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第五章 ウォード覚醒編
第36話 激闘の果に②
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長時間にわたって休むことなく戦いを続けて、俺とセレーナは疲労感から動きに精彩が欠けてきた為に、少しずつ傷を負うようになった。
「くっ……」
騎士の剣を躱しながら反撃を試みるも、絶妙のタイミングで魔法が飛んでくる。こちらの考えが読まれてるようで、ゴブリン上位種の知能の高さと、その学習能力に驚かされた。
『シュッ』
「きゃっ!」
セレーナが回避する先を読まれて、将軍の魔法が直撃してバランスを崩して尻餅をつく。その隙を見逃す訳もなく、2体の騎士《ナイト》が一気に襲いかかる。
俺は大切な仲間を守る為に、最後の賭けに出ることにした。そう、パミュルと一つになって新たに得た天賦〚魔人〛を発動させたのだ。
「させるものか!〚魔人化〛」
魔人化すると俺の身体が、スライム時代のパミュルと同じ黄金に輝いた。人ではなく魔人化したことで身体能力も飛躍的に上昇したようだ。
俺はセレーナに元に瞬時に移動して、襲い掛かる2体の騎士に向かって絆の太刀を振り抜くと、金色の斬撃波が飛ぶ。
「スパンッ!」
魔人化状態での力加減が判らずに振り抜いたことで、騎士を斬り裂くだけではなく、その後ろに控えていた将軍も真っ二つに斬り裂き消滅させた。
「ウォード様、そのお姿は!?」
「僕の天賦〚魔人〛を使ったんだ。後は任せてそこで休んでいるんだよ」
「かしこまりました」
俺はセレーナの頭をなでてからは、残ったゴブリン達に視線を向けると、最後方に控える皇帝が驚きながらも口を開いて指示を出した。
「怯むな!数では有利なのだ。相手に攻撃の隙を与えなければ問題はない一気に攻めろ!」
「はっ!魔法を撃つから同時に仕掛けろ」
「「了解!」」
魔人化したことで、魔物の言葉を理解できるようになり、一気に仕掛けてくることを理解した。
なにをしてくるのか判れば対処は簡単なので、全身を外殻化し将軍の放った魔法をそのまま受けたけど、頑丈な外殻に傷をつけることはなかった。同時に剣を構えて斬り掛かってきた騎士にカウンターの一撃を放つと、斬撃波により斬り裂き消滅させ、すぐに太刀先を将軍向けてから、一気に距離を詰めて頭に突き刺すと、モンスタールームには俺達と皇帝が残った。
「お前が最後だと有り難いんだけどね」
「魔物の言葉を使えるのか? お前は何者だ」
「今は天賦で魔人化してるけど、普通の人だよ」
「魔人……、女神が創成した人魔共生の希望の光だった種族か」
「その辺りは詳しくないんだ。詳しく聞かせてはくれないよね?」
「人と馴れ合うつもりはない。行くぞ!」
皇帝は背中の斧を手にして駆け寄ってくる。俺も応じるように絆の太刀を構えて互いに持つ渾身の一撃をぶつけ合う。
「うぉーーー!」
「はぁーーっ!」
『キュイン』
「そ、それが……、魔人の力か……ぐはっ」
俺の絆の太刀は、斧を砕き皇帝の体を斬り裂いた。
「この力が無ければ勝てなかったよ」
「そうか……」
最後に『ニヤリ』と笑った後に消滅したのだった。その後に続くゴブリンが現れることはなく、ようやくモンスタールームをクリアできたのだと理解したのだった。
「くっ……」
騎士の剣を躱しながら反撃を試みるも、絶妙のタイミングで魔法が飛んでくる。こちらの考えが読まれてるようで、ゴブリン上位種の知能の高さと、その学習能力に驚かされた。
『シュッ』
「きゃっ!」
セレーナが回避する先を読まれて、将軍の魔法が直撃してバランスを崩して尻餅をつく。その隙を見逃す訳もなく、2体の騎士《ナイト》が一気に襲いかかる。
俺は大切な仲間を守る為に、最後の賭けに出ることにした。そう、パミュルと一つになって新たに得た天賦〚魔人〛を発動させたのだ。
「させるものか!〚魔人化〛」
魔人化すると俺の身体が、スライム時代のパミュルと同じ黄金に輝いた。人ではなく魔人化したことで身体能力も飛躍的に上昇したようだ。
俺はセレーナに元に瞬時に移動して、襲い掛かる2体の騎士に向かって絆の太刀を振り抜くと、金色の斬撃波が飛ぶ。
「スパンッ!」
魔人化状態での力加減が判らずに振り抜いたことで、騎士を斬り裂くだけではなく、その後ろに控えていた将軍も真っ二つに斬り裂き消滅させた。
「ウォード様、そのお姿は!?」
「僕の天賦〚魔人〛を使ったんだ。後は任せてそこで休んでいるんだよ」
「かしこまりました」
俺はセレーナの頭をなでてからは、残ったゴブリン達に視線を向けると、最後方に控える皇帝が驚きながらも口を開いて指示を出した。
「怯むな!数では有利なのだ。相手に攻撃の隙を与えなければ問題はない一気に攻めろ!」
「はっ!魔法を撃つから同時に仕掛けろ」
「「了解!」」
魔人化したことで、魔物の言葉を理解できるようになり、一気に仕掛けてくることを理解した。
なにをしてくるのか判れば対処は簡単なので、全身を外殻化し将軍の放った魔法をそのまま受けたけど、頑丈な外殻に傷をつけることはなかった。同時に剣を構えて斬り掛かってきた騎士にカウンターの一撃を放つと、斬撃波により斬り裂き消滅させ、すぐに太刀先を将軍向けてから、一気に距離を詰めて頭に突き刺すと、モンスタールームには俺達と皇帝が残った。
「お前が最後だと有り難いんだけどね」
「魔物の言葉を使えるのか? お前は何者だ」
「今は天賦で魔人化してるけど、普通の人だよ」
「魔人……、女神が創成した人魔共生の希望の光だった種族か」
「その辺りは詳しくないんだ。詳しく聞かせてはくれないよね?」
「人と馴れ合うつもりはない。行くぞ!」
皇帝は背中の斧を手にして駆け寄ってくる。俺も応じるように絆の太刀を構えて互いに持つ渾身の一撃をぶつけ合う。
「うぉーーー!」
「はぁーーっ!」
『キュイン』
「そ、それが……、魔人の力か……ぐはっ」
俺の絆の太刀は、斧を砕き皇帝の体を斬り裂いた。
「この力が無ければ勝てなかったよ」
「そうか……」
最後に『ニヤリ』と笑った後に消滅したのだった。その後に続くゴブリンが現れることはなく、ようやくモンスタールームをクリアできたのだと理解したのだった。
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