその辺はやっていくうちにだんだんと分かってくるから。自分のやりやすい方法を探すのも仕事だと思ってがんばれ」
「はい、ありがとうございます」
(……やっぱり三戸先生は凄いなぁ)
探すのも仕事のうちといいつつも、自分の方法をさらりと俺に伝えてくれて、でも俺が気負いしないような言い方で励ましてくれて。さっき俺が駄目だと思っていた所も気がついていた。やっぱりよく回りを見てる。
「そういや津木先生は校内見て回ったりしたのか?」
「初日に学校内の地図はもらいました。回ろうかとおもったんですけど色々忙しくって」
「なら今からちょっと回ってみるか」
「え!?今からですか?」
「明日からも忙しいのは変わらないし、授業始まればもっと無理になる。場所だけじゃなくてどこに何があるのか知っておいた方がいいだろ」
「確かに……」
「よし、なら早速行ってみるか」
あと少しで職員室につくという所だったのだけど、先生はそのまま左へと曲がり一階への階段を降り始める。先導するように階段を降りる先生が数段降りたところで不意に振り返る。
「三戸先生の学校ツアーだ。ちゃんとついて来いよ」
向日葵色の瞳に俺を映して、三戸先生はほほ笑んだ。
新学期特有のそわついた教室の前で、三戸先生は黒板に書いた自身の名前をこつん、とこぶしで叩き口を開いた。
「はい、という事で今年度2年2組の担任になる三戸碧海です。みんなよろしくな」
既存の先生という事もあって生徒は思い思いの反応を見せている。そのほとんどは「やった三戸先生だ」といった好意的なもので、現に挨拶を聞くや否や、数人の女子生徒が、きゃあ、と歓声をあげていた。
「やったぁーミトセンだ!」
「隣のクラス友野先生だし、うちの学年当たりじゃない!?」
「三戸先生緩いし今年最高じゃん」
「おいおい、本人の前で言うなそういう事は」
三戸先生の指摘で途端に弾ける笑い声。雑談で新学期特有のそわついた空気を場の雰囲気をしっかり管理しているのが分かる。
流石というか、とても真似できない気がしてきた。前方の特に賑やかな学生にツッコミを淹れながらも進行通りすすめてるらしい。黒板の前で固まる俺にちらりと視線を寄こした三戸先生は、小さく咳払いをすると「そんで」と話を戻した。
「全校朝会でも案内があったけど今年新任で入られた先生が副担任としてうちにつくことになる。津木先生、一言挨拶お願いします」
「はい。えっと……はじめまして。新任の津木湊といいます。慣れるまで迷惑をかけるかもしれないけど頑張るのでよろしくお願いします。この学校に関しては皆さんの方が一年先輩になるので色々教えてください」
(よし、この挨拶も噛まずに言えた)
小さく頭を下げると拍手に混じって学生のクスクスとした笑い声が聞こえてくる。
「えーやば。かわいーんだけど」「マジでうちのクラス当たりじゃん!」「先生若いしかっこいいよね」と、聞こえる声が割と肯定的なのも安心できる。よかった。
「はい、という様に今年はこの二人が皆さんの担任としてやっていきます。何かあれば俺か津木先生に何でも話してください。俺らも皆になんでも話すようにするからなー」
「はーい!ミトセン、今年こそ結婚するんですか?」
「なんでもってそういう事じゃねぇよ。あと俺は、人生結婚がすべてじゃないと思っています」
「いや結婚諦めてんじゃん!!!」
律儀に返しては笑いを誘う先生のやり方でクラスの雰囲気が随分和やかというか、緩んだものになっている気がする。雑談として誰もが好き勝手話せるそんな雰囲気になった所で、ちらりと時計を確認した三戸先生が口を開いた。
「はいそれじゃあ話を戻して、そろそろ委員決めをしていきたいと思います。ちなみに俺が好き勝手喋りすぎたせいであと20分しか時間はありません。この時間内に決まらないと皆さんの昼食は無いと思ってくださいー」
「ふっざけんな!」
「っはははは、先生最悪すぎるでしょ!」
「煩い煩い。話に乗ってきたお前らも悪い。……さて、委員決めは津木先生お願いします」
「……はい」
ついにきた。
教室に来る前、今日の流れは先生と相談して決めていた。
メインで進行するのは慣れた三戸先生が。俺は最初の挨拶と、ある程度進行した所でクラス委員決めの進行をまかされた。この委員決めというのは意外と厄介だ。生徒主体なので書記のような事をすればいいのかというとそれも違う。ある程度進行役がいないとこういった委員決めは途端に無言で停滞してしまう。あの誰か手を挙げてくれという張り詰めた空気は学生時代何度も経験したっけ。あれって時間たつ程きまりにくくなるんだよなぁ……。
