一般人の僕と口癖の癖が強すぎる幼馴染たちがパーティーを組んだら予想以上に目立ちます！

エピソードわん！

誕生日なんてこなくていい

僕はこの村が好きじゃない。
だってみんな僕のことを子供扱いしてすごく甘やかすんだもん！
剣術の練習をしようとしても
「リア！！まさか剣術の練習をしようとしているんじゃないだろうな！危ないから今すぐやめなさい！」
魔術の練習をしようとしても
「リアさん！？何をしようとしてるんですか！？魔術の練習…！？そんなのダメに決まってます！今すぐやめてください！」
この村は15才になると誰かとパーティーを組んで冒険に行かなければならない。
なのに何も練習させてもらえなかったら終わりじゃないか！
冒険に出た瞬間にバッドエンド！
こんなの絶対ダメだ！僕が生きるか死ぬかの生死に関わってくる！
母であるリーナは、僕にこっそりいろんなことを教えてくれた。剣術のこと、魔力のこと、魔術のこと。立ち回りに心理戦のことなんかも！
(母であるリーナは昔、戦場で大活躍した救世主だったらしい)
そして僕の父であるアギトもまた、いろんなことを教えてくれた。勉強のこと、魔物のこと。植物、生物のこと。
(父であるアギトは昔、回復ポーションを1人で研究し誕生させたすごい人らしい)
そんな2人から生まれた僕を、2人は物凄く大切にしてくれた。もはや過保護すぎてめんどくさくなるほどに。
村を守った2人から生まれた僕を、誰もが祝福してくれた。小さい村であったが100人以上はいるはずなのに、1人ずつ顔を見に来たりとか、お菓子や衣類に子供用のあれこれ！お家に入りきらないほどにまでなったらしい…。
だから僕はなんでもかんでもダメ！と言われるのかもしれない。僕を危険な目に遭わせたくないから。けど、僕だってもう大人だ！みんなに心配されるような年でもない！
15才になったら、必ず冒険に行かないといけないため、今のうちになんとか特訓しておきたいものだが…。
誕生日が近づくにつれて、僕とパーティーを組みたい人が現れるようになった。しかも、みんな伝説級の人たちばかり！僕からしたらすごい人たちばかりで、こんな人たちとパーティーを組むのは初めてにしては豪華すぎるので断っている。
だって、物凄く目立ちそうだもん。目立たず平穏に1年冒険が出来ればいいなーと思っているだけなので、断っている。
誕生日まであと１ヶ月もないのに、練習や特訓は全然出来ていない。
べつに、冒険に行きたくないわけではないのだが、あまりに何もしていないため、冒険に行って明るい未来が待っているとは思えない。
誕生日お願いだからあと1年待ってくれ。でないと確実に死人がでるぞ！