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なにも変わってない?
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お母さんは、ユイのベッドに腰かけた。行き場を失ったユイを、お母さんが手招きで呼ぶ。ユイの腰に手を回して体を寄せた。
「どう、似てる?」
ペン太が肩をすくめる。
「よーく、似てるよ。性格まで夏美とそっくりだ」
「でしょ?」
ユイは不本意な会話に眉を寄せた。
「ちょっと、私の方がお母さんよりしっかりしてるし……ってそんなことより、どうして知り合いなのか説明してよ」
お母さんがきょとんと首をかしげる。
「聞いてないの?」
「全然」
「どうして?」
むっとした顔で言ったユイから視線をそらし、お母さんがペン太に尋ねる。
ペン太が疲れた顔で言った。
「未だに夏美との約束を果たせないぼくが、言えるわけないだろ」
「……そう、見習いを卒業するのはそんなに難しいのね。もう三十年か」
お母さんが目を丸くし、ペン太がしおしおと小さくなった。
ユイは小さな苛立ちを感じて、険のある声で言った。
「三十年、三十年って、図書界って時間のたち方が全然違うんだから仕方ないでしょ。ペン太はがんばってるよ」
ユイが前に図書界から帰ったときは、五分も経過していなかった。予定を忘れて図書界をたっぷり回ってしまったとあせったのだが、現実世界に戻ったときは、夕暮れの時間帯のままだった。現実世界よりも図書界の方が、早く時間が進むらしい。
ユイはお母さんの顔をのぞきこんだ。
少し大きな手が、ユイの髪を撫でた。
「知ってるわ。がんばりやで、見栄っ張りのお調子者ってことも」
「……見栄っ張りの部分は、少しはましになったさ」
ペン太がふてくされたように言う。
「でしょうね。ヴァンくんの姿の時は、ほんとうに丁寧だった。前は、私と同じ子供みたいだったのに。今思えば、この家に来た時からペン太の雰囲気はあったのに完全にだまされてた。例のバッジのせいね」
「そうだ。夏美が気づいたのは、お風呂の一件かい?」
「ええ」
お母さんが、はっきり頷いた。ペン太が「やれやれ」と苦笑いする。
ユイが驚いた声をあげた。
「ペン太も気づいてたの?」
「うん……お風呂の外にユイがいることは知ってた。いなくなってすぐ、夏美の気配がした。そして――」
ペン太の言葉を、お母さんが引き継いだ。
「ユイが『ペン太』って名前を口にしたあとすぐ、なつかしいリュックを見つけたわ。そしたら、自分の記憶の中のヴァンくんが、ペン太に置き換わったの。もう、驚いたわ。フォークでトマトを食べてた男の子が、記憶の中でペンギンに変わったんだもの」
お母さんが、こらえきれないとばかりに笑った。
ペン太も釣られて笑う。
「ユイには説明しただろ? 夏美が、図書界に連れてきた最初の子供さ」
ユイがぽかんと口を開けた。
「そんな偶然って……」
「うちの家ってお父さん以外は間が悪いもんね。ペン太に会えたって意味ではよかったとも言えるかもしれないけど」
上機嫌で「ね?」とほほ笑むお母さんに、ペン太はやるせない表情で言う。
「ぼくはできれば、夏美には忘れていてほしかったけどね。まさか、ユイの母親が夏美だとは思わなかった。出会えば、約束を果たしてないことを怒られると思ってた。ユイとの約束もまだだし」
「怒ったりしないわ」
お母さんが言った。
ユイが口を挟む。
「家に来たくなかった理由がそれなの?」
ペン太が「クカァ」とペンギンらしい声をあげた。その通りという意味だろう。
「ヴァンと名乗ったのは、夏美の記憶を呼び起こさせないため。クローゼットに隠れていたかったのも、何かの拍子に夏美に知られたくなかったからさ」
「そう……なんだ……」
ユイは、ぎゅっと胸が締めつけられた。
ペン太が語るのは、全部お母さんの話だ。家に来ることになってから、ユイの話は一つもない。
