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第四章 帰郷編
第24話 衝撃
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3人いた取り巻きを討ち取った事で、この場に残った盗賊はリーダーのみになった。
外の騒ぎに気づいたメルローズが、メイドと共に馬車の外へ出ようと声をかけてきたので、馬車の近くに居たハリエットが答えた。
「外が騒がしいようですが、何かあったのですか?」
「盗賊による襲撃がありましたが、ほぼ制圧ができたところです。安全が確保できるまで外へは出ないでください」
「わ、判りました」
ハリエットが返事を終えると、俺は盗賊のリーダーに投降するように伝える。
「もう勝ち目はないでしょう?投降して罪を償ってください」
「くっ、ノースホランではなく、ガレリアの憲兵に引き渡してくれるなら投降する……」
「判りました。約束します」
そう言うと、リーダーは手にした武器を手放して両手を挙げたので、念の為にサーシャの植物魔法で拘束した後に、腕を後ろへ回して縄で拘束した。
これで盗賊による襲撃の制圧は完了した。周りを確認しても息絶えた盗賊しか居ないので、メルローズが外へ出る事を認める合図を送る。
「完全に制圧ができましたので、外へ出てられても大丈夫です」
馬車の内側から掛けられた鍵を外して、メルローズが外へ出ると、馬車の周辺には盗賊の遺体が転がっていた。そして、大柄な男と御者の2人が拘束されてるのを見てから俺に声をかけた。
「その大きな男は盗賊でしょうか?それと御者の2人を拘束してる理由を教えてもらえますか?」
「はい、その男は盗賊のリーダーで、御者の2人は盗賊の仲間でした」
御者が盗賊の仲間だった事には驚いたようだ。
「私を狙うにしても、これほどの人数を掛けるものなの?金目の物なんて持ってないのに」
そして、自分が狙われた事が不思議だったようで、盗賊のリーダーに顔を向けて話しかけた。俺も貴族令嬢を1人攫うだけで、しかも事前に護衛の情報も知っていたのなら、これだけの人数は必要ないと思った。なのでリーダーへ問いただそうと近づこうとすると、メルローズの隣に控えていたメイドのキシリアが、素早い動きで盗賊のリーダーへ駆け寄って短剣を心臓へ突き刺した。
「くそっ……お前は見つけ役だったのか……」
さらにキシリアは、俺に短剣を向けて突進してくる。流石に躱す余裕はなかったので、咄嗟に急所だけは避けるように身体を動かした。
『グサッ』
「っ……」
俺はなんとか心臓は避けたけど、短剣が胸部に刺さってその場に倒れた。
「ウォード!」
「ウォード様!」
「ウォードさん、〚拘束〛!」
サーシャの植物魔法によってキシリアを拘束、ハリエット達が俺に駆け寄って傷口を押さえて出血を止めようとする。
「大丈夫……急所は避けたから、それよりキシリアを逃さないで、この襲撃を計った黒幕にたどり着く唯一の手掛かりだから……」
「ウォード!」
俺はそのまま気を失ってしまった……
外の騒ぎに気づいたメルローズが、メイドと共に馬車の外へ出ようと声をかけてきたので、馬車の近くに居たハリエットが答えた。
「外が騒がしいようですが、何かあったのですか?」
「盗賊による襲撃がありましたが、ほぼ制圧ができたところです。安全が確保できるまで外へは出ないでください」
「わ、判りました」
ハリエットが返事を終えると、俺は盗賊のリーダーに投降するように伝える。
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これで盗賊による襲撃の制圧は完了した。周りを確認しても息絶えた盗賊しか居ないので、メルローズが外へ出る事を認める合図を送る。
「完全に制圧ができましたので、外へ出てられても大丈夫です」
馬車の内側から掛けられた鍵を外して、メルローズが外へ出ると、馬車の周辺には盗賊の遺体が転がっていた。そして、大柄な男と御者の2人が拘束されてるのを見てから俺に声をかけた。
「その大きな男は盗賊でしょうか?それと御者の2人を拘束してる理由を教えてもらえますか?」
「はい、その男は盗賊のリーダーで、御者の2人は盗賊の仲間でした」
御者が盗賊の仲間だった事には驚いたようだ。
「私を狙うにしても、これほどの人数を掛けるものなの?金目の物なんて持ってないのに」
そして、自分が狙われた事が不思議だったようで、盗賊のリーダーに顔を向けて話しかけた。俺も貴族令嬢を1人攫うだけで、しかも事前に護衛の情報も知っていたのなら、これだけの人数は必要ないと思った。なのでリーダーへ問いただそうと近づこうとすると、メルローズの隣に控えていたメイドのキシリアが、素早い動きで盗賊のリーダーへ駆け寄って短剣を心臓へ突き刺した。
「くそっ……お前は見つけ役だったのか……」
さらにキシリアは、俺に短剣を向けて突進してくる。流石に躱す余裕はなかったので、咄嗟に急所だけは避けるように身体を動かした。
『グサッ』
「っ……」
俺はなんとか心臓は避けたけど、短剣が胸部に刺さってその場に倒れた。
「ウォード!」
「ウォード様!」
「ウォードさん、〚拘束〛!」
サーシャの植物魔法によってキシリアを拘束、ハリエット達が俺に駆け寄って傷口を押さえて出血を止めようとする。
「大丈夫……急所は避けたから、それよりキシリアを逃さないで、この襲撃を計った黒幕にたどり着く唯一の手掛かりだから……」
「ウォード!」
俺はそのまま気を失ってしまった……
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