278 / 363
第五章 ウォード覚醒編
第20話 緑門③
しおりを挟む
引き続き1階層目のマッピングをする。途中で下の階層へ繋がる通路を見つけたけど、マッピングを終わらせるまで下へは進まない。積極的にダンジョンアタックをするのは、俺が戦闘に復帰できるようになってからだ。その頃にはアナスタシアも少しずつパーティー活動に慣れているはずだからね。
今日はダンジョンの様子見だったので、少し早いと思ったけど切り上げることにした。
「よし、この辺りで引き返そう。緑門は思ったよりも大きなダンジョンみたいだから、1階層だけでも何日かかかりそうだね。戻りはアナの強化魔法を積極的に使っていくからね」
「うん、任せて!」
ここまではゴブリンのみとの戦闘だったので、アナスタシアの出番はなかった為に、強化魔法を使うと聞いて元気よく返事をした。続いてハリエットから明日以降の活動のことで、俺に確認をしてきた。
「野営をするのは、ウォードが戦闘に復帰するまではしないよね?するつもりなら私は反対だよ」
「私も反対かな?ウォードの体調を考えると、ラミュルさんからのお墨付きが出るまでは、ゆっくりと休息を取れる場所で休んで欲しいよ」
「大丈夫。僕もそのつもりだからね」
「「良かった」」
ハリエットの後にメルローズも同じことを言ってきた。俺も野営をするのは、戦闘復帰と同じタイミングで考えていたので、そのことを伝えると安心したようだ。
そして、帰りはアナスタシアに強化魔法を使う時に、少し具体的なイメージを持つように注文をした。
「アナは強化をする時に、強弱をイメージしてくれるかな?調整が可能なのか調べたいんだよ。サーシャは強化を受けた時に、効果の違いを感じたのか教えてね」
「「OK!」」
緑門から出るまでに、アナスタシアの強化魔法を検証してみると、強弱の調整ができることが判った。ただ、術者の熟練度とイメージの確立が曖昧なので、もっと経験を積む必要があるという結果だった。今は強弱の感覚を覚えることに専念してもらう。次の段階では強弱で消費する魔力に違いはあるのかを検証する予定だ。強化魔法では検証したい項目が多くて、俺の研究心を刺激して楽しみで仕方ない。
『ふふっ、マッピングもそうだけど、ウォードは調べることが好きなのね』
パミュルも嬉しそうに話しかけてきた。異心同体なので俺の考えに反応するから、隠し事は一切できそうもないね。
『ハンター活動もそうだけど、知りたいという好奇心もあるからね』
『そうだ、セレーナを召喚して戦闘に参加させてあげてね。あの子の戦闘力はなかなかなのよ?』
『そうだね。僕の戦闘復帰から使ってみるよ』
パミュルにセレーナのことを言われて、まだまだ検証することがあることにテンションが上がったのだった。
今日はダンジョンの様子見だったので、少し早いと思ったけど切り上げることにした。
「よし、この辺りで引き返そう。緑門は思ったよりも大きなダンジョンみたいだから、1階層だけでも何日かかかりそうだね。戻りはアナの強化魔法を積極的に使っていくからね」
「うん、任せて!」
ここまではゴブリンのみとの戦闘だったので、アナスタシアの出番はなかった為に、強化魔法を使うと聞いて元気よく返事をした。続いてハリエットから明日以降の活動のことで、俺に確認をしてきた。
「野営をするのは、ウォードが戦闘に復帰するまではしないよね?するつもりなら私は反対だよ」
「私も反対かな?ウォードの体調を考えると、ラミュルさんからのお墨付きが出るまでは、ゆっくりと休息を取れる場所で休んで欲しいよ」
「大丈夫。僕もそのつもりだからね」
「「良かった」」
ハリエットの後にメルローズも同じことを言ってきた。俺も野営をするのは、戦闘復帰と同じタイミングで考えていたので、そのことを伝えると安心したようだ。
そして、帰りはアナスタシアに強化魔法を使う時に、少し具体的なイメージを持つように注文をした。
「アナは強化をする時に、強弱をイメージしてくれるかな?調整が可能なのか調べたいんだよ。サーシャは強化を受けた時に、効果の違いを感じたのか教えてね」
「「OK!」」
緑門から出るまでに、アナスタシアの強化魔法を検証してみると、強弱の調整ができることが判った。ただ、術者の熟練度とイメージの確立が曖昧なので、もっと経験を積む必要があるという結果だった。今は強弱の感覚を覚えることに専念してもらう。次の段階では強弱で消費する魔力に違いはあるのかを検証する予定だ。強化魔法では検証したい項目が多くて、俺の研究心を刺激して楽しみで仕方ない。
『ふふっ、マッピングもそうだけど、ウォードは調べることが好きなのね』
パミュルも嬉しそうに話しかけてきた。異心同体なので俺の考えに反応するから、隠し事は一切できそうもないね。
『ハンター活動もそうだけど、知りたいという好奇心もあるからね』
『そうだ、セレーナを召喚して戦闘に参加させてあげてね。あの子の戦闘力はなかなかなのよ?』
『そうだね。僕の戦闘復帰から使ってみるよ』
パミュルにセレーナのことを言われて、まだまだ検証することがあることにテンションが上がったのだった。
30
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

素材採取家の異世界旅行記
木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。
可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。
個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。
この度アルファポリスより書籍化致しました。
書籍化部分はレンタルしております。
実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…
小桃
ファンタジー
商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。
1.最強になれる種族
2.無限収納
3.変幻自在
4.並列思考
5.スキルコピー
5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる