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第三章 未知なる世界へ
第121話 幸運の真価
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「はぁ、はぁ、はぁっ……」
「ぐっ、おまえ、未来が見えるのか?」
俺は大鬼の攻撃を回避し続けた。〚幸運〛を使った事で感覚で危険を感じ取れて、ギリギリで躱す事が出来た。
そして、躱し続けられた事に苛立った大鬼は、俺に判る言葉で話し掛けてきた。魔物が人の言葉を話すとは思わなかったので、流石に驚いてしまった。
「未来なんて見えないよ。それより人の言葉を話せるんだね」
「上位の種族はお前の人語を理解している。未来が見えないお前の能力で、俺の攻撃を躱せる意味が判らんなっ!」
喋り終えた瞬間に斬撃を飛ばしてきた。『チリッ』とした感覚で危険を教えてくれるので、なんとか躱す事に成功をする。大鬼は完全に不意をついたと思ったのに、躱された事に驚きを隠せない。
「間合いを詰めて連続攻撃の力押しをすれば、非力なお前では躱しきれないだろう!」
言葉と同時に間合いを詰めてくる、確かに力押しされると打撃を受け止めれば、非力な俺は体勢を崩して押し切られる。でも〚幸運〛からは嫌な感覚が伝わってこなかった。
(ハリエット達がゴブリンを倒し切ったのか!ならやる事は1つだね)
力任せに大太刀を振り降ろす大鬼の初撃を躱して、俺は少しずつ移動する。あからさまに移動すると気付かれる恐れがあるので、ゆっくりと少しずつ躱しながら移動して、俺の思ってるポイントに着いたので、わざと大鬼の大太刀を受け止めて、体勢を崩したフリをした。
(2人の事を信じてるよ……)
§ハリエットの視点§
私達がゴブリンを倒し切って、直ぐにウォードと大鬼の戦いに目を向けると、ウォードは無傷で攻撃を躱し続けながら、少しずつ大きな岩へと移動していた。
遥かに格上の大鬼を相手に、全ての攻撃を躱しながら、意図して大きな岩へと移動する程の余裕があるのかと、私は驚きを隠せなかった。
「ハリエット、ウォードは大鬼の隙を作ろうとしてるわ。特製の矢を射る準備をして!私は魔法の詠唱を始めるわ」
「OK!私は胸を狙うから、パミュルは足下をお願いね」
「OK!失敗は許されない。確実に当てるわよ」
私とパミュルはいつでも攻撃が出来る準備を整えながら、ウォードと大鬼の攻防を守っていると、ウォードが少し体勢を崩した。
大鬼がチャンスと思って、大太刀を思い切り振り下ろす。ウォードは流体金属の篭手を前に出して両手で支えるように受け止めた。
『ガキィーーン!』
受け止めはしたけど、力の差は歴然で衝撃を受け止めきれずに地面に叩きつけられた。大鬼は勝利を確信したのか、大太刀を思い切り上段に構えて『ニヤリ』と笑みを浮かべていた。
「ぐはっ……くそっ!」
「よく頑張った。これで終わりだ!」
ウォードが痛みに耐えきれず声をあげると、隣のパミュルが泣きそうな表情で魔法を放った。私も続いて矢を射った……
「ぐっ、おまえ、未来が見えるのか?」
俺は大鬼の攻撃を回避し続けた。〚幸運〛を使った事で感覚で危険を感じ取れて、ギリギリで躱す事が出来た。
そして、躱し続けられた事に苛立った大鬼は、俺に判る言葉で話し掛けてきた。魔物が人の言葉を話すとは思わなかったので、流石に驚いてしまった。
「未来なんて見えないよ。それより人の言葉を話せるんだね」
「上位の種族はお前の人語を理解している。未来が見えないお前の能力で、俺の攻撃を躱せる意味が判らんなっ!」
喋り終えた瞬間に斬撃を飛ばしてきた。『チリッ』とした感覚で危険を教えてくれるので、なんとか躱す事に成功をする。大鬼は完全に不意をついたと思ったのに、躱された事に驚きを隠せない。
「間合いを詰めて連続攻撃の力押しをすれば、非力なお前では躱しきれないだろう!」
言葉と同時に間合いを詰めてくる、確かに力押しされると打撃を受け止めれば、非力な俺は体勢を崩して押し切られる。でも〚幸運〛からは嫌な感覚が伝わってこなかった。
(ハリエット達がゴブリンを倒し切ったのか!ならやる事は1つだね)
力任せに大太刀を振り降ろす大鬼の初撃を躱して、俺は少しずつ移動する。あからさまに移動すると気付かれる恐れがあるので、ゆっくりと少しずつ躱しながら移動して、俺の思ってるポイントに着いたので、わざと大鬼の大太刀を受け止めて、体勢を崩したフリをした。
(2人の事を信じてるよ……)
§ハリエットの視点§
私達がゴブリンを倒し切って、直ぐにウォードと大鬼の戦いに目を向けると、ウォードは無傷で攻撃を躱し続けながら、少しずつ大きな岩へと移動していた。
遥かに格上の大鬼を相手に、全ての攻撃を躱しながら、意図して大きな岩へと移動する程の余裕があるのかと、私は驚きを隠せなかった。
「ハリエット、ウォードは大鬼の隙を作ろうとしてるわ。特製の矢を射る準備をして!私は魔法の詠唱を始めるわ」
「OK!私は胸を狙うから、パミュルは足下をお願いね」
「OK!失敗は許されない。確実に当てるわよ」
私とパミュルはいつでも攻撃が出来る準備を整えながら、ウォードと大鬼の攻防を守っていると、ウォードが少し体勢を崩した。
大鬼がチャンスと思って、大太刀を思い切り振り下ろす。ウォードは流体金属の篭手を前に出して両手で支えるように受け止めた。
『ガキィーーン!』
受け止めはしたけど、力の差は歴然で衝撃を受け止めきれずに地面に叩きつけられた。大鬼は勝利を確信したのか、大太刀を思い切り上段に構えて『ニヤリ』と笑みを浮かべていた。
「ぐはっ……くそっ!」
「よく頑張った。これで終わりだ!」
ウォードが痛みに耐えきれず声をあげると、隣のパミュルが泣きそうな表情で魔法を放った。私も続いて矢を射った……
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