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第四章 帰郷編
第27話 輝煌星
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着替えを済ませて、医務室からハンター協会の受付へ向う中、パーティー名について思いついたので、歩きながら報告をしてみた。
「パーティー名のことなんだけどさ、『輝煌星』にしようと思うんだ。僕達を小さな星に例えて、全員が小さくても『キラキラ』と輝く星が集まったパーティーって意味なんだけど、どうかな?」
「大きな輝きを放つ者は居ないけど、1人1人が小さくても『キラキラ』輝く星の集まり。うん、とても良い名前だと思う」
俺がパーティー名とその意味を説明すると、ハリエットは復唱するように口にして、笑顔で『良い名前』だと言ってくれた。残りの3人も顔を見合わせ頷いてる事から、ハリエットと同意見だと思ったので、パーティー名を輝煌星で登録する事にした。
通路を抜けてハンター協会の受付があるホールに出ると、パーティー名とメルローズのハンター登録をする為に、受付カウンターへ向かった。
俺達の姿に気づいた他のハンター達の視線が集まる。メルローズの護衛での事件は、既に周囲へ知れ渡ってるんだと判った。隣に居たメルローズは周りの視線が気になるようで、顔を下に向けてる表情が辛そうだった……
「こんにちは、ハンター登録とパーティー名の登録をしたいのですが、僕の傷が完全に癒えてないので、出来れば別室での手続きをお願いしたい」
「判りました。ご案内しますのでこちらへ」
「ありがとう」
事情を理解してくれたようで、直ぐに別室へ案内をしてくれると、俺はメルローズの肩に手を当ててから声をかける。
「大丈夫?」
「お気遣いありがとうございます」
気丈に振舞ってるけど、この場所に居るのは相当に辛いのだと判った。そして俺達がこの街を離れるのは好都合だと言った意味を理解した。
別室へ移ると改めて手続きを始める。先ずは俺達のパーティー名の登録手続きからで、申請用紙と必要なカードを全て提出する。
「パーティー名は輝煌星ですね。パーティーカードとハンターカードの更新をしてきます」
「お願いします」
更新するまで少し時間があるようでなので、負傷してから|魔物の卵に愛情を注げていなかった事を思い出す。慌てて魔法鞄から取り出して、養分となる俺の愛情を注ぐと『ズズゥ~』と身体から吸い取られ脱力感に襲われる。
「お腹が空いてたのかな?基本的に養分は毎日必要なんだね。ごめんよ」
そう言った後に、卵を優しく撫でてから魔法鞄へ収めると、良いタイミングで担当者が戻ってきたので、続けてメルローズのハンター登録をしてもらうので、申請書を提出すると一言付け加える。
「次は彼女のハンター登録と僕達のパーティーへの編入手続きもお願いします」
「かしこまりました」
俺の言葉にメルローズは驚いた。適性を確認してからパーティーに入れるか決めると言ってたんだから当然の反応だね。でも、ハンター達の反応を見た時点でメルローズを放って置けないと思ったのでその事を伝える事にした。
「パーティー名のことなんだけどさ、『輝煌星』にしようと思うんだ。僕達を小さな星に例えて、全員が小さくても『キラキラ』と輝く星が集まったパーティーって意味なんだけど、どうかな?」
「大きな輝きを放つ者は居ないけど、1人1人が小さくても『キラキラ』輝く星の集まり。うん、とても良い名前だと思う」
俺がパーティー名とその意味を説明すると、ハリエットは復唱するように口にして、笑顔で『良い名前』だと言ってくれた。残りの3人も顔を見合わせ頷いてる事から、ハリエットと同意見だと思ったので、パーティー名を輝煌星で登録する事にした。
通路を抜けてハンター協会の受付があるホールに出ると、パーティー名とメルローズのハンター登録をする為に、受付カウンターへ向かった。
俺達の姿に気づいた他のハンター達の視線が集まる。メルローズの護衛での事件は、既に周囲へ知れ渡ってるんだと判った。隣に居たメルローズは周りの視線が気になるようで、顔を下に向けてる表情が辛そうだった……
「こんにちは、ハンター登録とパーティー名の登録をしたいのですが、僕の傷が完全に癒えてないので、出来れば別室での手続きをお願いしたい」
「判りました。ご案内しますのでこちらへ」
「ありがとう」
事情を理解してくれたようで、直ぐに別室へ案内をしてくれると、俺はメルローズの肩に手を当ててから声をかける。
「大丈夫?」
「お気遣いありがとうございます」
気丈に振舞ってるけど、この場所に居るのは相当に辛いのだと判った。そして俺達がこの街を離れるのは好都合だと言った意味を理解した。
別室へ移ると改めて手続きを始める。先ずは俺達のパーティー名の登録手続きからで、申請用紙と必要なカードを全て提出する。
「パーティー名は輝煌星ですね。パーティーカードとハンターカードの更新をしてきます」
「お願いします」
更新するまで少し時間があるようでなので、負傷してから|魔物の卵に愛情を注げていなかった事を思い出す。慌てて魔法鞄から取り出して、養分となる俺の愛情を注ぐと『ズズゥ~』と身体から吸い取られ脱力感に襲われる。
「お腹が空いてたのかな?基本的に養分は毎日必要なんだね。ごめんよ」
そう言った後に、卵を優しく撫でてから魔法鞄へ収めると、良いタイミングで担当者が戻ってきたので、続けてメルローズのハンター登録をしてもらうので、申請書を提出すると一言付け加える。
「次は彼女のハンター登録と僕達のパーティーへの編入手続きもお願いします」
「かしこまりました」
俺の言葉にメルローズは驚いた。適性を確認してからパーティーに入れるか決めると言ってたんだから当然の反応だね。でも、ハンター達の反応を見た時点でメルローズを放って置けないと思ったのでその事を伝える事にした。
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