喉の奥に何かが詰まった。
けれど、ユイはさらに聞いてしまう。
「……もしかして、リュックもお母さんの?」
ペン太が静かにうなずいた。
「夏美にリュックをもらったときに、かっこつけたくて、図書ペンギン司書になれたら、ペンギン柄を表にして自慢すると約束したんだ。……で、いまだにずっと背中側にしてるんだけど……」
ユイの胸に、今度はちくりと刺すような痛みが走った。
嫌な気持ちが湧いた。
嫉妬だ。
ペン太の隣で静かに聞き入っているお母さんに対するうらやましさが膨らんだ。
すると――
「ペン太、思い出話はともかく、リュックがボロボロよ。ちょうどいいのがあるから交換していって」
お母さんが素早く立ち上がって、部屋のクローゼットを開けた。ダンボールを探り、中からクリーム色のリュックを取りだした。ユイが二年生の頃に使っていたものだ。今は小さくなって使えないそれは、広樹が嫌がり、お蔵入りしていたものだ。
「またすぐ図書界に行くんでしょ? ユイのお古だけど、今のよりはずっと頑丈よ」
ペン太がうかがうように見上げた。
「別に、これで困ってないけど」
「ペンギン柄もどろどろよ? それに、中には道具が詰まってたはずでしょ? 確か……罠抜けデイジーだっけ?」
「……カギ開けデイジーだ」
「それそれ。随分前だから忘れてた。いつ破れるかわからないリュックより、新しいものの方が安心だわ。ねえ、ユイ?」
話を振られたユイが、唖然と口を開けた。
お母さんの意味深なウインクが飛んでくる。
「う、うん……」
ユイは消え入りそうな声で言った。かーっと顔が熱くなった。
きっと、考えていたことがばれている。お母さんはユイの気持ちを慮って、思い出を塗り替えようとしているのだ。
――ほんと、おせっかいのお母さん。なんでわかるの。
ユイは心の中で毒づいた。けれど、心がぽかぽかと温かくなって、自然と顔がほころんだ。
お母さんが、さらに続ける。
「バッジもネックレスにしたのね。ユイのアイデアでしょ? リュックにつけるより首の方が安心ね」
「確かに。これはいい。おかげで、ずっとリュックを背負う必要がなくなった。金色に変わったら、見た目もよくなる」
なによそれ。さっきまでそんなこと言わなかったのに。
ユイはますます顔を赤く染め上げた。
ペン太もユイの気持ちを知っていて演技をしているのかと思えてきた。
「まあ、それはないか……にぶいし」
「ユイ、何か言ったかい?」ペン太が首を回す。
「何も」
ユイは満面の笑みで首を振った。
お母さんが、場を締めくくるように言った。
「こっちの世界で三十年、ペン太はずっとがんばってた。もう約束は十分よ。私は正体を知ってるのにバッジの効果でだまされてたくらいだったもの。だから……次はユイの約束を果たしてあげて。言っとくけど、ユイの約束破りは許さないからね。ちゃんと見習いを卒業してよ」
有無を言わせない、お母さんの鋭い視線が向いた。
ペン太が絶句し、のどから絞り出すようにか細い声で答えた。
「が、がんばります」
「うん。それでよろしい」
ユイは笑いをかみ殺した。ペン太が、まるで借りてきた猫のように小さくなっている。
お母さんとペン太が初めて出会った時もこんな感じだったのだろうか。振り回されるペン太が目に見える。
「ところで、ペン太はユイとどんな約束をしたの?」
「司書になったあかつきに、隊員ナンバー2にすると約束した」
ペン太が自信ありげに胸を張った。
お母さんが目尻を下げる。
「つまり、一緒に図書界に行こうってことね」
「そうだ。ユイには色々助けられた。興味も持ってくれているし、優秀な隊員になるはずだ」
「そう、やっぱり親子って似るのかしら?」
お母さんが「血筋かなあ」と首を傾げた。
ペン太がユイにそっと耳打ちする。
(夏美は泣き虫じゃなくなっただけで、あんまり変わってないな)
ユイは呆れた顔で、ペン太の背中を強めに叩いた。
「いきなり何するんだ」
「変わってないのはペン太の方じゃない? お母さんはすごいよ」
じっと見つめる視線の先で、お母さんが、にっこりと笑った。
「見かけは確かに変わったが……」
ペン太の的外れの言葉を、ユイはあっさり聞き流した。
「どう、似てる?」
ペン太が肩をすくめる。
「よーく、似てるよ。性格まで夏美とそっくりだ」
「でしょ?」
ユイは不本意な会話に眉を寄せた。
「ちょっと、私の方がお母さんよりしっかりしてるし……ってそんなことより、どうして知り合いなのか説明してよ」
お母さんがきょとんと首をかしげる。
「聞いてないの?」
「全然」
「どうして?」
むっとした顔で言ったユイから視線をそらし、お母さんがペン太に尋ねる。
ペン太が疲れた顔で言った。
「未だに夏美との約束を果たせないぼくが、言えるわけないだろ」
「……そう、見習いを卒業するのはそんなに難しいのね。もう三十年か」
お母さんが目を丸くし、ペン太がしおしおと小さくなった。
ユイは小さな苛立ちを感じて、険のある声で言った。
「三十年、三十年って、図書界って時間のたち方が全然違うんだから仕方ないでしょ。ペン太はがんばってるよ」
ユイが前に図書界から帰ったときは、五分も経過していなかった。予定を忘れて図書界をたっぷり回ってしまったとあせったのだが、現実世界に戻ったときは、夕暮れの時間帯のままだった。現実世界よりも図書界の方が、早く時間が進むらしい。
ユイはお母さんの顔をのぞきこんだ。
少し大きな手が、ユイの髪を撫でた。
「知ってるわ。がんばりやで、見栄っ張りのお調子者ってことも」
「……見栄っ張りの部分は、少しはましになったさ」
ペン太がふてくされたように言う。
「でしょうね。ヴァンくんの姿の時は、ほんとうに丁寧だった。前は、私と同じ子供みたいだったのに。今思えば、この家に来た時からペン太の雰囲気はあったのに完全にだまされてた。例のバッジのせいね」
「そうだ。夏美が気づいたのは、お風呂の一件かい?」
「ええ」
お母さんが、はっきり頷いた。ペン太が「やれやれ」と苦笑いする。
ユイが驚いた声をあげた。
「ペン太も気づいてたの?」
「うん……お風呂の外にユイがいることは知ってた。いなくなってすぐ、夏美の気配がした。そして――」
ペン太の言葉を、お母さんが引き継いだ。
「ユイが『ペン太』って名前を口にしたあとすぐ、なつかしいリュックを見つけたわ。そしたら、自分の記憶の中のヴァンくんが、ペン太に置き換わったの。もう、驚いたわ。フォークでトマトを食べてた男の子が、記憶の中でペンギンに変わったんだもの」
お母さんが、こらえきれないとばかりに笑った。
ペン太も釣られて笑う。
「ユイには説明しただろ? 夏美が、図書界に連れてきた最初の子供さ」
ユイがぽかんと口を開けた。
「そんな偶然って……」
「うちの家ってお父さん以外は間が悪いもんね。ペン太に会えたって意味ではよかったとも言えるかもしれないけど」
上機嫌で「ね?」とほほ笑むお母さんに、ペン太はやるせない表情で言う。
「ぼくはできれば、夏美には忘れていてほしかったけどね。まさか、ユイの母親が夏美だとは思わなかった。出会えば、約束を果たしてないことを怒られると思ってた。ユイとの約束もまだだし」
「怒ったりしないわ」
お母さんが言った。
ユイが口を挟む。
「家に来たくなかった理由がそれなの?」
ペン太が「クカァ」とペンギンらしい声をあげた。その通りという意味だろう。
「ヴァンと名乗ったのは、夏美の記憶を呼び起こさせないため。クローゼットに隠れていたかったのも、何かの拍子に夏美に知られたくなかったからさ」
「そう……なんだ……」
ユイは、ぎゅっと胸が締めつけられた。
ペン太が語るのは、全部お母さんの話だ。家に来ることになってから、ユイの話は一つもない。
喉の奥に何かが詰まった。
けれど、ユイはさらに聞いてしまう。
「……もしかして、リュックもお母さんの?」
ペン太が静かにうなずいた。