その点を考慮したのか三戸先生はすごくいい流れでつないでくれた。
ほどよく賑やかで生徒が相談しあったり手を上げたりしやすい空気感。おふざけの様に告げた時間制限もダラダラと時間ばかり過ぎないように配慮しての事だろう。現に生徒たちは最悪だなんだと笑いつつも委員決めに協力的みたいで、近くの席の子と話し合い始めている。
「えっと、決める必要のある委員は、文化、保健、体育、美化、図書、風紀、それと各教科担当が二名ずつ。二年生は修学旅行の時にカメラ係がいるけど、それは他の委員何もしてない人の中でまた後日決める事になります。じゃあ……えっと希望があれば挙手でお願いします」
◇
「き、決まったぁ……」
無事決まった安心感から思わずホッと息を漏らす。
あの後、ちょこちょこ揉めはしたけれど結果的に時間内にすべての委員が決まった。後で決めると言っていたカメラ委員すらも、自分が是非したいという生徒がいたので、もうついでだと決めてしまうことにした。
無事昼休みに入った学生は嬉々として友達と昼食を取り始めている。新任の俺が珍しいのか何人かの学生が俺の元にやってきて、質問だなんだとちょっかいかけてきたのを対応してみたが、なんだあれ滅茶苦茶疲れる。矢継ぎ早にかけられる声に必死に対応してはみたけど、俺の声も顔も強張っていた事だろう。三戸先生みたいに冗談交じりに回答したりあまつさえ話ながら周りを気にしたりなんてとてもできそうにない。
(俺、副担とかやっていけるんだろうか……)
「終わったか?」
「っうぇ!?」
突然かけられてた声に飛び跳ねると、いつの間にか背後に立っていた三戸先生がブハッと吹き出し肩を震わせる。
「っははは。そんな驚くことないだろ」
「いやすみません。……三戸先生まだいらっしゃったんですか」
「あーまあな。そんで?委員一覧写し終わったんか?」
「あ、はい。終わりました」
「よし、それは後で正式な一覧表作るから津木先生が持っといて」
視線で廊下を示されたのでなんとなく緊張しながら並んで外に出る。
昼休みで少し賑やかな廊下を歩きながら、三戸先生は視線を前にむけたまま「緊張したか?」と呟いた。
「まぁはい……そうですね。無茶苦茶緊張しました」
「っははは、素直でよろしい。おおむね問題なかったぞ。指導すべき点があるとすればあれだな。最初から挙手制にしたのはちょっと改善の点ありだな」
「えっ!そうなんですか!?」
「新学期一発目ってのはみんなまだ馴染んでなくて良くも悪くも緊張してるんだ。そこで挙手して意見を~みたいにしてもどうしてもあの年頃の子は周囲の視線が気になって遠慮しちまう。結果、ずっと決まらず余計に手を上げにくくなる」
「そうなんです!俺、決まらないかと思って焦っちゃって……」
「俺なら一度全員に黒板の前に来させるな。女子、次は男子みたいに全員前に来てもらって、希望する委員があればそこの下に名前を書いてもらう。そうすれば席が離れてる友達とも相談しやすいし、「一緒にやろうか」と名前を書くハードルが一気に下がる。被ったらそれはそれで当事者に話し合ってもらえばいいしな」
「……なるほど」
「まあその辺はやっていくうちにだんだんと分かってくるから。自分のやりやすい方法を探すのも仕事だと思ってがんばれ」
「はい、ありがとうございます」
(……やっぱり三戸先生は凄いなぁ)
探すのも仕事のうちといいつつも、自分の方法をさらりと俺に伝えてくれて、でも俺が気負いしないような言い方で励ましてくれて。さっき俺が駄目だと思っていた所も気がついていた。やっぱりよく回りを見てる。
「そういや津木先生は校内見て回ったりしたのか?」
「初日に学校内の地図はもらいました。回ろうかとおもったんですけど色々忙しくって」
「なら今からちょっと回ってみるか」
「え!?今からですか?」
「明日からも忙しいのは変わらないし、授業始まればもっと無理になる。場所だけじゃなくてどこに何があるのか知っておいた方がいいだろ」
「確かに……」
「よし、なら早速行ってみるか」
あと少しで職員室につくという所だったのだけど、先生はそのまま左へと曲がり一階への階段を降り始める。先導するように階段を降りる先生が数段降りたところで不意に振り返る。
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