「夏美にリュックをもらったときに、かっこつけたくて、図書ペンギン司書になれたら、ペンギン柄を表にして自慢すると約束したんだ。……で、いまだにずっと背中側にしてるんだけど……」
ユイの胸に、今度はちくりと刺すような痛みが走った。
嫌な気持ちが湧いた。
嫉妬だ。
ペン太の隣で静かに聞き入っているお母さんに対するうらやましさが膨らんだ。
すると――
「ペン太、思い出話はともかく、リュックがボロボロよ。ちょうどいいのがあるから交換していって」
お母さんが素早く立ち上がって、部屋のクローゼットを開けた。ダンボールを探り、中からクリーム色のリュックを取りだした。ユイが二年生の頃に使っていたものだ。今は小さくなって使えないそれは、広樹が嫌がり、お蔵入りしていたものだ。
「またすぐ図書界に行くんでしょ? ユイのお古だけど、今のよりはずっと頑丈よ」
ペン太がうかがうように見上げた。
「別に、これで困ってないけど」
「ペンギン柄もどろどろよ? それに、中には道具が詰まってたはずでしょ? 確か……罠抜けデイジーだっけ?」
「……カギ開けデイジーだ」
「それそれ。随分前だから忘れてた。いつ破れるかわからないリュックより、新しいものの方が安心だわ。ねえ、ユイ?」
話を振られたユイが、唖然と口を開けた。
お母さんの意味深なウインクが飛んでくる。
「う、うん……」
ユイは消え入りそうな声で言った。かーっと顔が熱くなった。
きっと、考えていたことがばれている。お母さんはユイの気持ちを慮って、思い出を塗り替えようとしているのだ。
――ほんと、おせっかいのお母さん。なんでわかるの。
ユイは心の中で毒づいた。けれど、心がぽかぽかと温かくなって、自然と顔がほころんだ。
お母さんが、さらに続ける。
「バッジもネックレスにしたのね。ユイのアイデアでしょ? リュックにつけるより首の方が安心ね」
「確かに。これはいい。おかげで、ずっとリュックを背負う必要がなくなった。金色に変わったら、見た目もよくなる」
なによそれ。さっきまでそんなこと言わなかったのに。
ユイはますます顔を赤く染め上げた。
ペン太もユイの気持ちを知っていて演技をしているのかと思えてきた。
「まあ、それはないか……にぶいし」
「ユイ、何か言ったかい?」ペン太が首を回す。
「何も」
ユイは満面の笑みで首を振った。
お母さんが、場を締めくくるように言った。
「こっちの世界で三十年、ペン太はずっとがんばってた。もう約束は十分よ。私は正体を知ってるのにバッジの効果でだまされてたくらいだったもの。だから……次はユイの約束を果たしてあげて。言っとくけど、ユイの約束破りは許さないからね。ちゃんと見習いを卒業してよ」
有無を言わせない、お母さんの鋭い視線が向いた。
ペン太が絶句し、のどから絞り出すようにか細い声で答えた。
「が、がんばります」
「うん。それでよろしい」
ユイは笑いをかみ殺した。ペン太が、まるで借りてきた猫のように小さくなっている。
お母さんとペン太が初めて出会った時もこんな感じだったのだろうか。振り回されるペン太が目に見える。
「ところで、ペン太はユイとどんな約束をしたの?」
「司書になったあかつきに、隊員ナンバー2にすると約束した」
ペン太が自信ありげに胸を張った。
お母さんが目尻を下げる。
「つまり、一緒に図書界に行こうってことね」
「そうだ。ユイには色々助けられた。興味も持ってくれているし、優秀な隊員になるはずだ」
「そう、やっぱり親子って似るのかしら?」
お母さんが「血筋かなあ」と首を傾げた。
ペン太がユイにそっと耳打ちする。
(夏美は泣き虫じゃなくなっただけで、あんまり変わってないな)
ユイは呆れた顔で、ペン太の背中を強めに叩いた。
「いきなり何するんだ」
「変わってないのはペン太の方じゃない? お母さんはすごいよ」
じっと見つめる視線の先で、お母さんが、にっこりと笑った。
「見かけは確かに変わったが……」
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